車の傷（キズ）やへこみの修理費用は？修理費用相場や応急処置を解説

車対車の事故に遭ってしまった、駐車場でイタズラされた、走行中にフロントガラスにヒビが入った、自損事故を起こしてしまったなど、車を修理に出すことは多くあります。とくに、ちょっとした傷やへこみの場合、気になるのは見た目だけで走行には何の問題もないため、車を修理に出すかどうか悩むところですよね。

修理費用が安く済むなら業者に出すことも考えますが、修理費用が高くなるならば、”少しカッコ悪いけど、我慢してこのまま乗るしかないな…”となってしまう場合もありますよね。すべては修理費用次第ということですから、「修理費用の相場」が気になるところです。

傷やへこみが気になる車を修理に出す場合、修理費用は大体どのくらいかかるのかを説明していきます。

車の傷やへこみにかかる修理代金の相場

修理費用の相場とはいえ、ありふれたファミリーカーのよく目にする色と、誰も乗っていないような車種やめずらしい色、外国車などでは修理費用が違ってきます。国産車の定番色では、中古部品も新品部品も探しやすいですし、同じ色のパーツなら板金する必要もありませんから修理費用も安くなります。

対して、外国車ではパーツの取り外しに時間がかかったり、交換できるパーツを探すのも大変です。せっかくパーツが見つかっても、色が違えば塗装しなければいけませんし、車種によって微妙な色の違いもありますし、めずらしい塗装なら塗料調合の技術も必要です。そうなると、やはり修理費用も高くなってしまうのです。

つまり、修理費用は千差万別で、車種や修理の大小などもありますから、見積りしてみないとわからないといえます。

車の傷

バンパーやドアなど、へこみのない軽い傷の場合、数万円以内の修理費用に収まることが多く、修理に要する日にちも1日～2日で終わります。業者にもよりますが、ドアノブ付近の細かい引っ掻き傷などは、数千円ほどで目立たなくする補修もあります。

また、走行中の飛び石などでフロントガラスに傷がある場合、そのままにしておくと、走行中の振動や天気の変動・気温の変化など様々な要因で、ガラスの傷がどんどん大きくなってしまい大変危険です。そうならないために、ガラスの傷修理はどんな小さな傷であっても、それ以上広がらないように早急に修理する必要があります。でないと、傷が広がってガラスごとの交換になってしまい、修理費用も高額になってしまいます。

車のへこみ

柔らかいものに当たってへこんだドアやバンパーなどを、専用の道具で素早く目立たなくすることもできます。たとえば、雪の壁に当たってへこんだドアや、屋根から落ちてきた雪でへこんだボンネットなどを、外側から引っ張って「ベコッ」と元に戻す作業です。業者によっては短時間で安く行ってくれます。

仕上がりが完璧でない場合は、板金業者に車を預けて叩いたり伸ばしたり絞ったり引っ張ったりして、職人が時間をかけてへこみを修理する必要があり、細かい部分はパテで補修することになりますので、修理費用もかかることは覚悟しておきましょう。

車の傷＋へこみ

車の傷やへこみが広範囲に及ぶ場合は、新たなパーツに交換した方が修理代金は安くなります。その際、新たなパーツが新品か中古かによっても値段が変わります。また、交換したパーツとボディの色は、経年劣化や保管状況などによって微妙に色が変わってしまうため、ボディと同じ色のパーツに交換しても大抵は塗装が必要になります。

パーツを交換しない場合は、へこみを最小限にしてからパテで凹凸を埋めて滑らかにしていきます。その際、部品を分解して修理する板金をした場合と、分解せずに板金塗装した場合でも修理費用は変わります。たとえば、輸入車は交換できるパーツがないことが多いので、バンパーを分解して板金塗装すれば、10万円近くの修理費用がかかってしまいます。

車の傷やへこみを放置するとどうなる？

車の塗装の下がどうなっているかというと、一般的にバンパーは樹脂で出来ておりその他のボディ部分は鉄でできています。そのため、バンパーに付いた傷ならば、見た目が気にならなければ問題ありません。

問題は鉄でできた部分についた傷です。傷があると、塗装の下の鉄の部分に雨や雪が水分として浸みこんでしまいますし、空気にも触れてしまう為、酸化してしまいます。つまり錆びてしまうということです。また、傷があると空気中の汚れが溜まってしまいやすくなり、ますます錆やすくなります。錆が酷くなると、鉄と塗装のあいだに隙間ができて、塗装が水膨れのようになり、触るとボロボロと落ちてくるようになります。

廃車ではなく下取りに出す予定の車なら、査定を下げない為にも傷やへこみは目立ちにくくする必要があります。

車の錆対策を安くすませる方法・応急処置について

車の見た目を気にせず錆びないようにする為なら、カー用品店やホームセンターなどでタッチペンを購入すると良いでしょう。あまり深くない傷やありふれたボディの色なら、見ただけではわからないほど傷が目立たなくなる為、応急処置としては最適です。また、パテやコンパウンド・サンドペーパーなどを購入し、業者のように本格的な修理をする場合でも、道具を安く揃えることができます。

最近では、インターネットの動画などで詳しく作業の手順や工程を見ることもできるので参考になるでしょう。ですが、やはり素人の作業ですから、半年ほど時間が経過すると目立ってきてしまう場合もあります。また、修理費用は安く済みますが「手間」と「時間」がかかるため、面倒くさがりの方や不器用な方・毎日車が必要な方・時間がない方には向いていません。

まとめ

傷やへこみの修理代金は、車種やボディカラー、作業内容により千差万別です。プロに依頼する場合はまず見積もりを取ってみましょう。ボディ（鉄）部分の傷やへこみを放置するとそこから錆びてきてしまいますので、きれいな車体を維持するためには傷やへこみは直してあげるほうが良いでしょう。深くない傷に対してできる応急処置としては、タッチペンでDIYするという方法もあります。