ホンダ ヴェゼル 左フロントドア 修理｜車検・点検・修理のグーネットピット

今回は、ホンダ ヴェゼルの左フロントドアの修理依頼です。

がっつり凹んでしまったドア。
まずは鈑金から始めます。

まず塗膜を削り落とし、凹み具合や鉄板の状態を確認します。
今回のドアはぶつかって凹んだと同時に損傷箇所の周辺は盛り上がってしまっていました。
そして平らな鉄板に凹凸が出来るということは、表面積が増えて鉄板は伸びてしまっているということです。
鈑金修理は叩いたり引っ張ったりするのですが、いかに鉄板を損傷以前の状態に戻せるかが大事になります。

鈑金が完了したら、パテを使って整形していきます。
真っ平らな面もあればアールがあったり、プレスラインがあったりするので、パテを研ぐ作業は非常に難しいです。
歪みは当然、小さなひずみも残さないように手のひらの感覚だけで研いでいきます。
手の感覚だけで行うものなので、とても奥が深く難しいです。

お次は、プライマーサフェーサーというものを塗布していきます。
プライマーサフェーサーとは簡単に言うと下地塗料です。
鉄板を錆などから守る防錆効果をはじめ、最終塗装に対する密着効果や隠蔽効果などを兼ねる重要なものになります。

サフェーサーの表面を綺麗に平らに研磨し、ドア全体に足つけを行なったらいよいよ塗装となります。
しっかりと養生をします。
この養生とは周辺に塗料が付着しないようにする目的だけではなく、小さなホコリやゴミが出てきて塗装面に付着しないように周辺からの異物発生を抑える役目も果たします。
ですので養生の仕方１つで仕上がりも変わってくるという事です。
しっかりとシンナーで塗装面の汚れや油分を拭き取り、塗装準備が完了です。

まずはカラーベースを塗装します。
カラーベースとは、カラーナンバーから色を調合し、現車に合わせて正面から見た時とすかして見た時の色味や明暗、彩度を調整し調色したものになります。
調色もまた100%人の感覚に頼るものとなるので、経験がものをいいます。
しっかりと染めきりつつもパネル周辺にボカしていけばカラーベースの塗装は終わりです。

トップコートとなるクリアを塗装します。
クリアの塗布はただただ艶を出せばいいだけではなく、クリアの肌をメーカーや車種に合わせて作っていきます。
クリアの肌とは、クリア表面の小さな凹凸です。
肌の感じで仕上がった時のボディから受ける印象が変わってきますので、肌を合わせることも大切な工程になります。

塗装が完了し、しっかりと乾燥させたら、最終工程となる磨きの作業となります。
塗装時に付着したゴミやブツを番手の細かいペーパーで取り除き、コンパウンドとポリッシャーで磨きあげていきます。

こちらが私の愛用するポリッシャーとコンパウンド。
ポリッシャーに装着するバフもコンパウンドもたくさんの種類があり、それらを使いわけながら磨いていきます。
徐々に目の細かいコンパウンドにしていき、艶を出しオーロラを消していきます。

こちらが修理が完了したドアです。
凹みがあったとは思えないほどに元どおりになりました。
お客様には大変喜んで頂けました(^^)
本当に綺麗に元どおりになるものなのか多少の不安があったそうですが、予想以上の仕上がり満足して下さりました。
今後ともお客様の笑顔を増やせるよう、精進して行こうと思います。
I様、今回は当店をご利用頂きありがとうございました！
今後とも宜しくお願いいたします。