故障・修理
更新日:2023.04.26 / 掲載日:2023.04.26

360cc軽自動車『電動エアコン化』大作戦【12】

これまで後付けエアコンを装着するのが困難だった360cc軽自動車に、電動コンプレッサーのエアコンを装着するプロジェクト。前回はオルタネーターの交換後がうまくいかなかったが、問題を解決して、今回こそエアコンユニットの装着なるか??

●文&写真:橘 祐一

装着するのは「1972年式ホンダ・ライフ360」

ホンダ初の軽乗用車であるN360の後継車種として1971年に発売。水冷化された新開発のオールアルミエンジンはバランサーシャフトを組み込んで静粛性を向上し、軽量化のためにタイミングベルトを日本で初めて採用。大人4人が乗れる軽自動車として人気に。1974年に生産を終了した。

装着するのはこのクーラーキット

 自動車用LEDバルブなどで知られるCRUIZEブランドを展開する(株)ハートネット(https://www.heartnet.info)から販売される電動コンプレッサー式クーラーキットは、エアコンホースを自由な長さにカットしてフィッティングを作ることができるので、取り付け場所に応じて配管の長さを調整できる。必要なパーツは全てセットされていて、価格は¥198,000。

ユニットをまとめてコンパクトに取り付け

 発電の問題が解決したので、今度こそエアコンユニットを取り付ける。

 当初手配したキットはエバポレーターがダッシュボード下に取り付けるタイプだった。このままリヤのボード上に取り付けてもよかったのだが、トランクルームに設置できるダクトタイプがあるということで、こちらのタイプに交換してもらった。

 コンデンサーも前回お伝えした小型のものと交換する予定だったのだが、小型コンデンサーの生産が遅れている様で、撮影日までに間に合わなかった。
 コンデンサーは車体下に吊り下げ、エバポレーターはトランク上側に吊り下げてダクトで車内に冷気を引き込むことにした。

 残る電動コンプレッサーとコントロールパネル、レシーバータンクはトランク内に設置するのだが、なるべくコンパクトに設置するため、アングル材でケージを作り、そこにコンプレッサーやコントロールパネルを固定して1つのユニットにすることにした。

 L字のアングル材とL型のマルチブラケット、ステーを組み合わせてケージを製作した。

 コンプレッサーを囲うようにブラケットを配置してそれをステーで繋げ、その横にレシーバータンク、上にコントロールパネルを置けるようにした。が、フィッティングがぶつかって配管ができないことが判明。ケージを少し小さく作りすぎた。修正が必要だ。

 小型のコンデンサーが届き次第取り付けして、本格的に暑くなる前にエアコンを作動させたい。

●左右のブラケットの間にL字アングルを取り付け、ここに電動コンプレッサーを固定する。これと同じものをもう一つ作り、ボルトで固定して組み立て。
●電動コンプレッサーに付属しているゴム足を取り付け、ケージに固定してみる。上下左右には少しだけ余裕があり、配管や配線を取り付けられそう。と、この時は思っていたのだ。
●トランクに固定するための足を用意。横方向のステーが干渉してしまうため、1カ所を削って取り付けできるように加工しておいた。
●レシーバータンクはケージの横に固定することに。アングルの小さい穴をリーマーで拡大し、レシーバータンクのステーにもう1カ所穴を開けて、ボルト&ナットで固定した。コンパクトでベストな位置だと思っていたのだが……。
●トランクルームに設置すると、スペアタイヤの場所をうまく避けて、左端に設置できそうだ。
●バッテリーから電源を引き込むために、14sqの配線を3.5m分購入。長さはギリギリで、あと50㎝長めにしておけばよかったと後悔。
●室内からエンジンルームへの引き込みは手動ウォッシャーポンプのホースが通っているグロメットを利用したが、2本の配線を通すのは困難。
●電源配線のマイナス側はボディアースで取ることにして、プラスの配線のみをグロメットに通した。ボディの全長は3mだから足りると思ったが、3.5mでは配線にあまり余裕がない。
●まだ配管はしないが、フィッティングを当ててみると、高圧側は問題ないものの、低圧側がケージのフレームに当たってしまい取り付けできない。レシーバータンクも邪魔なので、ケージは要改良。
●エバポレーターはリヤボードに穴を開け、このボードから吊るすようにして固定。ここからダクトで室内に冷気を導入する予定だ。今回の作業はここまで。
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