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更新日:2026.03.03 / 掲載日:2026.03.03

アストンマーティンの新たなるシリーズ「S」【九島辰也】

文●九島辰也 写真●アストンマーティン

 ここしばらく注目されていなかったアストンマーティンですが、先日2つの新たなモデルが東京でお披露目され話題となりました。SUVのDBX SとヴァンテージSです。これらは2025年4月と7月に本社のある英国ゲイドンで発表されたもので、この2台に続き10月にはDB12 Sが登場しています。新たなるシリーズ“S”の構築ですね。

 この末尾に“S”の付くモデル名はハイパフォーマンスバージョンであることを表します。最初に登場したのは1953年のDB3 Sで、公道も走行可能なレーシングカーでした。そして近年では2004年の第一世代となるヴァンキッシュSと2016年の第二世代ヴァンキッシュS、2011年のV8ヴァンテージS、2013年のV12ヴァンテージSと同年のラピードSがあります。その意味では継続的ではありませんが、都度特別に用意されてきたことがわかります。

 では、実際に東京・青山でアンベールされた時の印象をお伝えしましょう。

アストンマーティン ヴァンテージS

 まずはヴァンテージS。アストンマーティン然としたフォルムに“S”ならではのカスタムが施されています。新しくボンネットセンターに装着されたブレードやフロントフェンダー下部の“S”バッジ、それと専用デザインのリアスポイラーが個性を発揮します。展示車はリップスポイラー、サイドスカート、リアディフューザーを縁取るように赤い差し色が目立っていました。特にリアエンドは目を惹きます。

アストンマーティン ヴァンテージS

 それにしてもアストンマーティンのモデルはどれもデザインの完成度が高いと思います。特にこのクルマはそうです。なので、手を加えると言っても大きな変更は意味がありません。というか、カッコ悪くなるのは明白。誰が見てもネガティブな意味で、「やっちゃった!」となります。きっとデザイン部門のトップ、マレック・ライヒマン氏はそこを十分理解していることでしょう。もうこのブランドを引き継いで長いですからね。さじ加減をよく知っています。

アストンマーティン ヴァンテージS

 パワートレインはお馴染みの4リッターV8ツインターボが搭載されます。最高出力は680ps、最大トルクは800Nmを発生します。0-100km/h加速は3.4秒、最高速度は325km/hに届きます。この数字の羅列はもはやスーパーカークラス。リアフェンダーの膨らみが只者でないことをアピールします。

アストンマーティン DBX S

 次にアンベールされたのはDBX S。こちらも“S”のバッジをフロントフェンダーに飾るほか、新しいディフューザーやデイタイムランニングライトが装備されます。DBXもまた完成度の高いデザインですから、大きな変更はありません。DBX SにはヴァンテージS同様ボディアンダー部分に赤い差し色を入れることができるそうですが、展示車にはありませんでした。

アストンマーティン DBX S

 エンジンはDBXのハイパフォーマンス版として名を馳せたDBX707とヴァルハラの技術が投入されたようです。要するに4リッターV8ツインターボをアップデートしたといえます。パワーはDBX707を20ps上回る727psを実現しました。トルク配分はDBX707同様前後で可変できます。フロントへは最大50%、リアへは100%ですから走りへのこだわりを感じます。FRの走りがベースにあるってことですね。

アストンマーティン DBX S

 という2台のお披露目が終わった後は、アストンマーティンラゴンダ社スタッフと会食しました。プロダクトマネジメント責任者のニール・ヒューズ氏、日本を担当するリージョナルプレジデントのカール・ベイリス氏、ベイリス氏のもとでマーケティング責任者をつとめるステファン・ガラ氏です。みなさんとてもフレンドリーで積極的に話をしてくれるので、とても楽しいディナーとなりました。

 個人的な感想ですが、今回のアストンマーティンもそうですが、ベントレーやフェラーリ、マクラーレンなど、ハイエンドなブランドになればなるほどとてもフレンドリーな気がします。これまで多くのハイブランドのスタッフと会食しましたが、毎回それを感じます。きっとみなさんダイレクトマーケティングをされているのでこういったコミュニケーションの場に慣れているのでしょう。とても勉強になります。ジェントルな夜に乾杯!

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九島辰也(くしま たつや)

ライタープロフィール

九島辰也(くしま たつや)

外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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