- ミッション・駆動系修理・整備
2020年06月04日 16:57いすゞ エルフ NPR81AN ミッション取替
今回はいすゞ エルフのミッション取替です。
以前から荷物を積んでいたら少し滑り気味だったそうですが、遂に積載状態で完全に滑ってしまったそうです。
レッカーで運ばれてきたので点検してみましたが、動力伝達部がもうダメになっていました。
この車はマニュアルではなく、スムーサーという動力の接続をトルコンで行う特殊な物で、走行も80万オーバーという状態なので・・・
中古で程度の良い物があったため積換えになりました。
中古のミッションが届いたので確認していきます。
各データ、テスト結果を教えてくれる業者の物なので安心です。
替えておける部品は先に交換しておきます。
早速ミッションを降ろす作業をしていきます。
一番最初にバッテリーの端子を外して順次パーツを外していきます。
多分トラックのミッションを降ろす作業で一番しんどいのはプロペラ・シャフトを降ろす事かもw
トルコン式なんで勿論ATFが入っていますのでドレン・コックやホースを外して抜いておきます。
セル・モーターも外します。
ついでに簡単な点検をしておきました。
ギヤの減りも少なく、動きも問題ないのでコイツはこのままいきます。
フライ・ホイールとトルコンはボルト6本で固定されています。
ミッション側に開いてある部分から外してしまいます。
後は配線、ワイヤー、サイド・ブレーキ、排気ブレーキのバタフライを外したら、ミッション・ジャッキで支えてマウント、ハウジング周りのボルトを外してしまえば降ろせます。
降ろしおわったら後は逆の手順で組み付けていきます。
一つだけトラブルがありました。
排気ブレーキのバタフライの取付はフロント・パイプに4本のボルトが溶接されたもので固定されるのですが・・・
古くなるとボルトが痩せて折れてしまいます。
そこでグラインダーで溶接部を切り落として普通にボルトを差し替えられるようにして、長さのあったボルトを使えるようにしました。
そんなこんなで組み終わったらATFを入れて試走に行きます。
ギヤの入りがおかしかったので、診断機で初期化して再度試走したら問題は解消しました。
後はATFの温度を上げて量を調整したら終了です。