輸入車
更新日:2021.04.05 / 掲載日:2021.04.05
BENTLEY BENTAYGA【グーワールド コラム/インプレッション】

新車価格:2185万7000円
文●九島辰也 写真●ベントレー
(掲載されている内容はグーワールド本誌2021年5月号の内容です)
問い合わせ:ベントレーコール TEL:0120-97-7797 URL:https://www.bentleymotors.jp

新型ベンテイガが日本に上陸した。新しいカテゴリーをつくったモデルだけに、その注目度は高い。新しいカテゴリーとは「ウルトララグジュアリーSUV」。ロールスロイスやランボルギーニよりもいち早くそれを市場導入したのだ。なので、同クラスのモデルたちがまだ初期モデルに対し、ベンテイガは一歩先に進んだ。
新型のポイントはエクステリアデザインとインターフェースの進化だろう。コンチネンタルGTに代表される新世代ベントレーのデザインが光っている。具体的にはフロントとリアエンドに従来型との違いがみてとれる。鋭い目つきとなったヘッドライトとフロントバンパー、個性的なリアテールランプやマフラーエンドなどが際立つ。従来モデルと並べるとわかりやすいが、さらに都会的で洗練された印象となった。また、リアフェンダーの膨らみも強調されている。全体的なフォルムはマッチョな装い。後ろ足で大地を蹴る猛獣をイメージさせる。
インターフェイスはタッチスクリーン式のモニター機能が向上しているのと同時に、メーターがすべて液晶になったのがニュース。このあたりは日進月歩だけにありがたいところ。それでいて、アナログ時計やクラシックなエアコン吹き出し口の意匠は守られる。この絶妙なバランスはベントレーの真骨頂だろう。誰もが英国的な趣を感じるはずだ。
そしてエンジンは4LV8ツインターボで、最高出力550馬力、最大トルク78.5kgmを発揮する。スタート時は当然のこと、どの速度域からも加速するパワーソースはこのクラスならでは。今回も東京から神戸まで高速道路をひたすら巡航したが、エンジンは余裕でドライバーを疲れさせない。
乗り心地もそうで、彼らが得意とするエアサスが高速クルージングを快適なものにしてくれる。キャビンはいつもフラットで安定感は抜群だ。神戸を通り越して九州まで行きたくなった。この味付けはハイエンドマーケットのニーズなのだろう。新型ベンテイガには欧米の富裕層が好みそうなテイストがふんだんに盛り込まれている。
Profile
自動車ジャーナリスト
九島辰也
男性ファッション誌や一般誌など、幅広く活躍する自動車ジャーナリスト。その知見は広く、プライベートでも各国のクルマを乗り継いでいる。


新型のインターフェースで目につくのはセンターに備わる10.9インチのタッチスクリーン。決して派手な演出はないが、モダンですっきりしている。センスのよさはさすがだ。

アナログ時計やダイヤモンドキルト仕上げのトリム&シートなど、職人技が光るインテリア。1台分のウッドパネルに全工程5週間かける徹底ぶりだ。