- サスペンション・足回りパーツ取付
- 三菱 コルト
2025年05月01日 09:50三菱 コルトラリーアートバージョンRスペシャル 車高調・EDFC取付
1962年に発売されたコルト600を原点とし、三菱製のフォーミュラカーにもその名が冠されたほど当時の三菱自動車の象徴的な車名であったコルトですが、1973年に販売終了となったコルトギャランを最後にその名の系譜は日本国内に於いては一度途絶えることとなります。
復活を果たしたのはそのおよそ30年後、2002年のこと。2001年の東京モーターショーにて展示されたコンセプトカー・CZ2のデザインを踏襲したハッチバックスタイルを纏い、当時提携関係にあったダイムラー・クライスラーと共同開発された新生コルトは、「まじめ まじめ まじめ」のキャッチコピーで多くの人の記憶に残りました。
そして2006年、満を持してRALLIART Version-Rがデビューを果たします。2004年に先立って発売されていたRALLIARTをベースに更に過激でホットなモデルとして仕立てられたこの車は、それまで国内仕様のコルトには存在しなかった5速MTをラインナップ。このトランスミッションはドイツのゲトラグ社製であることをセールスポイントとしていましたが、2006年に1.5L NAのMTモデル「1.5C」が追加された際にも実は同様にゲトラグ社製のミッションが採用されていたりします。
パワーソースは4G15MIVECターボで、1.5Lの排気量から前期モデルで154馬力、後期モデルではMT車に限り実に163馬力を発揮。しかし実際に乗ってみると車重の軽さと三菱らしい低速からパンチのある出力特性で、数字以上の印象を受けることでしょう。
エクステリアはエアロバンパーやオーバーフェンダー、ボンネットのアウトレットダクト等で攻撃的に武装し、駆動方式こそFFのままですがさながらランエボJr.といった雰囲気を醸し出しています。また、CZ2と同時に2001年の東京モーターショーに出展され次期WRCベース車と期待されながらも市販されることなく終わった4WDターボのコンセプトカー・CZ3ターマックのイメージを重ねる人もいることでしょう。
さて、今回ご入庫の車両はバージョンRの中でも更に特別な、世に500台しか出回っていない”スペシャル”と呼ばれるモデルとなります。
では一体何がスペシャルなのか?目に見える部分ではレカロ製のセミバケットシートやカーボン調の内装パネルなどがありますが、最も重要なのは…
こちらになります!!…と、写真だけ見せてもわけがわからない人が殆どでしょう。
実はこのスペシャル、ドア四枚の開口部に連続シーム溶接と呼ばれる技術が採用されているんです!!
通常、モノコックボディの各パネル接合にはスポット溶接、つまり点での溶接が用いられます。プレスで成形された各鋼板を一定間隔の複数の点で貼り合わせることで車体を組み上げるんですね。当然このスポットの点数が多いほど剛性は向上するので、純正状態から更にスポット点数を増やす”スポット増し”と呼ばれる剛性アップチューニングも存在します。
対してこの連続シーム溶接は線で接着する溶接で、より広い面積で鋼板を貼り合わせるためスポット溶接よりも高い剛性が得られるのです!!
通常のバージョンRでもベースモデルのコルトからスポット点数が増やされ剛性アップが図られていますが、このスペシャルではそこから更に10%の縦剛性向上を果たしているといいます。
見た目こそ通常のバージョンRと大きな差はありませんが、中身はマニア垂涎の正しく”スペシャル”なモデルなのです!!
今回はTEIN製のFLEX Z全長式車高調、及びEDFC ACTIVE PROの取付作業を実施します。EDFC ACTIVEを取り付けると車内からショックの減衰力が調整可能となる他、車速やGといった走行状態に応じて自動的に最適な減衰力にアジャストするよう設定することができます!!
フロントショックのアッパーマウントはカウルトップの下にあるため、このようにアレコレ取り外す必要があります。
フロントショックにはオプションのストラットキットを取り付け。これは車高調整時にEDFCモーターの配線が捻じれて断線してしまうのを防ぐ役割があります。
フロントショックは車体へ取り付ける前にEDFCのモーターを取り付けます。ゴムカバーが恐ろしく硬い!!
ブレーキホースと車輪速センサーのブラケットは純正ショックから移植します。
リアショックは車体へ取り付け後にモーターを取り付けます。かなり飛び出すので純正のショックカバーは取り付けできませんでした。
ショックの仮付け後EDFCの各ユニット位置決め・取り付け・配線引き回し、1G本締め、車高の微妙な調整…意外と時間が掛かります。
特にエンジンルームが狭い車種のため、フロントのユニット固定位置や配線の取り回しには結構悩みました。
サイドスリップを調整後、試走でステアリングセンターのズレや異音等の不具合がないこと、EDFCが正常に動作していることを確認し作業完了です。
なかなかイイ感じのダウン量なのではないでしょうか!!
対象車両情報
| 初年度登録年月 | 平成22年 | メーカー・ブランド | 三菱 |
|---|---|---|---|
| 車種 | コルト | グレード | ラリーアート バージョンR スペシャル |
| 型式 | CBA-Z27AG |
