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更新日:2022.05.03 / 掲載日:2022.05.03
FIAT NEW 500e DEBUT!【グーワールド コラム/トピックス】

文と写真●ユニット・コンパス
問い合わせ:チャオ・フィアット TEL:0120-404-053 URL:https://www.fiat-auto.co.jp
(掲載されている内容はグーワールド本誌2022年6月号の内容です)
電気自動車になってもチンクエチェントは変わらない
きっと一目惚れする人が続出なのだろう。フルモデルチェンジして登場した新型500e(チンクエチェント)は、目が合ったら思わず家に連れて帰りたくなってしまう愛らしさにあふれていた。理屈ではなく、ハートに訴えかけるそのキャラクターは、まさに歴代500が備えていたもの。DNAはしっかりと継承されている。
そう、ネーミングに「e」が追加されたことが示すとおり、新型は純粋な電気自動車だ。そのことについて印象的だったのが、日本導入発表会におけるステランティスジャパン代表取締役社長兼CEOのポンタス・ヘグストロム氏のスピーチだ。
氏は新型500eが電気自動車になったことについて、「500eは『電動の500』ではなく、『新型の500』であり、そのミッションは、1957年の500や2007年に登場した500と何ら変わりありません。手の届く価格で、魅力にあふれたコンパクトなモータリングを、より多くの方に。それが今は電気というだけ。500eは唯一無二だと申し上げたい」と説明した。歴代500がロングセラーであったことを考えれば、先を見据えてパワートレインに電気モーターを選ぶことは自然な流れだろう。
新型500eのバッテリーの総電力量は42kWhで航続可能距離は335km(WLTCモード)。ボディサイズがキープされた代わりに車重は300㎏ほど増えてしまった。そこは倍増されたトルクと低速に近いモーターの特性がカバーする。品質感や装備の充実は目覚しく、ACCやナビも標準だ。
気になるのは大幅に上がった価格帯だが、ステランティスジャパンでは新型500eを個人リースまたはサブスクリプション方式でのみ販売し、あらかじめ残価を5年で30%と高めに設定することで、月々の支払い料金を手頃にしたと説明する。
何もかもが新しくなった新型500だが、従来型の500もしばらくの間併売されるという。何しろ2008年の日本デビューから14年間で6万台、今でも年間4000台以上販売している稼ぎ頭でもある。といっても、その時間はあまり長くはなさそうだということなので、エンジン車が欲しいなら急いだほうがよさそうだ。


