三菱 デリカ D:5の上質な中古車の見極め方


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デリカ D:5
参考車両 :C2G パワーパッケージ
初年度登録2007年11月

三菱 デリカ D:5

アクティブなSUVの雰囲気があるミニバンだが、実際にはファミリーカーとして使われていることが多い。チェックの基本どおり、車体の損傷と同時に、修理跡やダメージ痕などがないかを確認。記録簿を参考に、エンジンやトランスミッション、駆動装置などの整備状態も念入りにチェック。4WD車でも悪路走行をしていない車両が多いといえるが、下まわりにダメージを受けていないかも詳しく調べよう。錆の発生状態も注意ポイントだ。

●2007年1月新発売のボックスタイプミニバン。4WDワンボックスワゴン「デリカ」の5代目にあたるが、派生モデル「デリカスペースギア」の系統を継ぐクロスオーバーSUVだ。先代までは「パジェロ」と共通する部分が多かったが、このモデルでは「アウトランダー」とメカニズムを共用している。

●基本構成は、2.4L(2359cc)エンジンとCVT(無段変速機)の組み合わせで、発売当初の駆動方式は4WD。ベーシックな「M」はカバー付き16インチスチールホイール。「G」は18インチアルミホイールが標準。「G-パッケージ」は、パドルシフト(6速スポーツモードCVT)を備えた本革巻きステアリングホイール、助手席側電動スライドドア、非接触型キーレスオペレーションシステムなどを装備。「ナビパッケージ」にはDVDナビが加わり、「G-プレミアム」は左右スライドドアやテールゲートが電動式で、ロックフォードブランドのハイパフォーマンスオーディオなどを装備している。

●2007年5月に全高を低くした2WD(FF/前輪駆動)シリーズを追加発売し、手頃な価格のC2を標準に、特装車ROADEST(ローデスト)を新設定。ベーシックな「C2 S」。メッキフロントグリルやアルミホイールを装着した「C2 G」。「パワーパッケージ」「ナビパッケージ」「プレミアム」は4WDシリーズに準じた装備内容。「ローデスト」は大型エアロパーツや17インチアルミホイールなどを装着したエアロ仕様車で、標準の「カスタマイズパッケージA」と、ホイールをRAYS製に変更している「B」がある。

●2007年10月には4WDシリーズにもローデストを追加設定。また、2008年1月に冬季特別仕様車「CHAMONIX(シャモニー)」(2列目にセパレーシートを採用した7人乗り)を発売している。

●参考車両と同時期の仕様グレード設定

グレード 型式 シフト 駆動
・4WD 標準車
M DBA-CV5W CVT 4WD
G DBA-CV5W CVT 4WD
G-パワーパッケージ DBA-CV5W 6-CVT 4WD
G-ナビパッケージ DBA-CV5W 6-CVT 4WD
G-プレミアム DBA-CV5W 6-CVT 4WD
・4WD 特装車 「ローデスト」
ローデスト G DBA-CV5W CVT 4WD
ローデスト G-パワーパッケージ DBA-CV5W 6-CVT 4WD
ローデスト G-ナビパッケージ DBA-CV5W 6-CVT 4WD
ローデスト G-プレミアム DBA-CV5W 6-CVT 4WD
・2WD 標準車 「C2」
C2 S DBA-CV5W CVT FF
C2 G DBA-CV5W CVT FF
C2 G-パワーパッケージ DBA-CV5W 6-CVT FF
C2 G-ナビパッケージ DBA-CV5W 6-CVT FF
C2 G-プレミアム DBA-CV5W 6-CVT FF
・2WD 特装車 「ローデスト」
ローデスト S * DBA-CV5W CVT FF
ローデスト G * DBA-CV5W CVT FF
ローデスト G-パワーパッケージ * DBA-CV5W 6-CVT FF
ローデスト G-ナビパッケージ * DBA-CV5W 6-CVT FF
ローデスト G-プレミアム * DBA-CV5W 6-CVT FF
(*):カスタマイズパッケージA/B設定
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デリカ D:5

車両の雰囲気から探る

 やや離れた位置から車両全体の様子を観察しよう。外板パネルの立て付けや塗装面の状態など、外観各部に異常がないかをチェック。

 前面は、バンパー/グリル/ボンネット/ヘッドライト。後部も、バンパー/テールゲート/コンビネーションランプ(テールライト)など。各部のバランスと同時に、左右対称になっていることを確認。

前後とも、左右ライト類を比べるのもポイント。片方だけ新しい場合(交換の疑い)は、その側を修理している可能性もある。また、ナンバープレートの変形や傷なども修理/交換のヒントになる。

角度を変えると見える

 車体表面の傷や凹みなどを探る時は、見る角度を変えてみよう。斜めから透かして見ると、見落としがちな浅くて広い凹み、波打ち(板金修理跡)、あるいはプレスラインのわずかなずれなど、微妙な異常も確認できる。

 また、塗装の艶が周辺部分と違っていたり、表面がザラザラした肌荒れ状態になっている箇所なども、板金塗装した修理跡の疑いがある。

デリカ D:5 デリカ D:5
デリカ D:5

整備状態を確かめる

 定期点検整備記録簿とつき合わせて、エンジンと周辺の部品をチェックしよう。エンジンオイルの滲みや汚れ(オイル漏れの兆候)にも注意。さらに、ブレーキやウォシャーの液量なども点検したい。

 周囲と比べて新しい(交換が疑える)部品があれば、定期交換する消耗部品か、あるいは故障や不良などか。それとも事故などでダメージを受けたのか。記録簿も調べて、交換した理由を探ろう。

取り付け状態を確かめる

 フロントフェンダーも、固定ネジをチェック。脱着した形跡があれば、外して修理、あるいは交換している可能性がある。

 フロントフェンダーは重要な補強部材ではないので、補修や修理をしても修復歴車にはならないが、外して修理/交換しているとなれば、大きな衝撃を受けていると考えられる。周辺を詳しく探って、ダメージを受けた範囲を確かめる必要がある。

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ボンネットのチェック

 外面の傷や凹みのチェックだけでなく、裏面に修理跡などがないかも確かめよう。

 また、大きなダメージを負うと交換することも少なくない。ボンネットを支えている金具(ヒンジ)の取り付けネジを脱着した形跡がないかも調べよう。

車体前部の要チェックポイント

 エンジンルーム内のいちばん前で車体の左右に繋がっているラジエターサポートと呼ぶ部品を調べよう。車体前部に強い衝撃を受けると、ダメージを負う確率が高い。修理や交換の形跡などがないかを必ず確認。バンパーやフロントグリル、ヘッドライト、フェンダーなど、外観をきれいに修理していても、ラジエターサポートの状態で車体にダメージを受けているのがわかることがある。

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隙間の幅と色調を見る

 立て付けを見る時は、例えば車体前部から側面にかけては、バンパー、フェンダー、ドア、ピラー(フロントガラス左右にある柱)などが隣合わせになっている。それぞれの隙間の幅が均等になっていなければ、ダメージを受けてずれているか、修理/交換している可能性がある。

 また、隙間を境に、隣り合うパネルの塗装の艶や色調が違って見える場合も、修理/交換の疑いがある。

縁と奥も覗いてチェック

 フェンダーは、ホイールアーチ部(タイヤを囲んでいる縁)もチェックポイント。鉄板を内側に折り込んでいる部分に修理跡などがないか確かめよう。

 下部にある樹脂カバーや奥に設置しているフェンダーライナー(フェンダー内側のタイヤハウスを覆っている泥よけカバー)の取り付け状態にも注意しよう。

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車体側面のチェックポイント

 ドアに大きな損傷を負うと、外して修理したり、交換することも多い。ドアヒンジのネジをチェックしよう。ただし、ドアの立て付け調整などでネジを回すことがあるので、ネジ脱着の形跡だけではドアの修理/交換とは断定できない。ドア自体に修理跡はないか。ピラー部(柱)などに異常がないか。周辺も探って判断する必要がある。

スライドドアのチェック

 スムーズに動くかどうか、まずチェック。開閉の途中で動きが重くなったり、引っかかりがあるように感じたら、スライド機構部にダメージを負っている疑いがある。また、スライドドアに損傷を負うとドア自体を修理/交換するだけでなく、ドアを支えている金具やレール(開口部の上下と車体部にある溝金具)なども交換することがある。

 ドアの取り付けはもちろん、関連部品の状態にも注意しよう。

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テールゲートにヒント

 テールゲートを閉めた状態の立て付けを見て、全体に隙間が狂っていれば、テールゲートがずれているか、あるいは車体が歪んでいることも考えられる。

 右左の片方だけに隙間の異常箇所があれば、その部分を修理していると判断して間違いないだろう。

 開閉して、スムーズにロックできない場合も、テールゲートのずれか、車体の歪みが疑える。

 また、電動開閉機構を装備している車両は、スイッチ操作で正常に作動することを、忘れずに確認しよう。

開口部を調べる

 テールゲートを開けると、開口部の左右に、鉄板が横から回り込んで接合されているのが見える。修理跡などがないか。溶接やシーラー、塗装などの状態をチェック。コンビネーションランプやリアバンパーなどの取り付け状態も確認。また、テールゲートに修理跡や交換した形跡がないかもチェックしよう。

 後方から大きな衝撃を受けると、吸収するものがない(前部にはエンジンがある)ために、広範囲に波及する可能性が高い。修理跡があれば、ダメージが及んだ範囲を確かめる必要がある。

デリカ D:5

床下も覗いてチェック

 フレーム(骨格)やメンバー(補強部材)など、鉄板部に損傷や修理/交換の形跡などはないか見てみよう。

 フ車体側部はサイドシル(左右ドア下にある車体前後方向に通っている梁の部分)下部に傷や凹み、修理跡などがないかを確認。

 また、マフラーやサスペンションなど、床下の部品類に傷や曲がり、交換の形跡などがないかも探ろう。錆の発生や、オイルやグリスによる油汚れ(滲みや漏れの兆候)などにも注意しよう。

減り具合と減り方を見る

 タイヤは、残り溝の深さを点検。1.6mm以上あることが基準だが、ゲージがなければスリップサインを目安にしてもいいだろう。

 溝が十分に残っていても、減り方も調べよう。接地面の外側、あるいは内側だけなど、一部が極端に減っている「偏摩耗」を見つけたら、アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているだけか、あるいは車体が歪んでいるのかを確かめる必要がある。偏摩耗は、車体前部インナーパネルの変形が原因で生じることがある。

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エンジンをかけてみる

 始動状態、アイドリング回転、排気ガスの色などをチェック。エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽って、スムーズに回転が上下するかどうかも試してみよう。

 容易にエンジンがかからない場合は、バッテリーが弱っていることも多いが、充電系統をはじめ、他の機器や機構に不具合があることも考えられる。また、不安定なアイドリング回転や、異音や大きな振動などは、エンジンになんらかのトラブルを抱えている可能性がある。

 排気ガスは、水蒸気なら問題ないが、臭いを伴う煙には要注意。

不具合の兆候を察知する

 シフト操作して、オートマチックの状態をチェック。エンジンをかけてブレーキを踏んだまま、PからDNからRなど、各ポジションにセレクトレバーを動かして、引っかかりやゆるみ(ぐらつき)などはないか、切り替え時にショックがあるなどの異常がないか試してみよう。

 CVT(無段変速機)は、変速を感じないのが正常だ。できれば試走して、ギヤが切り替わるようなショックがないことと、アクセルペダルの踏み込みと連動していることを確かめたい。また、パドルシフト機構を備えている車両は、走行中の動作確認もしたい。

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装備機器類の機能を確認

 ヘッドライトやウインカー、ハザード、テール/ブレーキ/バックランプなど、保安機器類が正常に作動することをまず確認。

 エアコンやオーディオなどの装備機器類も残らずチェック。電装機器や電動機構などは、スイッチを入れるだけでなく、調整操作して、機能を確かめよう。

 意外に忘れやすいのがパワーインドウの開閉や後席ランプの点灯だが、車両の仕様グレードによってはキーレスオペレーションや電動スライドドアなどを装備しているので注意しよう。

室内の隅までチェック

 シートや内装材などに汚れや傷、染み、破れ、穴あきなどはないか。前席の周辺だけでなく、2列目や3列目シート、ラゲッジスペースまでしっかりチェック。

 シートの折り畳みやスライド、アームレストや収納ボックスの蓋など、各部可動部分の動きも確かめよう。

 フックなど、樹脂部品の破損や脱落などにも気を付けよう。

デリカ D:5
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備え付けの書類を確かめる

 車両のチェックには定期点検整備記録簿が欠かせない。車両がどのように使用され、整備されているかが記録されている。定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておけば、車両各部の状態を探る参考になる。

 また、 「車検証」で初度登録年月日や型式、「保証書」で保証期間や保証内容などをチェック。装備類の操作などには「車両取扱説明書」も必要だ。オプションや後付け機器などを装備している場合は、それぞれの使用説明書などが揃っていることも確かめよう。

車両チェックの勘どころ
塗装

●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。

●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。

●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。

取り付けネジ

●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。

●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。

溶接とシーラー

●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。

●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。

●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。

●車体各部はスポット溶接している(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。

●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。

立て付け

●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性がある。

●バンパーなどは押されてずれることもあるが、たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。

●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。

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