輸入車
更新日:2019.11.06 / 掲載日:2019.11.06

【ボルボ 新型S60】ライバルは国産セダン! 最高クラスの安全性とデザインで勝負

S60 T8 Polestar Engineered

文●大音安弘 写真●ユニット・コンパス

 ボルボ・カー・ジャパンは、2019年11月5日(火)、都内にてフルモデルチェンジを果たしたミッドサイズセダン「S60」のお披露目を行う共に、同日より発売することを発表した。

 発表会に登壇した木村隆之代表取締役社長は、S60の導入にあたり、日本の国産及び輸入車ユーザーを徹底的にリサーチした結果を踏まえ、縮小するセダン市場でも、新型モデルが強いポテンシャルを発揮できるとした。新型のターゲットとして、輸入車だけでなく、国産ラージセダンからの乗り換えも狙っていくという。ワゴンやSUVのイメージが定着したボルボだが、厳しいセダン市場にも、スタイリッシュな北欧デザインや高い安全性などを武器に、果敢に攻め込んでいく姿勢を見せた。
 また、頭金なしでボルボ車を月々定額で利用できるリースプラン「SMAVO(スマボ)」の内容を刷新したことも発表。今回新たに3年契約2年しばりの「SMAVO 2/3」と、5年契約3年しばりの「SMAVO 3/5」の2タイプを導入。3年後の残価50%および5年後の残価30%をボルボが保証。月々支払い額の圧縮を実現するとともに、代替時の残価リスクを無くすことで、さらなる利用を促進する。

ボルボ現行ラインアップにおける唯一のセダン

木村隆之ボルボ・カー・ジャパン代表取締役社長

 8年ぶりのフルモデルチェンジにより3世代目へと進化を果たした「S60」は、既に日本導入済みのミッドサイズステーションワゴン「V60」と、そのクロスオーバーモデルであるミッドサイズクロスオーバーワゴン「V60クロスカントリー」と基本を共有する「60」シリーズの最新作だ。新世代ボルボのセダンは、ラージセダンである「S90」に続き2台目となり、日本のラインアップでは、ボルボ唯一のセダンとなる。新型S60は、昨年稼働を開始したばかりのアメリカ・サウスカロライナ州チャールストン工場で、最初に生産されたモデル。日本仕様も、この米国工場から供給される。

 好評の新世代ボルボデザインから生み出されたエクステリアは、フォーマルなセダンスタイルを採用。しかし、ロングノーズと短いリヤオーバーハングの効果により、セダンらしい風格とスポーティさを見事に演出している。フロントマスクは、基本V60と共通のデザインを取り入れており、T字型の印象的なLEDヘッドライトを備えたスポーティなマスクとする。リヤテールは、S90譲りのC字型デザインのLEDテールライトが与えられるが、S60のキャラクターに合わせて、よりシャープかつスピード感のあるものとした。ボディサイズは、全長4760mm×全幅1850mm×全高1435mmとし、先代比で全長を125mm拡大するも、全幅は15mm縮小することで、日本でも扱いやすいサイズとした。また全高も45mm抑えたことでスポーティなシルエットの構築に一役買っている。

9インチ縦型タッチスクリーンの「SENSUS」と12.3インチのデジタルメーターパネルは全車標準装備。安全装備も「対向車対応機能」を備える最新仕様

S60 T5 インスクリプション プラスパッケージ

 インテリアデザインもV60などと共通で、日本のボルボユーザーに高く評価されるスカンジナビアンデザインとし、フロントシートは、フラッグシップラインの「90」シリーズと同様のものを装着し、最上級ラインの快適性を受け継ぐ。9インチ縦型タッチスクリーンのインフォテイメントシステム「SENSUS」と12.3インチのデジタルメーターパネルは、全車標準で、上位グレードでは、ヘッドアップディスプレイが追加される。またボルボセダンとしては初のチルトアック機能付き電動パノラマガラスサンルーフもオプション設定されたことで、開放感あふれるキャビンとした。

 ユーザーの関心が高まる先進の安全装備については、先進安全・運転支援機能「インテリセーフ」を全グレードで標準化。新型V60のより導入された衝突回避・被害軽減ブレーキシステム「シティセーフティ」に追加された「対向車対応機能」を備える最新仕様となる。この対向車対応昨日は、対向車との衝突が避けられない場合、衝突警告と共に、前席左右の電動シートベルトとブレーキを作動させ、対向車との衝突速度を最大10km/h低下させることで、乗員へのダメージ軽減を図るものだ。

  • S60 T5 インスクリプション プラスパッケージ

  • S60 T5 インスクリプション プラスパッケージ

  • S60 T5 インスクリプション プラスパッケージ

  • S60 T5 インスクリプション プラスパッケージ

パワートレインは全部で4種類。このうち2種類がPHEV

S60 T5 インスクリプション プラスパッケージ

 パワートレインは、ガソリンエンジンを基本とする全部で4種類を設定。このうち2種類がPHEVで、クリーンディーゼルは設定されない。エンジン車は、どちらも2.0L4気筒ターボとなり、エントリーとなる「T4」は、最高出力190馬力/5000rpm、最大トルク300Nm/1400~4000rpm。エンジン車の高出力仕様となる「T5」は、最高出力254馬力/5500rpm、最大トルク350Nm/1500~4800rpmをそれぞれ発揮する。PHEVは、2.0L4気筒エンジンに、ターボとスーパーチャージャーの備えたツインチャージャーエンジンとモーターを搭載したAWDとなる。カタログモデルとなる「T6 TWIN ENGINE」は、最高出力253馬力、最大トルク350Nmのエンジンで前輪を駆動。後輪は、最高出力65馬力、最大トルク240Nmの高出力モーターが受け持つ。電気だけで48.2kmの走行が可能となる。最後のT8は、限定車「T8 Polestar Engineered」に搭載されるユニットで、最高出力253馬力、最大トルク430Nmの高出力エンジンで前輪を、T6同様の高出力モーターが後輪をそれぞれ駆動する。EV走行距離は、42kmとなる。

限定車「S60 T8 Polestar Engineered」は420馬力の電動ハイパフォーマンスカー

S60 T8 Polestar Engineered

 限定車「S60 T8 Polestar Engineered」は、30台限定で導入されるS60のハイパフォーマンス・コンプリートカーだ。ボルボパワートレインで最もパワフルであるT8 Twin Engine AWDをベースに、電動ハイパフォーマンスカーブランド「ポールスター」がチューニングを行ったもの。システム出力420馬力による力強い走りを実現。足まわりには、専用のオーリンズ製DFVショックアブソーバーと強化スプリングを組み合わせ、6ポッドのキャリパーと大型ディスクを組み合わせたPolestar Engineered / Brembo 製フロントブレーキを装備。ホイールも専用デザインの鍛造19インチホイールとする。もちろん、内外装もスポーツモデルに相応しい仕上げとなっている。

 グレード構成は、全部で4種類。ガソリン車でシリーズエントリーとなる「T4モメンタム」が、489万円。ガソリン車の充実装備グレードである「T5インスクリプション」が、614万円。PHEVの「T6 TWIN Engine AWDインスクリプション」が、779万円。ポールスターエンジニアードは30台の限定導入となり、919万円となる。


ボルボ S60 T5 Inscription(8速AT)


全長×全幅×全高 4760×1850×1435mm
ホイールベース 2870mm
トレッド前/後 1600mm
車両重量 1660
エンジン 直列4気筒DOHCターボ
総排気量 1968cc
最高出力 254ps/5500rpm
最大トルク 35.7kgm/1500-4800rpm
サスペンション前/後 ダブルウィッシュボーン/インテグラル
ブレーキ前後 Vディスク
タイヤ前後 235/45R18

販売価格 489万円~919万円(全グレード)


  • S60 T8 Polestar Engineered

  • S60 T8 Polestar Engineered

  • S60 T8 Polestar Engineered

  • S60 T5 インスクリプション プラスパッケージ

  • S60 T4 モメンタム レザーパッケージ

  • S60 T6 インスクリプション プラスパッケージ

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ