輸入車
更新日:2019.09.04 / 掲載日:2019.09.04
アルファロメオ 最新運転サポート装備GUIDE vol.12

文●グーワールド
※中古車参考価格はすべてグーネット2019年8月調べ。
(掲載されている内容はグーワールド本誌2019年10月号の内容です)
【アルファロメオの最新運転サポート装備GUIDE】クルマの良し悪しを判断する基準とはなんだろう? 0-100km/h加速のタイム? 燃費? それとも静粛性? カーライフを安心かつ快適なものにしてくれる「差」。いま、ドライバーを助けるサポート装備に注目が集まっています。
ブランドとしての立ち位置を再定義 サポート装備も最新レベルに成長
デザインのよさや走りはそのままに、装備を強化
見るひとを魅了する彫刻作品のような個性的で美しいデザイン、そしてレースでの歴史を感じさせるスポーティな走り。イタリアを代表する自動車ブランドのアルファロメオには、一般的にこのようなイメージがあるのではないだろうか。
しかし、最新のアルファロメオはそれだけではない。先進安全装備についても一気にレベルアップ。多くのサポート装備を採用することで、カーマニアだけでなく、より幅広いクルマ好きにとって親しみやすいブランドに進化しているのだ。
そのきっかけとなったのが、2015年6月にイタリアで行われた新生ジュリアの発表会。それは単なるニューモデルのお披露目に止まらず、ブランドのシンボルであるエンブレムのリファインも同時に公開され、アルファロメオが新しく生まれ変わったことが大々的にアピールされたのだった。
では、具体的に何が変わったのか。簡単に言えばブランドとしての“格”を上級にスライドさせ、ジャーマンスリーと呼ばれるブランドと同等に位置付けた。当然、サポート装備についてもそれらと比肩しうる内容になっており、ジュリア、そしてその後に登場したステルヴィオについては、自動ブレーキなども標準装備化。さらに定評のあった走りやデザインを一層パワーアップさせることで、プレミアムクラスのなかでも魅力的なモデルに仕上げている。
ブランドの持ち味を活かしながら、サポート装備を飛躍的に充実させた新生アルファロメオ。多くのファンを持つイタリアンスポーツの今後に注目したい。
クルマを操る喜びを高める「ALFA DNA」

ドライブモードをシチュエーションに合わせて切り替えられるシステム。最強モデルのクアドリフォリオには「RACE」も用意。エンジンだけでなくシャシー側の性能もコントロールする。

自動ブレーキを備えるモデルはまだわずかだが、今後の充実に期待が寄せられる。
クルマを操る楽しさはそのままに、ドライバーの安全と快適をサポート

クルマの反応が変化する3種類のドライブモード[ALFA DNAドライブモードシステム]

スポーティな走りを楽しめる「DYNAMICモード」、日常的な運転に合った「NATURALモード」、燃費を最小化し、滑りやすい路面にもマッチする「ADVANCED EFFICIENCYモード」。
センターディスプレイに車両の情報などを表示する[インフォテインメントシステム]

ジュリア以降の新世代アルファに標準搭載のインフォテインメントシステム。車両の状態やドライビングスタイルの分析、さらに音楽や電話などとの連携にも対応する。
スマートフォンと連携してハンズフリー通話などを実現[Apple CarPlay/Android Auto対応]

スマートフォンを接続することで、ハンズフリー通話、メッセージの送受信、ナビゲーション、音楽の再生といった機能を車両側でコントロール。音声認識にも対応している。
前走車への追突事故を自動ブレーキで回避[フォワードコリジョンワーニング]

車両に搭載されたセンサーが前走車との距離を監視。ドライバーが意図せずに接近しすぎた場合には警告を行い、最終的には車両が自動でブレーキを作動させ、被害を最小限に抑える。
レスポンスに優れたシステムにより制動距離を短縮[電子制御ブレーキシステム]

従来の油圧ではなく、ペダルとブレーキユニットとを電気的に接続。ABS作動時にもペダルへの振動が伝わらないだけでなく、制動距離を短縮するべくブレーキ圧を最適に制御する。
ドライバーが意図しない車線変更を警告する[レーンデパーチャーワーニング]

フロントガラスに設置したカメラが道路の白線を認識。ドライバーがウインカーを作動させずに車線をはみ出そうとすると、画面表示と音声によって警告を行う。
視界外から近づく車両を警告し衝突を防ぐ[リアクロスパスディテクション]

車両を後退させている際、自車の側方から近づく車両を検知してドライバーに警告音によって知らせ、接触事故を防ぐ機能。時速35km以下で作動する。
ドライバーから死角にいるクルマを警告[ブラインドスポットモニター]

リヤバンパーに内蔵したレーダーが車両の後方から接近してくる車両を検知、サイドミラーのランプを点灯させることで死角を補ってくれる機能。
自動ブレーキを備える最新世代のアルファロメオ
プレミアムブランドに相応しい装備を採用
アルファロメオのサポート装備が大きく進化したのは、2017年9月に日本に導入したジュリアからのこと。アルファロメオは、このジュリア投入を機会にブランドの価値をプレミアムへと再定義。装備面でも大幅なレベルアップを果たした。ジュリアには、歩行者検知機能付き前面衝突警報、自動緊急ブレーキやアダプティブクルーズコントロールといったサポート装備を採用。その後登場したステルヴィオにも、最新レベルのサポート装備が備わる。
ステルヴィオ

SUVの形をしたスポーツカー。オンデマンド式4WDシステムを採用し、ドライ路面ではまるで後輪駆動のような走りを披露する。
中古車参考価格帯:470万円~620万円(18年~19年 クアドリフォリオを除く)
ジュリア

高級ブランドとして再発進したアルファロメオの中心的モデル。後輪駆動ならではの自在なハンドリングが魅力だ。
中古車参考価格帯:320万円~500万円(17年~19年 クアドリフォリオを除く)
ジュリア クアドリフォリオ

ジュリアをベースに510馬力を発生させる高性能な2.9L V6ツインターボエンジンを搭載。最高速度370km/hを誇るスポーツセダン。
中古車参考価格帯:690万円~900万円(17年~19年 全グレード)
自動ブレーキ機能を装備しない世代のアルファたち
サポート装備は最小限 だが中古車としては旬
ここで紹介しているミト、ジュリエッタ、そして4Cといったモデルは登場時期が古く、そのため自動ブレーキについては採用されていない。しかし、走行シーンに合わせてドライブモードが切り替えられる「ALFA DNA」についてはいずれも搭載。また、エアバッグのような基本的な安全装備についてはしっかりと備わっているので安心してもらいたい。なにより、この世代のアルファロメオは中古車価格が安く、そこをポジティブに考えたい。
ミト

上質なデザインを備えた3ドアハッチバック。1.4Lマルチエアターボエンジンを搭載。走りの特性を変えられる「ALFA DNA」を採用。
中古車参考価格帯:50万円~220万円(09年~18年 全グレード)
ジュリエッタ

まるでクーペのような美しいシルエットを備えた5ドアハッチバック。スポーツモデルには240馬力を発生させる1.7Lターボを積む。
中古車参考価格帯:90万円~340万円(12年~19年 全グレード)
4C

徹底した軽量化によって走りを磨き上げたリアルスポーツ。1.7Lターボをミッドシップに搭載し後輪を駆動。オープン版も存在する。
中古車参考価格帯:620万円~870万円(14年~19年 全グレード)