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今回の作業はMNH15のアルファードです。
こちらの作業は結果的には、バッテリー交換、ヒューズ交換で解決をしましたが、その解決に至るまで時間がかかってしまいました。
配線図とにらめっこをしながら点検、修理を行いました。

まずは始動不良、ヒューズ切れ、ヒューズ交換してもすぐに切れる。
お客さまから伺った内容はこんな感じでした。
始動不可で自走不可の為ロードサービスにて入庫されました。

まず切れているヒューズの確認ですが、ラジオ、電動スロットル、ABS、オルタネータ（140A）、他にも車内ヒューズが何個か切れていました。
まずはキーオンにならない為、配線図にて確認を行うとオルタネータ（140A）のヒューズが電装品関係のスタートにあることが確認できたので交換を行います。
交換前にオルタネータの短絡などの確認を行いましたが異常はありませんでした。

ヒューズ交換後バッテリーのマイナスケーブルを接続すると、接続した瞬間にヒューズが切れました。
140Aものヒューズが切れることは滅多にないためなにかおかしいと思いましたが、導通点検での短絡も確認できず、手詰まり状態でした。
ただ一つ気がかりだったのはヒューズ交換後にバッテリーのマイナスケーブル接続時に火花が大きく違和感を感じていました。

作業手詰まりの為、再度お客様に状況の確認を行いました。
その際にお客様から、バッテリーが上がっていたので充電をしたと言われました。
その際にはバッテリーのマイナスケーブルは外していたとのことでした。
お客様は車に乗る頻度が少なく、よくバッテリーが上がるため充電をしてエンジン始動をしていたとの事でした。
この話を聞き、普段から充電をしているのだからミスはないと判断をしてました。
その判断が間違っており、この単純な修理が迷宮入りしました。

再度配線図を確認してもヒューズ切れの原因は不明。
なんとなくバッテリー電源の確認を行っているとテスターでなぜか－12V表示がでました。
最初はテスターが壊れたかもと思いましたが、別の車両で確認をすると普通に12V表示が出ました。
再度始動不良車のバッテリーを点検しても－12Vの表示は変わらず…
テスト端子を逆につなぐと12Vの表示が出ました。
バッテリーの＋と－が逆転している？
初めての経験でビックリしました…
電装屋さんに確認しても、そんなことないと思いますとの事…
考えても分からないので中古バッテリーに交換をして、ヒューズ交換してマイナスケーブルを接続。
火花出ない、ヒューズ切れない……治った。
その後室内ヒューズを1つ交換してエンジン始動出来ました。

今回切れたヒューズ達です。
バッテリーの極性が入れ替わるという、初めての経験でしたが無事に修理完了です。

コンピューター診断を行い、不具合がないことを確認して整備完了です。

私の勝手な推測ですがバッテリーが逆につながれてずっと充電をしたから極性が入れ替わったのかな？と思ってます。

普通は充電器の安全装置が作動するはずなのですが…
不思議な経験でした。

交換部品だけ見ると簡単な修理ですが修理にはたくさんの過程があります。
ヒューズ切れ一つでもこんなに迷宮入りすることが分かりました。

また次回もご来店お待ちしております。

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