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ポルシェ　９１１カレラの修理を行いました。

走行不能になりレッカーにて県外から入庫です。


メーターには「Ｔ／Ｍ故障　リバース不可」のメッセージが(>_<)

調べるとミッション内のシフト位置を検出するギアポジションセンサーが悪いという事が判明。

しかし！！ポルシェのデュアルクラッチ式ミッション（ＰＤＫ）は非分解となっており、オイルストレーナー（オイルパンＡＳＳＹ）やシール類等のちょっとした部品の供給はあるもののサービスマニュアルも無いし通常はＡＳＳＹ交換になってしまいます(T_T)

ポルシェセンターにＰＤＫＡＳＳＹの値段を聞いてみると・・・・驚愕の税別５，２６５，０００円！！！！！！！（驚）
とてもじゃないけど新品ミッションでの修理は無理です(T_T)


ギアポジションセンサーは当然純正では部品設定がありませんが、社外品がある事が分かったので分解して修理する事に！！


ＰＤＫ分解にはＳＳＴが必要なので海外からセンサーとＳＳＴを取り寄せて作業開始です！！


まずはミッションをエンジンと共に降ろします。

ＳＳＴを使って分解していきますが、サービスマニュアルも無く、手探り状態で作業を進めていきますが、もし部品を破損してしまうと部品供給が無い為大変な事になるので慎重に分解していきます。

ギアポジションはシフトシャフトに付いているマグネットの位置で検出しているみたいです。

マグネットにはかなり鉄粉が付いていますね！(>_<)

取り寄せしたギアポジションセンサーは配線加工が必要だったのでハンダ付けにて確実に結線していきます。

センサーを交換して部品を元通り組付けしてエンジン＆ミッションを車体に搭載します。



搭載後はＰＤＫオイルのフィルター（オイルパンＡＳＳＹ）を交換します。

ＰＤＫ作動油とミッションオイルを入れますが、ＰＤＫオイルは診断機を接続して温度管理を行いながら作業をしないといけないので暫定的にオイルを入れた後はクーラントの補充（エアー抜き）を先に行います。

少しでもエアー噛みを少なくする為にシステム内を真空にしてからポルシェ純正クーラントを補充します。

診断機を接続してエアー抜き作業を行いますが、１回じゃエアーが抜け切らないので数日・数回行います。

ＰＤＫオイルも診断機を接続して指示に従って油量の調整を行います。

あっ、ＰＤＫのキャリブレーションも行います。



エンジンを降ろす際にエアコンガスを抜いていたのでサービスステーションを接続して真空引き・ガス補充を行います。

クーラントのエアー抜きと不具合が無いか確認する為、数日間試乗を行い、クーラントの水位が変わらなくなった事を確認してやっと完成です！！


サービスマニュアルも無く、部品供給も無い作業でシビレましたがどうにかやり切りました！！



この度は遠方にも関わらず当社に作業のご依頼を頂き誠にありがとうございましたm(_ _)m

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