【試乗レポート アウディ新型S3】ダウンサイザー注目!プレミアムセダンとしても魅力的

輸入車 [2021.06.22 UP]

【試乗レポート アウディ新型S3】ダウンサイザー注目!プレミアムセダンとしても魅力的

アウディ新型S3セダン

アウディ新型S3セダン

文●岡本幸一郎 写真●ユニット・コンパス

 4代目となるA3シリーズが日本に上陸をはたした。これまで少し待つことの多かったSモデルも同時で、S3スポーツバックが642万円、S3セダンは661万円という価格は、少し遅れて秋に発売予定のA3の最上級グレードである40TFSI S lineと159万円差となる。

セダンのCD値は0.25

アウディ新型S3

アウディ新型S3

 A3シリーズは、いちはやくこのセグメントに参入したプレミアムコンパクトのパイオニアといえるモデルだ。さらに、先代の3代目ではセダンが加わったのも話題となった。手頃なボディサイズはもとより、控えめな中にもスポーティでエレガントさを感じさせるスタイリングや高品質なインテリアなどを見るにつけ、まるで日本のために企画されたかのようなクルマだとかねがね感じていた。

 今回紹介するのは、そんなA3シリーズのセダンの頂点に位置するS3セダンの最新モデルだ。A3も従来よりもダイナミックな印象になったが、ボンネット先端のスリットやハニカムパターンのシングルフレームグリル、大型エアインテークを備えたフロントバンパー、専用デザインのリアディフューザー、左右4本出しのテールパイプなどが与えられたS3はさらにスポーティで遠目にも存在感がある。

 エアロダイナミクスも改善されており、トランクリッドエンドがスポイラー形状とされたセダンのCD値は0.25と、スポーツバックよりも0.3も小さい。ラゲッジも広く、積載容量は425リットルと45リットル大きい 。

往年の5気筒のようなサウンド

新型S3セダン

新型S3セダン

 専用のスポーツシートを備えた黒基調のインテリアは、いかにもSモデルらしいプレミアムスポーツとしての雰囲気をただよわせている。A3系ではオプション設定でディスプレイが10.25インチのところ、S3には12.3インチのバーチャルコックピットプラスが標準装備となる。最新のインフォテインメントの「MIB3」はMMIのコントローラーが廃され、10.1インチのタッチスクリーンに集約されたほか、センターコンソールにコンパクトなSトロニックのシフトスイッチが配されたのはA3系と同じだ。

 2.0TFSIエンジンは、最大1.8barの過給圧のターボチャージャーと350barの燃料噴射を備え、最高出力310ps、最大トルク400Nmを発揮。高トルクに対応する7速Sトロニックとクワトロを組み合わせている。

 これだけあれば動力性能はまったく申し分ない。低速域から力強く、レッドゾーンの6500rpm手前まで勢いを衰えさせることなく回る。そのときのサウンドがまた印象深い。4気筒ながら、かつてアウディの高性能モデルによく搭載されていた、5気筒のような複雑な響きのサウンドが印象深い。ひょっとしてスピーカーで出しているのかと思ったら、そうではないらしい。

 なお、A3 30 TFSI に搭載された48Vのマイルドハイブリッドシステムは、S3やA3の他のグレードには搭載されていないが、そのうち搭載されるのではないかと思う。

  • 新型S3セダン

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気持ちのよいライントレース性

新型S3セダン

新型S3セダン

 サスペンションはリアがウィッシュボーン式で、車高が15mm低められており、オプションで電子制御式のダンピングコントロールを装着した車両に試乗したところ、乗り心地は同じ条件で試乗した、リアがビーム式で電子制御ダンパーの設定のないサスペンションのA3 30TFSIよりも、むしろしなやかで微振動もなくフラットな走りを実現していることに感心。これには、巧みなサスペンションチューニングはもちろん、より軽量高剛性に進化したMQBも効いていることに違いない。

 クワトロも効いて4輪とも接地感が極めて高く、ステアリングレスポンスも俊敏そのもの。トラクションも抜群に高く、立ち上がりでは小さな舵角を維持したままグイグイと切った方向に曲がっていく。アンダーステアが出そうな気配もなく、リア外輪の踏ん張りも効いて、狙ったラインをそのとおりトレースしていける感覚は最高に気持ちがよい。また、これまでもステアリングレスポンスはよかったもののやや人工的な印象もあったところ、より自然なフィーリングになり、Gの立ち上がり方も唐突感が薄れたように感じられたこともお伝えしておこう。

 洗練されたスタイリングと走行性能、高度なデジタル化と高機能なインフォテインメントシステムや運転支援と、全方位にわたり進化したA3シリーズ。中でもS3セダンは、ダウンサイジングがますます盛んといいながらも、実は魅力的な選択肢の少ないこのサイズのプレミアムセダンとして、ピカイチの存在となるに違いない。

執筆者プロフィール:岡本幸一郎(おかもと こういちろう)

1968年、富山県生まれ。幼少期に早くもクルマに目覚め、学習院大学卒業後、自動車情報ビデオマガジンの企画制作や自動車専門誌の編集に携わったのち1998年にフリーランスへ。軽自動車から高級輸入車まで幅広くニューモデルの情報を網羅し、近年はWEBメディアを中心に寄稿。ドライビングスクール等のインストラクターも務める。日本自動車ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

アウディ S3セダン(7速AT・Sトロニック)

■全長×全幅×全高:4505×1815×1415mm
■ホイールベース:2630mm
■車両重量:1560kg
■エンジン:直4DOHCターボ+モーター
■総排気量:1984cc
■エンジン最高出力:310ps/5450-6500rpm
■エンジン最大トルク:40.8kgm/2000-5450rpm
■サスペンション前/後:ストラット/ウィッシュボーン
■ブレーキ前/後:Vディスク/ディスク
■タイヤ前後:225/40R18
■新車価格帯:642万円-661万円(S3全グレード)

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