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更新日:2019.10.25 / 掲載日:2019.10.25

BMWが新型8シリーズ グラン クーペを発表。フラッグシップの8シリーズがさらに充実

BMW M850i xDrive グラン クーペ

文と写真●ユニット・コンパス

ビー・エム・ダブリュー株式会社は、10月25日にBMWグループ日本法人の新社長となるクリスチャン・ヴィードマン氏の就任会見を実施。同時に新型ラグジュアリー4ドアクーペとなる8シリーズ グラン クーペを発表した。4ドアながらスタイルにこだわり、フラッグシップシリーズにふさわしい快適な室内空間とスポーティな走りを提供する。価格は1152万円から1715万円。また、10月26日から27日にBMW GROUP Tokyo Bayで開催する「#NEXTJOY」で行われる自動運転デモンストレーションに関する説明も行われた。

ビー・エム・ダブリュー株式会社の新社長にクリスチャン・ヴィードマン氏が就任

ビー・エム・ダブリュー株式会社 代表取締役社長クリスチャン・ヴィードマン氏

 勇壮な和太鼓の演奏から始まったBMWのプレゼンテーション。新社長クリスチャン・ヴィードマン氏による挨拶では、日本市場に全力で取り組む決意とともに、2019年にBMWが日本に導入した新型車に対する振り返りと先進技術とくに自動運転に対する取り組みを紹介。今年BMWは、コンパクトからSUV、オープン、ラグジュアリーに至るまで、10以上ものニューモデルを日本市場に投入しているが、とくに意識的に力を入れているラグジュアリーセグメントを強化するべく新型8シリーズ グラン クーペを発表した。

8シリーズ グラン クーペのデザインは、ライバルと異なるノッチバックスタイルが特徴

BMW M850i xDrive グラン クーペ

 新型8シリーズ グラン クーペは、その名のとおり、8シリーズのバリエーションモデル。8シリーズの伸びやかなスタイリングを受け継ぎつつ、4ドア化によって利便性を引き上げている。しかし、同モデルを担当したBMWブランド・マネジメント・ディビジョン・プロダクト・マーケティング・プロダクト・マネージャーの御館康成氏は「8シリーズ グラン クーペは単なる4ドア派生モデルではなく、革新によって新たなる価値創造へ挑戦しており、ライバルに対しても明確な違いがある」と力説する。
 新型8シリーズ グラン クーペは、ホイールベースをクーペに対して205mm長く7シリーズに匹敵する3025mmとすることでプレステージセダンに匹敵する空間的ゆとりを実現。同時に最新技術によるボディの高剛性化と軽量化を行うことで、ダイレクト感のある走りをキープした。一般的にホイールベースを長くすると、車体剛性や重量が不利になる。そこで、8シリーズ グラン クーペでは、ボディ骨格の中心となるセンタートンネルにカーボン素材を用いる「カーボンコア」構造を採用。さらに超高張力鋼板や多層鋼板、アルミなどの剛性に寄与する素材を多用することで高剛性ボディを実現。同時にボディ外板の多くにアルミを用いることで1900kgを下まわる(840iグラン クーペ)競合クーペ並みの車両重量に抑えている。一方でリヤフェンダーには6度ものプレス回数を重ねる深絞鋼板を採用することで、彫刻的で美しいスタイリングも兼ね備えることに成功。さらにライバルとの大きな違いとして、ノッチバックスタイルであることも強調。同セグメントのライバルが大きなハッチバックを採用したのに比べ、車室内とトランクが独立していることで、後席の高い静粛性とリヤまわりの高剛性化にアドバンテージがあるとのこと。

  • BMW M850i xDrive グラン クーペ

  • BMW M850i xDrive グラン クーペ

利便性だけではなく、8シリーズ クーペに匹敵する走行性能を備える

BMW M850i xDrive グラン クーペ

 パフォーマンス面では、最上級モデルである「M 850i」に最高出力530馬力、最大トルク76.5kgmを発揮するV8ツインターボエンジンを搭載。これにより、同モデルは0-100km/h加速3.9秒という俊足を誇る。さらに、クーペさながらの俊敏性を目指して「インテグラル・アクティブ・ステアリング」も採用している。これは後輪操舵システムで、最大で3度後輪をステアするもの。これによりまるでホイールベースが短くなったかのような、シャープなハンドリングが得られるという。もうひとつ、快適性と走行性能を両立させるアイテムとして紹介されたのが、「アダプティブ M サスペンション・プロフェッショナル」。これは、走行シーンに合わせてスタビライザーの効きを制御するというもので、シチュエーションによっては逆方向にスタビライザーをねじり、ロール剛性を高めるというもの。

自動運転「レベル2」に相当するハンズ・オフ機能や対話型インフォテインメントを標準装備

BMW M850i xDrive グラン クーペ

 最先端なのは走りだけではもちろんない。3眼カメラとレーダーを用いたハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能などの先進安全装備、対話型インフォテインメントシステム「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」を全車に標準装備。フラッグシップモデルにふさわしい内容となっている。

  • BMW M850i xDrive グラン クーペ

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  • BMW M850i xDrive グラン クーペ

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自動運転「レベル4」のプロトタイプカーを日本でデモンストレーション

デベロップメント・ジャパン本部長ルッツ・ロートハルト氏と7シリーズの「レベル4」自動運転プロトタイプ

 また、今回の発表会では、BMWが現在取り組んでいる自動運転技術についてのプレゼンテーションも実施された。デベロップメント・ジャパン本部長であるルッツ・ロートハルト氏による説明では、BMWでは現在1800人ものスタッフが自動運転の開発に従事していること、その成果としてすでに「レベル2」にあたるレーンキープやハンズ・オフといった運転支援技術を市場に投入していること、そして2021年に「レベル3」の自動運転をスタートさせることを紹介。「レベル3」まではドライバーによる状況の監視が必要となるが、BMWはさらに運転席にドライバーがいない状態での運転を実現する「レベル4」についても研究を行なっている。この日はプレス向けに最新の「レベル4」自動運転のデモンストレーションと同乗走行が行われる予定であったが、悪天候により中止となった。なお、お台場のBMW GROUP Tokyo Bayでは、10月26日から27日に、抽選で各日40名がこの「レベル4」自動運転を体験できるイベントを実施予定。未来をひと足先に体験できるまたとない機会となっている。

BMW M850i xDrive グラン クーペ(8速AT・4WD)

全長×全幅×全高 5085×1930×1405mm
ホイールベース 3025mm
トレッド前・後 1495/1480mm
車両重量 2090kg
エンジン V8DOHCツインターボ
総排気量 4394cc
最高出力 530ps/5500rpm
最大トルク76.5kgm/1800-4500rpm
サスペンション前/後 ダブルウィッシュボーン/マルチリンク
ブレーキ前/後 Vディスク
タイヤ前・後 245/35R20・275/30R20





 
  • 7シリーズの「レベル4」自動運転プロトタイプ

  • 7シリーズの「レベル4」自動運転プロトタイプ

  • 7シリーズの「レベル4」自動運転プロトタイプ

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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