中古車目利き講座 マツダ RX-8

上質車両を見極める 中古車目利き講座
RX-8
参考車両 : RX-8 タイプE 初度登録2003年7月
MAZDA
RX-8 
LA-SE3P
マツダ RX-8
スポーツタイプ車といっても、基本チェックポイントは同じだが、エンジンや走行機能系統の状態には、念を入れてチェックしよう。できれば試走して、走行中の状態を確かめたい。また、必ずしも過激な走りを繰り返しているとは限らないので、走り方や扱い方を推察して、車両全体から見極めよう。タイヤ&ホイールの入れ替えをはじめ、改造の程度を把握することも、判断材料になるだろう。
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●参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード 型式 シフト 駆動
RX-8 LA-SE3P 5MT FR
RX-8 LA-SE3P 4AT FR
RX-8 Type E LA-SE3P 4AT FR
RX-8 Type S LA-SE3P 6MT FR
●2003年5月から店頭販売された、ロータリーエンジン搭載スポーツモデル。2003年2月に生産を開始して、予約受注分は4月下旬から納車されている。RX-7の後継車として、ほぼ入れ替わりで発売されたが、日常での乗りやすさが考慮され、使い勝手のいい4ドアになったこともあって、ユーザー層が広がっている。
 エンジンは、スタンダード210馬力とハイパワー250馬力(タイプSに搭載)の2タイプ。トランスミッションは、5速と6速マニュアル、4速オートマチックがある。グレードの「タイプE」は、本革シートなどを組み合わせた豪華装備。「タイプS」は、ハイパワーエンジンに6MTやスポーツサスペンション、18インチタイヤなどを組み合わせたスポーツ仕様になっている。
 2004年9月にエンジン改良や装備追加などで改訂。2005年9月には、インテリアの質感向上やアドバンスドキーレスエントリーを設定するなどの仕様変更が行われた。その後、2006年8月に、マイナーチェンジしている。
車体表面を斜めから見る
 車体まわりの傷や凹みを探る時は、見る角度を変えながら観察しよう。
 表面を斜め方向から透かして見ると、波跡(波打って見える板金修理跡)や、見落としやすい広くて浅い凹みなども見つけやすい。
 塗装状態にも気を付けよう。部分的に艶や色調が違うなど、不自然な箇所があれば、補修跡、あるいは板金修理跡かもしれない。
RX-8
RX-8 少し離れて雰囲気を探る
 車両の立て付け(パネルの隙間)をはじめ、塗装面の光沢や色むら、車体の傾きなど、外観に異常はないか、全体をチェック。
 前面は、バンパー/ボンネット/ライトなどの横線が真っ直ぐになっているか、後部も、バンパー/トランクリッド、コンビネーションランプ(リアライト)が並んでいる横線がずれていないか、確かめよう。
 ナンバープレートの歪み(変形)や傷にも気を付けよう。特にリアは、封印を外した傷があれば、後部を修理、あるいは交換していることが疑える。
鉄板部分の様子を調べる
 エンジンルーム内は、インナーパネル(内側の鉄板)に塗装や溶接跡、部品交換などの形跡がないか、チェック。RX-8は樹脂カバーやシートで覆われているために細部を確認しにくいが、ブレース(左右に渡してある補強部品)の固定部周辺に異常はないか、注意する。また、車体前部をぶつけるとダメージが及びやすいラジエターサポート(前部で左右に渡してある鉄板)に、修理や交換跡はないか、探ってみよう。
RX-8
整備状態を確かめる
 一般には、ゴムホースやベルトの劣化など、消耗部品を中心にエンジンと周辺の部品をチェックするが、カバーがあるために内部が見えない。整備状態は、点検整備記録簿に記載されている内容を探ってみよう。
 定期点検整備項目の最後の記録(いちばん新しい日付)が車両の現状を表している。
 できれば、冷却水やオイルの量および汚れ、ブレーキやウォシャーの液量なども点検したい。
RX-8 固定ネジをチェックする
 フロントフェンダーは、外観の傷や凹み、立て付けをチェックしたら、ボンネットを開けて、取り付け状態を確かめよう。
 固定ネジを脱着した形跡があれば、修理のために外したか、交換している可能性がある。
 傷や凹みを補修したり、交換していても、修復歴車にはならないが、車体前部を広範囲に修理しているかもしれない。交換していなければ、大きなダメージは受けていないといえる。
隙間と色調を見る
 車体前部から側面にかけては、フェンダーを中心に、ドア、ピラー(フロントガラス左右にある柱)、ボンネットなどが隣合わせになっている。それぞれの隙間の幅を見てみよう。均等になっていなければ、いずれかを修理している可能性が高い。
 また、外板パネルの隙間を境に、隣り合う塗装の色調も比べてみよう。修理や交換をすると、色艶が違って見えることがある。周辺も探って、全体から判断しよう。
RX-8
ドアの状態を調べる
 前後左右ドアヒンジ(支えている金具)のネジをチェック。傷が付いていれば、ドアを修理、あるいは交換している可能性がある。
 ただし、立て付けを調整するためにネジを回すこともあるので、ネジを脱着した形跡だけでは判断できない。疑わしい場合は、周辺を詳しく調べてみよう。
RX-8 RX-8 RX-8
修理の形跡を探る
 ドアは、外側と内側のパネル2枚を合わせた構造になっている。ドアを開けたら、内側の縁(パネルの接合部分)を見てみよう。
 損傷を受けると、程度によっては、交換することもあるが、溶接をはがして外側のパネルを板金修理することもある。
 塗装、溶接、シーラーの状態などを探って、修理した形跡がないか、調べよう。左右ドアを見比べると、異常を確かめやすい。
RX-8
RX-8 開閉して確かめる
 RX-8は、センターピラーレス(車体中央部の柱がない)で、ビルトインピラー(ドア内部に補強部材を設置)構造になっている。後部ドアの修理や交換跡には特に注意しながらチェックしよう。
 ルーフやサイドシル(ドアの下を通っている梁)など、接する部分もチェック。さらに、ドア側だけでなく、車体側のキャッチ(受け)部に異常がないかも、確かめよう。
後部のチェックポイント
 トランクリッド(トランクの蓋)をチェックしよう。
 閉めた時の立て付けを見て、全体に狂っていれば、ずれているか、車体の歪みが疑える。右または左、片側だけに異常があれば、車体部を修理していると判断できる。
 また、開閉してみて、スムーズにロックできない場合も、ずれているか、車体が歪んでいることが考えられる。 
 後部から強い衝撃を受けると、キャビン(室内部)との接合部やルーフパネルの前部にまで波及することもある。修理箇所を見つけた場合は、関連する部分も詳しく調べる必要がある。
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RX-8 交換した形跡を探る
 車体後部にダメージを受けると、トランクリッドを交換することもある。ヒンジ(支えている金具)の固定ネジを脱着した痕跡はないか、チェックしよう。
 RX-8は、ダブルリンク(ダンパー式)のヒンジを採用している。開けた時の状態もチェック。自然に下がってしまう場合は、開閉を補助しているロッドのダンパー機能がへたっているので、交換が必要だ。
鉄板の接合部を調べる
 トランクルームの開口部を見ると、左右両側共に鉄板が横から回り込んで、接合されている。
 溶接やシーラー、塗装の状態などを調べてみよう。異常があれば、修理していると考えられる。車体の左右同じ場所を見比べると、判断しやすい。
 特にスポット溶接の形状や大きさが違っていないか注意して、チェックしよう。コンビネーションランプ周辺を念入りに調べるのも、ポイントだ。
RX-8 RX-8
RX-8 給油口にもヒントがある
 フューエルリッド(給油口)を開けて、マスキング跡(補修や修理跡)などはないか、チェック。
 リアフェンダーを板金修理するために外すことがあるので、取り付け状態も調べてみよう。
 リアフェンダーは、ホイールアーチ(タイヤ側の折り曲げてある縁の部分)に修理した形跡がないかも、確かめよう。
修理跡に注意する
 ドアの下にあるサイドシル(車体の前後方向に通っている梁の部分)の下端を覗いてみよう。外板と床の鉄板を接合しているのが見える。歪みや傷、修理跡がないか、調べよう。
 さらに奥には、車体を補強しているアンダーボディフレーム(床下の鉄骨)があるので、大きなダメージを受けていないかも、しっかりチェックしたい。
RX-8
RX-8 床下も覗いてみる
 鉄板部の傷や凹み、各部支え金具類の歪みや変形などはないか、チェック。マフラーなどの床下の部品類に傷や凹み、交換した形跡がないかどうかも探ってみよう。各部の取り付けネジの傷なども、修理しているヒントになる。
 参考車両には、マフラーの焼け錆があるが、腐食にまでは至らない程度の許容範囲と判断していいだろう。
エンジンをかけてみる
 かかり具合、アイドリング、回転の上下などをチェック。排気ガスの色も、点検しよう。
 実際に走ってみるのが望ましいが、エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽ってみて、スムーズに回転が上下するかどうかも、試してみよう。異音が聞こえたり、大きな振動が出ているようなら、トラブルを抱えている可能性がある。
RX-8
RX-8 不具合を察知する
 レバーを操作して、トランスミッションの状態をチェック。
 ATは、エンジンをかけて、ブレーキを踏んだまま、PからDへ、NからRへなど、各ポジションにセレクトレバーを動かして、切り替え時にショックがあるなどの異常がないか、試してみよう。できれば試走して、ギヤが繋がるタイミングも、チェックしたい。
 MTは、シフトレバーの動きに引っかかりやぐらつきなどはないか、調べよう。クラッチの切れ具合も、確認したい。
操作して確かめる
 ヘッドライトなどの灯火類をはじめ、電装機器や電動機構などは、すべてスイッチを入れて、作動状態をチェックしよう。
 エアコンやカーナビ、オーディオなど、調整機能がある装備類は、正常に機能しているか、操作して確かめる。パワーウインドウの開閉や後部座席ランプの点灯、電動格納式ドアミラー、キーレスエントリーシステムなども、忘れないこと。ワーニング装置(運転席シートベルト、キー抜き忘れ、ライト消し忘れ)なども、確かめたい。
 ステアリングハンドルには、左側にオーディオリモートコントロールスイッチがある。参考車両(タイプE)は、右側にクルーズコントロールとステアリングシフトのスイッチが設置されている。これらも、すべて操作して、異常の有無をチェックしよう。
RX-8 RX-8
RX-8 摩耗状態から推察する
 タイヤは、減り具合(溝の深さ)と同時に減り方を点検しよう。
 接地面の一部が極端に減っている「偏摩耗」を見つけたら、アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているのか、ダメージを受けて車体が歪んでいるのかを確かめる必要がある。
 角が削れていたり、側面まですり減っていれば、激しい走り方をしている。その場合は、各部に負担をかけて、車体の疲労や、走行機能系部品の摩耗が進んでいることが推察できる。
車両の情報を確かめる
 車体をチェックする前に、点検整備記録(メンテナンスノートなど)の内容を確認ておこう。
 定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておくと、各部の状態を探る参考になる。さらに、部品の交換記録などを詳細に調べることで、車体部の修理を判断することもできる。
 また、車両取扱説明書の他にも、オーディオやカーナビなど、装備類の説明書が揃っているかも、確認しよう。
RX-8
損傷の程度を調べる
 参考車両には、リアフェンダー、リアバンパー、ドアの内張(樹脂製)に擦り傷がある。これらは、簡単に補修できるかどうか、判断する必要がある。
 傷は、凹みを伴っている場合もある。見ただけでは判別できないことがあるので、必ずさわって状態を確かめる。そして、外装部品に傷や凹みを見つけたら、立て付け(バンパーなどは押されてずれることもある)も、調べよう。
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車両チェックの勘どころ
塗装
●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。
●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。
取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。
溶接とシーラー
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接されている(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。
立て付け
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
●バンパーなどは、押されてずれることがある。たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。
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