レクサスRX タイヤ交換｜車検・点検・修理のグーネットピット

レクサスRXのタイヤ交換をしました。

装着するタイヤはデリンテ デザートストームD8＋で、
サイズは265/35R22です。
元々は265/30R22のハイダが付いておりました。
お客さんへのヒアリングで、運転中に右に流れると伺っておりました。
うちに依頼があるまでは、他のタイヤ屋さんでハブリングを入れたりして対処したそうですが、見積もりの時に見た感じですと、それでは解決しないな...と、感じました。

理由は、荷重不足によるサイドクラックや、空気圧不足によるトレッドの両肩の偏摩耗が見られたからです。

私がRXの22インチユーザーさんに提案するのであれば、265なら35偏平にします。
中でも、廉価品であるデリンテやATRは抜きん出て荷重性能が高いので、お勧めするのはこの2点ですね。

元のハイダの荷重指数はETRTO規格の97で、交換前の空気圧は260kpa入っておりました。
260kpa入った状態ですと、1本あたりの耐荷重性能は670kgなので、人が乗り、コーナーで片側に荷重がドカンと乗ると、2tを超えるハイブリッドのRXを支持するにはアドバンテージが少なすぎると思います。

対して新たに取付けるデリンテは、扁平率を5％上げたことによる恩恵と、元々高めな荷重性能も相まって、荷重指数がETRTO規格の106となります。
空気圧も290kpa以上入れる前提ですと、1本あたり950kgの耐荷重性能が得られる計算です。
上記の写真の様な荷重不足によるクラック症状がハンドリングを悪くしている原因だと思われます。
空気圧管理を徹底すれば、今後の症状も緩和されるでしょう。

チェンジャーにセットします。
リバースホイールと呼ばれるホイールなので、組込みバラシは裏側から行います。
ビードを落としただけでサイドがバックリ破れるタイヤもありました。
薄皮一枚で繋がっていた感じです。
バーストまでいかなくて本当に良かったです(^_^;)

バラしました。
バルブの固定ナットの緩みを確認し、リム掃除をします。

汎用金属バルブのパッキンであれば、予備もいくつか持っていますので、あまりにも状態が悪ければ交換もできます。
（ワーク等、メーカー独自仕様の金属バルブ用パッキンは持ち合わせておりません）

組み上がるとこんな感じになります。
偏平率が5％上がっていますので、外径も大きくなっています。

ホイールバランス調整です。
写真だとわかり難いかもしれませんが、デリンテのデザートストームは真ん中が凹んでいて角が立っています。
車重の重い車でハイインチの低扁平になると、曲がるときの荷重変動でサイドへのストレスが溜まりやすく、偏摩耗しやすいのですが、
新品時にこういう加工が施してあると、初めから角が立っていて減りに対してのアドバンテージがある状態なので、そこも私がこのタイヤを評価するポイントですね。

↑この画像の方がわかりやすいでしょうか？

車両に装着しました。
作業後に試運転して頂きましたが、右への流れとフニャフニャした腰砕け感が無くなったと感想を頂きました(^^)

単にインチアップといえど、車重とタイヤの荷重性能を考慮しないと事故の元になると思います。
特に今回のRXの様に、車重が重い車のハイインチ化は、タイヤへのストレスによるトラブルのリスクが高まりますから、売る側もきちんと説明しなければと、改めて思いました。

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