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更新日:2026.01.13 / 掲載日:2026.01.13

日本上陸を果たしたコルベット Z06【九島辰也】

文●九島辰也 写真●シボレー

 先日のオートサロンでコルベットのハイパフォーマンスモデルZ06が発表されました。サーキット走行を見越して、スタンダードモデルをパワーアップし、ボディを軽量化したものです。コルベットファンには釈迦に説法ですが、「ゼットゼロロク」ではなく、「ジーオーシックス」と呼びます。他人によってはZ06よりもZR1(ジーアールワン)の方が好きという方もいらっしゃるでしょうが、共に人気のモデルであることは間違いありません。個人的にはGS(グランスポーツ)が好みです。特にC4ベースの1996年型は今も憧れの的です。

シボレー コルベット Z06

 話を戻しますが、C8ベースのZ06は2023年にデビューしました。5.5リッターV8 DOHCのLT6は最高出力646ps、最大トルク623Nmの猛者です。価格は2580万円。スタンダードモデルが1420万円であることを鑑みると、特別なことがお分かりいただけるでしょう。そちらのLT2と呼ばれる6.2リッターV8 OHVエンジンの最高出力は502psとなります。

 発表された新型の価格はクーペで2680万円、コンバーチブルで3020万円。インテリアのデザイン変更やインターフェイスのOSがアップデートされています。また、今回は初の特別仕様車となるサントー二エディションが追加されたのもニュース。ブレードシルバーのボディカラーにサントーニ島があるギリシャの海をイメージしたブルーのインテリアが組み合わされました。こちらの価格はクーペが2900万円、コンバーチブルが3100万円になります。共に日本での販売は10台のみということですから、ファンには垂涎モノです。

 それにしても価格はそれなりにします。そもそもコルベットはヨーロッパのスーパーカーと同等のパフォーマンスを半額以下で手に入るのが魅力でしたが、そうでもなくなってきました。イメージ的にはかなり高額になった気がします。まぁ、これまでがちょっと安すぎましたからね、今後は高騰していくでしょう。それでもまだ若干リーズナブルではありますが。

シボレー コルベット Z06

 値段が上がった要因はC8でミッドシップレイアウトになったことと関係する気がします。サーキットでのパフォーマンスが向上し、モータースポーツで成績が良くなったのが背景にあるのではないでしょうか。要するに、コルベットレーシングの活躍によるものです。

 ですが、ここまでの道のりは長かった。本格的にモータースポーツに取り組んだZ06はC5の後半からだったと思います。3つのボディタイプの中から一番剛性の高いノッチバッククーペを選び、そこにパワーアップしたエンジンとMTのギアボックスを搭載しました。トランスアクスル方式で、シフトチェンジのダイレクト感は半端ありません。それに軽量化も徹底的に行いました。ガラスまで薄くしたのですから本気です。当時このZ06の正規輸入車はなかったのですが、取材で並行輸入車を乗らせてもらったことがあります。一瞬にして欲しくなりました。

シボレー コルベット Z06

 「本格的なモータースポーツに取り組んだ」というのは「国際的な」という枕詞がつきます。90年代末からのル・マン参戦がそれです。そしてそれ以降新型に進化するたび、C6 Z06は7リッター、C7 Z06では6.2リッターといった大排気量エンジンを搭載してきました。もちろん、それ以前でもコルベットはアメリカ国内のドメスティックなレースでトップクラスの成績を残しています。前述した96年型グランスポーツは60年代に活躍したコルベットのレーシングカーからインスパイアされたものです。

 それを踏まえると、C8でミッドシップレイアウトにしたことは正解だったと思います。そこでのパフォーマンス向上がサーキットで活かされ、Z06のようなスペシャルな市販車の価格アップに成功したのですから。ただ、個人的にはコルベットはFRでいて欲しかった。コークボトルに例えられたロングノーズ+ショートデッキのフォルムは今見ても美しい。好みはC2、C4、C6あたり。偶数派です。産まれ年のC2を持てたら最高なんですけどね。

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九島辰也(くしま たつや)

ライタープロフィール

九島辰也(くしま たつや)

外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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