ホンダ バモスの上質な中古車の見極め方


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参考車両 :Lターボ
初年度登録2007 年12 月

ホンダ バモス

軽自動車は日常の足として使われることが多く、気軽に乗っているのはいいが、乗りっぱなしのまま、日常点検どころか、ろくに定期点検整備を受けていない車両も少なくないことに注意したい。外装の小さな傷や凹み、室内の傷や染みなど、全体の様子から車両がどのように使われていたかを推察することも、中古車の品質を判断する目安だ。また、基本設計は商用軽バンなので丈夫な作りにはなっているが、エンジンや走行機能系の整備状態には念を入れてチェックしよう。

● 1999 年6月に新発売された軽ワンボックス車。「MR:ミッドシップ(中央配置)エンジン・リアドライブ(後輪駆動)」(実際にはエンジンは後輪直前にある)によるフラットなリアフロアを特徴としている。

その後何度か変更や改良をしているが、参考車両は2007 年2 月にマイナーチェンジした後のモデルで、前後エアロフォルムバンパー、ブラックスモークの大型リアランプ、マイクロアンテナなどを採用。それまでメーカーオプションだったSパッケージを「ローダウン」としてタイプ設定に加えている。

 仕様グレードは、ベーシックグレードの「M」、3本スポークステアリングホイールや木目調(もしくはブラック)のセンターパネル、助手席シートバックポケット、上質なシート生地(トリコット)などを装備した上級グレードの「L」。どちらもターボエンジンを搭載した「ターボ」がある。

また、LとLターボに設定されている「ローダウン」は、車高を(前25mm/ 後20mm)落とし、リアバンパーガーニッシュやフォグライトを装着、インテリアがブラックになっているドレスアップタイプ。特別仕様車「トラベルドッグ バージョン」は、犬を乗せるのに便利なように、撥水/ 消臭機能付シート表皮を採用し、荷室には防水マットを敷いている。

●参考車両と同時期の仕様グレード設定

グレード 型式 シフト 駆動
M ABA-HM1 5MT/3AT MR
ABA-HM2 5MT/4AT 4WD
Mターボ ABA-HM1 4AT MR
ABA-HM2 4AT 4WD
L ABA-HM1 5MT/3AT MR
ABA-HM2 5MT/4AT 4WD
Lローダウン ABA-HM1 5MT/3AT MR
ABA-HM2 5MT/4AT 4WD
Lターボ ABA-HM1 4AT MR
ABA-HM2 4AT 4WD
Lターボローダウン ABA-HM1 4AT MR
ABA-HM2 4AT 4WD
L特別仕様車 トラベルドッグバージョン ABA-HM1 5MT/3AT MR
ABA-HM2 5MT/4AT 4WD
Lターボ特別仕様車 トラベルドッグバージョン ABA-HM1 4AT MR
ABA-HM2 4AT 4WD

●バモスの主な変更とモデルタイプ

1999年6月:新発売◇ 2000年2月:「ターボ」を追加 設定◇ 2000年10月:L タイプ特別仕様車「デラックス」 発売◇ 2001年9月:マイナーモデルチェンジ◇ 2002年 12月:特別仕様車「スペシャルA」発売◇ 2003年4月: 一部改良。新タイプ「バモス ホビオ」発売◇ 2004年1月: 全車平成17 年排出ガス規制適合。2WD5MT車は平成22 年度燃費基準適合◇ 2004年4月:一部装備改良◇ 2005 年12月:マイナーモデルチェンジ◇ 2007年2月:マイ ナーモデルチェンジ

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車両の雰囲気を見る

 外観に違和感はないか、全体が見える位置から車両を観察しよう。外装部品の立て付けや塗装の状態、車体の傾きなどをチェック。不審な箇所があれば、近寄って詳しく調べると同時に、周辺の様子も確かめよう。

 前面は、バンパー/ボンネット/ヘッドライトなどが並んでいるバランスを見る。左右対称になっていることもポイントだ。

 左右ヘッドライトの片方だけを交換していれば、その側の車体部を修理している可能性も考えられる。また、ナンバープレートに歪み(変形)や修整跡などがあれば、車体前部に受けたダメージを調べる必要がある。

微妙な異常も見落とさない

 車体まわりをチェックする時は、見る角度を変えてみよう。プレスラインや外装部品などの微妙なずれも確認できる。

 表面を斜め方向から透かして見ると、浅くて広い凹み、あるいは波打ち(しわ)なども見落とすことがない。しわが寄っているのは、ダメージ痕か、板金修理跡だ。

 塗装面の艶が周囲と違っていたり、肌荒れ状態になっている箇所も、修理跡の疑いがある。

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整備状態を確かめる

 ボンネットを開けてもエンジンは見当たらない(後部床下にある)が、一部補機類(エンジン関連機器)が設置されている。定期点検記録簿とつき合わせて、冷却水やブレーキ、ウォッシャーの液量などを点検しよう。

 周囲と比べて新しく見える部品は、交換していることが疑える。故障や不良か、事故などでダメージを受けたのか。周辺を調べると同時に、整備記録も探ってみよう。

車体内側の鉄板を確認

 左右フェンダー側のサイドフレーム、室内側のダッシュパネルなど、車体内側の鉄板を見てみよう。歪みや修理/ 交換跡などがないかチェック。

 ダメージを受けると走行機能面に重大な不具合が生じる、サスペンションの取り付け部付近に注意。また、衝撃を吸収するためにつぶれやすい構造になっているダッシュボード上部周辺も注意ポイントといえるだろう。

車体前部の必須チェックポイント

 ボンネットを開けて、いちばん前で車体の左右に繋がっているラジエターサポートと呼ぶ鉄板をチェックしよう。車体前部に衝撃を受けると、修整修理、あるいは交換する確率が高い。

 フロントグリルの裏を通っているので全体は確認しにくいが、左右はダッシュパネルに接合されている。ヘッドライトなど、関連する部品の取り付け状態とも合わせてチェックしよう。

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ボンネットのチェック

 外面の傷や凹みの有無を調べる以外に、裏面に修理跡がないかも確かめよう。

 また、損傷を負うと、外して修理したり、交換することもある。取り付け状態(固定ネジを脱着している形跡はないか)を確かめよう。衝撃を受けると変形しやすい、衝撃吸収構造になっているボンネットヒンジの交換にも注意。

取り付け状態を確かめる

 フロントフェンダーは、車体内側にある取り付けネジを必ずチェック。脱着した形跡があれば、外して修理、あるいは交換している可能性があり、大きな衝撃を受けているとも考えられる。

 フロントフェンダー自体は重要な車体補強部材ではなく、修理しても修復歴車にはならないが、外して修理/ 交換していれば、車体内側の骨格部(フレームやパネルなど)にダメージを受けていないかを確かめる必要がある。

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隙間の幅と色調を比べる

 例えば車体前部では、バンパー、ヘッドライト、フェンダー、ドア、ピラー(フロントガラス左右の柱)などが隣接している。それぞれの隙間の幅が均等になっていなければ、ダメージを受けてずれているか、あるいは修理している可能性が高い。

 また、修理や交換でパネルを塗装すると、仕上がった色が微妙に違うことがある。隣り合うパネルの色調が合っているかどうかもチェックポイントだ。

側面のチェックポイント

 ドアに大きな損傷を負うと、外して修理、あるい交換することもある。ドアに修理跡がないか調べると同時に、ドアの取り付けネジを脱着していないかもチェック。

 ただし、立て付け調整のためにネジを回すこともあるので、ネジの状態だけではドアを修理/ 交換しているとは断定できない。ドア自体をはじめ、ピラー(左右の柱)、サイドシル(下の梁)など、ドアの開口部周辺に異常がないかも確かめて判断する必要がある。

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リアフェンダーのチェック

 他の部位と同様に、損傷の有無と立て付けをチェック。ドアに繋がっているプレスライン(溝の部分)のずれ、フェンダー単体のプレスラインの崩れ、スライドドアのレールの曲がりや取り付け状態などにも注意しよう。

 また、ホイールアーチとも呼ぶタイヤを囲っている縁の折り返し部分に修理跡などはないか、覗いてみよう。下部に設置しているサイドガーニッシュ(サイドステップ)の取り付け状態も確かめよう。

スライドドアのチェック

 閉めた状態の立て付けをまずチェック。前ドアから後フェンダーまで通っている側面の溝がずれていないかも確かめよう。

 ドアを開閉して、スライドする動きがスムーズかどうか。締まり具合に問題がないかも確認。

 左右ドアの動きを比べて、片側だけ重いなどといった違和感があれば、その側になんらかの不具合があると考えられる。

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構成部品の状態も確認

 スライドドアは、傷や凹み、修理跡の有無を確認する他、アーム(ドアを支えている金具)やレール(スライドさせる溝金具)など、スライド機構を構成している部品類に歪みや修理/ 交換の形跡などがないかチェック。各部の取り付けネジの状態に注意しよう。関連する金具類を交換していれば、ドアの修理/ 交換以外に、車体側面を修理している可能性もある。

後部のチェック

 後部も前部と同様に、バンパー/ テールゲート/ コンビネーションランプ(テールライト)などのバランスをチェック。後部ナンバープレートは、封印を剥がした傷が注意ポイントだ。

 テールゲートが閉まっている状態を見て、全体に立て付けが狂っていれば、テールゲートがずれている、あるいは車体が歪んでいる疑いもある。右左の片方だけに隙間の異常があれば、その側の車体部を修理している。また、テールゲートがきちんと閉まらない場合も、テールゲートのずれか、車体の歪みが考えられる。

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開口部を念入りに探る

 テールゲートを開けて、開口部を見てみよう。左右は鉄板が横から回り込んで接合されている。溶接、シーラー、塗装の状態などをチェックして、修理/ 交換跡がないことを確認。左右を比較しながら、コンビネーションランプの取り付け状態にも注意。

 上部は、テールゲートの取り付けネジ(テールゲートを外した形跡)、ヒンジ、ヒンジ周辺のルーフ部に異常がないかチェック。

 下部も、バンパーの取り付け状態とあわせて、車体側のパネルに修理跡などがないか確認しよう。

減り具合と減り方を見る

 タイヤは4本すべて、スリップサインを目安に残り溝の深さを点検。傷や異物の刺さり、ひび割れなどにも注意。

 溝が十分に残っていても、減り方を調べよう。接地面の外側だけとか内側だけなど、一部が極端に減っている偏摩耗を見つけたら、アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているだけか、あるいは車体が歪んでいるのかを確かめる必要がある。偏摩耗は、前部インナーパネルの変形などでも起こることがある。

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床下を覗いて確認

 フレーム(骨格部)やメンバー(補強部材)など、鉄板部に損傷や歪み、修理/ 交換跡はないか。マフラーやサスペンションなどの部品類、ステー(支え金具)やアームなどの金具類も、傷や曲がり、変形などがないかチェックしよう。外観はきれいに修理しても、走行に影響がない見えない部分は手を付けていない(補修や修理をしない)ことがあるので、事故などで受けたダメージの痕跡を見つけることもある。

不具合の兆候を察知する

 エンジンをかけて、始動具合、アイドリング回転などをチェック。実際に走ってみるのが望ましいが、エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽って、スムーズに回転が上下するかどうかも試してみよう。

 容易にエンジンがかからない場合は、バッテリーが弱っていることも多いが、関連する発電機をはじめ、他の機器や装置に不具合が生じている可能性もある。また、エンジン回転中に異音や大きな振動が発生しているれば、なんらかのトラブルを抱えている。

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オートマチックのチェック

 エンジンをかけてブレーキを踏んだままセレクトレバーを操作して、各ポジション切り替え時にショックや異音などが出ていないか確認しよう。できれば試走して、ギヤが切り替わる時のショックが激し過ぎないか、繋がるタイミングが長過ぎ(滑っている感じ)ないか、作動具合も確かめたい。アクセルペダルの踏み込みとスムーズに連動することもポイントだ。

装備機器の機能を調べる

 ウインカーやライト類、ワイパーなど、走行に欠かせない機器類が間違いなく作動することを確かめよう。さらに、オーディオやエアコンなどの装備機器類をチェック。電装機器や調整機構などは、スイッチを入れるだけでなく、操作して機能を確かめよう。見落とすことが多いパワーウインドウの開閉や室内ランプの点灯なども忘れずに確認しよう。

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隅まで細かくチェック

 室内は、汚れや傷、染み、穴などがないか。運転席まわりだけでなく、後部シートやラゲッジスペースも、フロアから天井の隅まで、念入りにチェックしよう。

 樹脂製の内装パネルや収納ボックスなどに、擦り傷や深い傷、割れなどがないかにも注意。

備え付けの書類を確かめる

 「車検証(自動車検査証)」で初度登録年月と型式を確認。「保証書」で保証期間(保証の始期は初度登録年月の再確認にも役立つ)と保証内容を確認。また、「車両取扱説明書」の他に、オプションや後付け装備などの使用説明書などが揃っていることも確かめよう。

 「定期点検整備記録簿」は、記載内容を必ずチェック。新車からどのように使用され、整備されているかが記録されている。定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておけば、車両各部の状態を探る参考になる。

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車両チェックの勘どころ
塗装

●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。

●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。

●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。

取り付けネジ

●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。

●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。

溶接とシーラー

●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。

●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。

●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。

●車体各部はスポット溶接している(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。

●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。

立て付け

●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性がある。

●バンパーなどは押されてずれることもあるが、たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。

●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。

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