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こんにちは！　上網モータースです！

本日は車検でお預かりしたH29年 ハイエース ４型でチェックランプ点灯があったのでそちらの整備です！

お預かりの際の問診で「昨日DPFの強制再生後からチェックランプが点いた」と伺ったので確認していきます。

スキャンツールでダイアグを確認すると『P244A　DPF差圧過小』が出ていました。
修理書によると手動再生が60分経過しても終了しないと、このコードが出るようです。

ダイアグコード検出時のフリーズフレームデータを確認すると排気温が415℃までしか上がっていません。（強制再生時の標準値は500-700℃）
※排気温センサNo4の‐40℃はセンサ自体が車両には付いていない為この数値が検出されている模様

燃料添加弁噴射補正量も1,45でした。標準値は0,9-1,45ですが、1,4を超えるとDPF再生時の昇温不足の可能性があります。
DPFの詰まりを表す触媒差圧は0,066で正常です。(標準値0,27以下)

つまり、DPF再生時の温度が上がり切らず、再生も出来ない状態が60分以上続いてチェックランプが点灯したと考えられます。

では何故、再生温度が上昇しないのかを探っていくのですが、そもそも再生温度をどうやって上昇させているかというと、

・アイドルアップ制御
エンジンのアイドリングの回転数をアップさせて排気温度を上昇させることで触媒の温度を上昇させる。

・燃料噴射制御
エンジンからエキゾーストパイプに出た直後の排気ガスにエキゾーストフューエルアディションインジェクタ(以下、排気用インジェクタ)から燃料噴射して，触媒酸化反応で排気温度を上昇させることで触媒の温度を上昇させる。

・グローコントロール制御
グロープラグを加熱して排気温度を上昇させることで触媒の温度を上昇させる。

この３つを最適に組み合わせて再生温度を上昇させているようです。


早速、現在の強制再生時の数値を確認していきます。(写真は取り忘れましたが)

まずこのエラーコードが検出されると強制再生の禁止状態になるのでヒューズを一定時間抜いてリセットします。
その後、強制再生を行い確認すると、

　アイドルアップ ◎
　排気温度400℃ ×
　燃料添加弁噴射補正量　1,45　×
　グロープラグ単体点検 ◎
　触媒差圧　0,07 ◎

やはり排気温度は上昇しておらず、燃料噴射制御の燃焼添加弁噴射補正量は多いままで、アイドルアップ制御、グローコントロール制御は正常でした。


こうなると可能性として残るのはDPF本体(エキゾーストパイプAssy）か、排気用インジェクタの異常が考えられます。

色々と情報収集してみたところ、排気用インジェクタ付近にすすが溜まりやすいとのこと。
DPF交換は金額がとてつもなく高いので排気用インジェクタの確認をしました。

取り外し後ですが、こちらのターボチャージャーの真後ろについています。

こちらが排気用インジェクタとタービンアウトレットエルボ。

中はすすだらけでした。

排気用インジェクタ廻りもすすまみれだったので新品に交換します。

左のハウジングケースはすすで穴が詰まっています。

排気用インジェクタから噴射された燃料はすすによってブロックされていたことにより、燃料噴射による温度上昇がなされていなかったのが原因でした。


部品交換後、エンジン冷却水のエア抜きをしてPM強制再生をしながらデータモニターをしてみると、排気温度は700℃、燃料添加弁噴射補正量は1,00で、強制再生も15分ほどで終了しました。

チェックランプの点灯もなく各部漏れもなく作業完了です!

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