輸入車
更新日:2022.03.22 / 掲載日:2021.09.24
輸入車ロングラン試乗 VOLVO「XC60 B6 AWD R-Design」

●文:山本シンヤ ●写真:澤田和久
2017年に国内デビュー。2020年8月に現行モデルが発売されたXC60。この時点でパワートレーンが一新され電動化を達成。今回は48Vハイブリッド搭載のR-Designで400㎞のロングラン試乗を行った。
●発売日:’20年8月25日 ●価格:799万円 ●輸入元:ボルボ・カー・ジャパン ●問い合わせ先:0120-55-8500 主要諸元(エックスシーロクマル・ビーシックス・アールデザイン)●全長×全幅×全高(mm):4690×1915×1660●ホイールベース(mm):2865●車両重量(㎏):1940●駆動方式:AWD●パワートレーン:1968cc直列4気筒DOHCターボ+スーパーチャージャー(300PS/42.8㎏・m)+モーター(10kW/40Nm)●トランスミッション:8速AT●WLTCモード燃費(㎞/ℓ):11.0●燃料タンク容量(ℓ):71(無鉛プレミアム)●最小回転半径(m):5.7●タイヤサイズ:255/40R21●車両本体価格:799万円


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国産スポーティSUVが見習うべきセンスの良さ
ボルボのクロスオーバーSUVシリーズの次男坊「XC60」。2017年のデビューから4年が経過するが、その実力は未だに衰え知らずで、XC40と共に日本市場を支える重要な一台だ。その実力を改めて確認するために、長距離テストを行なってきた。今回のモデルはシリーズの中でスポーティな位置づけとなる「Rデザイン」だ。 内外装はスポーティな装いながらもエレガントなボルボらしさは一切損なわれていない。この辺りのセンスの良さは、国産勢のスポーティSUVは見習うべきだろう。 パワートレーンはボルボの電動化戦略のボトムレンジを支える48Vマイルドハイブリッドシステムだが、Rデザインには「B6」と呼ばれる高性能版で2ℓターボ+電動スーパーチャージャー(300PS/420Nm)とモーター機能付き発電機(10kW/40Nm)&リチウムイオンバッテリーの組み合わせとなっている。 走らせて驚くのが力強さと滑らかさ。実用域のトルク感はもちろん、スッキリ回る爽快なフィーリングは、スポーティユニットと言ってもいいレベル。電動化の恩恵は燃費にも表れており、大人3人+荷物で400㎞近く走って15㎞/ℓ以上の平均燃費だった。 フットワークはRデザイン専用サスペンションと21インチタイヤの組み合わせ。ボルボの穏やかで重厚な乗り味かを薄皮を一枚剥がしたようなダイレクト感がプラスされており、2トン近い車両重量を感じさせない軽快なフットワークを見せ、ワインディンでは「楽しい」と感じさせる実力を見せる。気になる快適性だが、フロントシートは問題なし、リヤシートは明確な突き上げを感じるが、スポーティグレードとして考えれば十分以上の快適性だろう。 値段は799万円と高めだが、もし国産プレミアムSUVを検討しているならば、選択肢のひとつとしてアリだと思っている。



縦長9インチディスプレイをセンターに配置した独創的なインパネ。R-Designはスポーツシートが標準装備されている。


リヤシートは60:40で分割格納が可能。余計な凹凸がなくスクエアなラゲッジスペースは本当に積みやすく、さすがボルボ。


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