ルノー「オーストラル」　新型SUVを2022年春に発表予定

　ルノーは現地時間の12月6日、2022年春に新型SUV「オーストラル」を発表する予定であることを明かした。ルノー・カジャーの後継モデルとなる、5人乗りのコンパクトSUVだという。

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5人乗り新型コンパクトSUV「オーストラル」

　新型オーストラルは、新しいコネクテッド・テクノロジーと独特のドライビング体験をもたらす車になるようだ。ボディは全長4.51m、5人乗りのコンパクトSUVで、ルノーはオーストラルがCセグメントにおける新たな存在になると自信をみせている。

　オーストラルという名前は、ラテン語の『australis（南、南方などの意）』に由来しており、この言葉はフランス語を含む多くのヨーロッパの言語に形を変えて取り入れられている。そのような名を付けることで、フランス生まれであることを強調するとともに、ルノーの国際性を示すものとしている。

　ルノーのモデルネーミング戦略マネージャーのシルビア・ドス・サントス氏は「オーストラルは、南半球の色と暖かさを連想させます。旅に誘う名前で、SUVにぴったりです。発音が調和していて、バランスが取れていて、誰にでも発音しやすく、同時に国際的でもあります」とネーミングに込めたイメージを説明した。

「オーストラル」ネーミングについてルノーの担当者が明かす

　オーストラルの名付けについて、同社ネーミング戦略マネージャーのサントス氏が「ネーミング・リサーチャー」としての仕事を語った。

「車の名前は、その車の個性を形成するものです。名前には大きなインパクトがあり、感情を呼び起こします。クリオやゾエのように短くて遊び心のある名前は、小さくて都会的で機敏なクルマに合いますし、タリスマンのように長くて堂々とした名前は、大きな主張のあるクルマに合います」と、名前の音が与えるイメージについて説明する。

　新型車のネーミングにおいて、ルノーではマーケティング、デザイン、プロダクト、法務など多くの人が関わり、ネーミング・エージェンシーの専門知識も活用しながら進められるという。結果、長い時間がかかりその分込められる想いもいや増す。

「私たちが開発する名前はすべて、車とそれに付随する要素に合ったものでなければなりません。その仕事の大部分は、名前が呼び起こす感情的な反応と、市場がそれをどのように受け止めるかに焦点を当てています」とサントス氏は語る。

3つのネーミングの方法

　名前のつけ方には3つの方法があると彼女は語った。1つ目は、ビッグネームを起用して、ブランドの過去のモデルと新型車を結びつけるやり方。たとえば、ルノーは新しい電気自動車メガーヌ E-TECH エレクトリックに対しては、同社の代表的なモデルであるメガーヌの名を選んで付けている。

　2つ目は、ルノーのネームリストから選ぶことだ。「ルノーには多数の名前が保護されています。これらは、私たちの過去を体現し、遺産を守るものとして、私たちが誇りに思い、とても大切にしているものです」。

　3つ目の選択肢は、全く新しいモデル名をつけること。プロのネーム・ファインダーが候補となる名前のリストを作成した後、ターゲット市場における法的、言語的、文化的障害をチェックし、段階的に選択される。最終的に3つの名前が残り、それがCEOと取締役会に提示され、そこで最終的に決定される。オーストラルの場合にはこの方法がとられた。

グローバルを見据えて付けられた名前

　2005年の時点で、ルノーはオーストラルという名前を保持していたという。この名称は、命名規則の重要な基準をいくつも満たしている。「南」を意味するラテン語「australis」に由来する「オーストラル」は、南の活気と暖かさ、自然の喜び、そして無限の可能性を感じさせる広大な空間をイメージさせる。この名前は、スペイン語、英語、イタリア語、そしてフランス語など、ヨーロッパの多くの言語でそのイメージを与えるもので、世界各国で販売される車両に最適なものとして決定された。

　オーストラルの名は、このように感情を刺激するイメージをもち、音の響き・発音のしやすさがあり、新型SUVの力強さも表現するものとして付けられた。そして、ルノーの目指すモダンなブランドとしての戦略とアイデンティティにも沿う名前として、その期待を背負っているようだ。

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