輸入車
更新日:2019.12.02 / 掲載日:2019.12.02
【シトロエン】話題のベルランゴも登場! シトロエンブランドの今を伝えるイベントを開催

ジュネーブモーターショーにてワールドプレミアしたアミワンコンセプト
文と写真●内田俊一
プジョー・シトロエン・ジャポンは、11月27日から12月1日にかけて、「コンフォート・ラ・メゾン・シトロエン」を、東京世田谷の二子玉川ライズ・ショッピングモールで開催。
このイベントは、100周年を迎えたシトロエンの“今と未来”を伝えるものである。会場には最新のシトロエンのラインナップが展示されるほか、10月に先行特別仕様車として急遽発売されたベルランゴや今年3月に開催されたジュネーブモーターショーにてワールドプレミアしたアミワンコンセプトが日本初公開されている。
イベント名、「コンフォート・ラ・メゾン・シトロエン」の意味について、プジョー・シトロエン・ジャポン広報室PRマネージャーの森亨氏は、「コンフォートはまさに快適性、心地よさで、ブランド創業以来100年にわたりシトロエンが追求してきたテーマです。フランスにモータリゼーションをもたらした2CV、世界初の量産前輪駆動のトラクションアヴァン、伝説的なハイドロニューマチックを使ったDS、SM、CXといったモデルも実はベースとしてコンフォートが存在していました」という。そして、ラ・メゾン・シトロエンは、「ズバリシトロエンの家を指し、全国のシトロエンディーラーのインテリアのテーマ、コンセプトです。この2つを組み合わせることで、今回のイベントは皆様に自宅でくつろぐようにリラックスしながらシトロエンの今を体感してもらいたいという意図を表しています」と説明する。
また、ラ・メゾンということで家族も楽しめるようにとクルマ以外の企画も用意されている。ひとつはシトロエンC3のペーパークラフトをキッズスペースで提供。自分の好きな色を塗って楽しめるようになっている。また、クリスマスシーズンであることから、サンタレターも用意された。森氏によると、「もしかしたらシトロエンから小さなプレゼントがあるかもしれません」と述べる。そのほか、モデルや年式を問わず、シトロエンオーナーに向けてHトラックのシトロニストカフェが用意するコーヒーが無料で振舞われた。
ベルランゴのカタログモデルは2020年第3四半期の発売を予定

ベルランゴ 写真:シトロエン
さて、今回日本初公開されたベルランゴは、10月19日よりオンライン予約が開始されたが、「1日で完売しました。そこで今回、新たに追加注文を受け付けることにしました」とはシトロエンS.A.マーケティング部長のアルノー・ベローニ氏の弁。予定台数は明かされなかったが、急遽11月30日午前9時より第2弾としてシトロエンのオフィシャルホームページにてオンライン予約受付が開始される。納車は1回目予約分が2020年初頭より。2回目は2020年春頃からで、通常のカタログモデルは2020年第3四半期の発売を予定している。
ベルランゴの特徴は「家よりも家族がひとつになれる場所」

ベルランゴ
ベルランゴの特徴についてプジョー・シトロエン・ジャポンマーケティング部シトロエンブランドマネジャーの中山領氏は、「家よりも家族がひとつになれる場所」だとコメントする。
今回導入され3代目ベルランゴはデビュー以来20年以上の歴史があるうえに、その始祖は1950年代に登場した2CVフルゴネットにまでさかのぼる。中山氏は、「まさにダーウィンの進化論のようにベルランゴは長い時間をかけて成長してきたのです」という。そして、「1996年の初代登場以来170万台以上を販売したメインストリームのモデルであり、2017年には17カ国以上でベストセラーモデルとしてノミネートされています」と人気モデルであることを強調し、日本での期待も高いことを述べた。
そして中山氏は、「この新世代レジャーアクティビティビークルには、シトロエンのアイデンティティとなるものがすべて含まれています。デザイン面、多彩な収納をはじめとする実用性、また同セグメントとしては極めて先進的な技術を搭載したベルランゴは妥協のない仕上がりとなっているのです」とし、その魅力を強調した。
デザイン面では、「特徴的でシンプル、かつ高機能的なボディ。一目ですぐにわかるようなデザイン。タフでありつつも親しみやすい雰囲気。過度な自己主張のない自由で流れるようなフォルム。そして十分に確保されたスペース。これらに重点を置いてスタイリングが仕上げられました」と説明。また、「シトロエンのデザインに関するアイデンティティをすべて取り入れており、C3やC3エアクロス、C5エアクロスなどのシトロエンの他のモデルレンジの中に違和感なくラインナップされています」という。
そのほか安全運転支援システムもアクティブセーフティブレーキをはじめ、アクティブクルーズコントロールやレーンキープアシストなどを備え、「その装備と機能はセグメント内で最高のレベルであることを自負しています」と中山氏。
搭載されるパワートレインはグループPSAによる新開発の1.5リッター4気筒クリーンターボディーゼルに、アイシンAWとの共同開発による最新世代の電子制御8速オートマチックが組み合わされ、この仕様はのちのカタログモデルも同様となる。
日本市場は2019年に過去最高の販売台数を記録。今後シトロエンディーラーでカフェを展開するなどカスタマー重視の施策を実施する

今回のイベント開催に合わせ、シトロエンCEOのリンダ・ジャクソン氏(中央)も来日した
今回のイベントには前出アルノー・ベローニ氏以外に、CEOのリンダ・ジャクソン氏も来日。「シトロエンは1919年の設立なので今年で100周年。これまで90カ国以上の市場で受け入れられてきました。そしてこの100年間で5000万台以上ものクルマを販売してきたのです」と自社の歴史を紹介。そして、「シトロエンはまさに大胆さと創造性を具現化する自動車ブランドです。カーメーカーとして伝統には支えられていますが、“慣例”を揺さぶり、ユニークなデザインをまとい、根底に流れるコンフォートさによって他社との差別化を促進してきており、これは今も同様です」とのことだった。
2014年、リンダ氏が現在のポジショニングに就いて以降、シトロエンは「INSPIRED BY YOU」というシグネチャーとともに成長してきた。製品については、ユニークでありながらシトロエンファミリーと分かるデザインや、高いコンフォート性と同時に360度戦略というサービスに関しての戦略も推進。「お客様がより快適にストレスをなくサービスを受けられ、それによって我々が(他社と)差別化されるという戦略で、シトロエンアドバイザーによる書き込みのウェブサイトを通じ、リアルタイムで自分たちのディーラーに対して評価をするものです。信頼性と透明性を持った活動で、現在51カ国以上でこのシステムが導入されています」と話す。
また、カスタマージャーニーとして、お客様体験を挙げ、「ラ・メゾン・シトロエンというコンセプトのもと、ショールームでより温かな気持ちを持ってもらいたいと「例えば東京ではシトロエンカフェをディーラーで展開するなどで、シンプルにお客様の生活をより快適に、より気楽にしようとしています」とリンダ氏。その結果、「2018年に世界中で100万台を超えるシトロエンの販売台数を達成し、ヨーロッパでは5年間連続で成長しています。2019年はこの躍進が継続し、ヨーロッパではトップ12ブランドの中で最も高い成長率を示しています。また日本でも2019年は4000台を売り上げる予測で、22年間のシトロエン・ジャポンの歴史の中で最高の記録となるでしょう」と述べる。
そして最後にリンダ氏は「シトロエンはこれまでにないほど大胆でダイナミックになります。我々ならでは、他所とは全く違う、果敢に規範に挑戦するクルマを出していきたいと考え、改めてお客様の生活をより快適にしていきたいと思っています」と語った。