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          更新日:2025.11.04  /  掲載日:2025.11.04      
メルセデス・ベンツ 新グレード「コア」ってナンだ?見逃せない魅力を深掘り

最新グレードから究極モデルまで!メルセデスSUVの知性と野性
写真●ユニット・コンパス
※ナンバープレートはすべて、はめ込み合成です。
(掲載されている内容はグーワールド本誌2025年12号「最新グレードから究極モデルまで!メルセデスSUVの知性と野性」記事の内容です)
メルセデス・ベンツが超一流であることは疑いないだろう。かつて「最善か無か」をブランドスローガンに掲げ、徹底した作り込みと思慮深い設計により一生モノと言われる完成度を達成した。現在においてもその気質は受け継がれていて、人気のSUVについても隙がない。それは充実したモデルラインアップを見れば一目瞭然。輸入車随一の品揃えだ。それだけに止まらない。ユーザーが求める理想のSUVを追求し、マーケットをリードする提案も数多く行っている。
メルセデスSUV3つの柱
歴史あるGクラスで培った走破性能を高級車の快適性に盛り込む。それがメルセデス・ベンツSUVモデルに共通した特徴。SUVのフルラインアップが完成し、熟成モードに入った現在のメルセデス。その特徴を象徴するのが、「新グレード」、「3列7人乗り」、そして「電気自動車」という3つの柱だ。
メルセデスの2025年のTOPICはSUVラインアップの熟成
[3つの柱/その1:新グレード]GLCとGLEに追加された「Core」の魅力を深掘り! 新グレードの特徴と魅力は?

文●九島辰也 写真●ユニット・コンパス ※ナンバープレートは、はめ込み合成です。
2025年、メルセデスSUVの主力モデルであるGLCとGLEに新グレードの「Core(コア)」が追加された。なぜメルセデスは新グレードを投入したのか、新グレードはどのような違いがあるのかを解説する。
モデルの価値は変えずにプライスを大幅ダウン
輸入車の販売台数でトップを走り続けるメルセデス・ベンツ。そのブランドバリューと機能性、信頼性について語るのは、もはや諸兄にとって釈迦に説法だろう。筆者も愛車にするほどその価値を身体で感じている。メルセデスを運転することの安心感はほかでは得られない。どこまでも、いつまでも走っていられそうな気分になる。
そんなメルセデスだけに、我々に寄り添いながら常に新たな提案をしてくれる。それがここで取り上げる3つの柱なのだが、まず注目したいのは多種多様なモデル戦略である。セダンをなぞるようにSUVでもバラエティに富んだ展開をしているのはもちろん、そのなかのグレードにも工夫が施されている。
たとえば、今年6月に発表された王道プレミアムSUVのGLE コア(Core)がそうだ。装備を見直し、戦略的な価格設定を実現した。
ベースになるのはGLE 450 d。GLE 450 d 4マチック スポーツ コアと同クーペ スポーツコアだ。マイルドハイブリッドのパフォーマンスとエアマチックサスペンション、3列シートの7名以上といった“コアバリュー”はそのままに価格をリセットした。
中身を具体的に記述すると、AMGラインインテリアの廃止を筆頭に、本革とナッパレザーのシートをレザーARTICOシートに、本革巻スポーツステアリングを本革巻ステアリングに、といった変更を行っている。トリムもそう。アンスラサイトオークウッドインテリアトリムをブラウンウォールナットウッドインテリアトリムにした。

このほかではドアクロージングサポーターを廃止し、ボディカラーを7色から2色に厳選している。デフォルトにお馴染みのオプシディアンブラックを設定し、有償オプションとしてMANUFAKTURオパリスホワイトを用意した。
価格はスタンダードボディで1379万円、クーペボディで1393万円。装備を省く前のグレードもそのままラインアップするから選択肢が増えたということだ。価格差はおよそ150万円。
また、このコアの登場と同時にエントリーグレードのGLE 300 dの一部装備変更による価格改定も行われている。スタンダードボディで1268万円が1147万円になった。こちらもうれしいニュースである。
Profile:モータージャーナリスト 九島辰也
外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌副編集長なども経験。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。
[メルセデス・ベンツ GLE コア]プレミアムSUVの代名詞的存在

GLEは1998年にリリースされたプレミアムSUVの祖、Mクラスの後継モデルに位置する。2015年に名称変更をし、SUV版のEクラスとして広く愛されている。現行型は今回のマイルドハイブリッド(ISG搭載車)機構を持つことで、メルセデスAMGを含めすべてのグレードで電動化された。ボディタイプにスタンダードボディとクーペボディが用意されるのもGLEの魅力となる。
メルセデス・ベンツ GLE 450 d 4マチック スポーツ コア(9速AT) ●全長×全幅×全高:4925×2020×1780mm ●ホイールベース:2995mm ●車両重量:2480kg ●エンジン:直6DOHCディーゼルターボ ●排気量:2988cc ●最高出力:367ps/4000rpm ●最大トルク:76.5kgm/1350-2800rpm ●新車価格:1379万円(GLE 450 d 4マチック スポーツ コア)

<Other “Core” models>人気のGLCにもコアを設定

GLCコアはGLEよりもひと足早く今年3月に登場。GLC 220 d 4マチック コアとGLC 220 d 4マチック クーペコアで、価格は819万円と866万円。GLCのエントリーモデルとなった。標準装備を見直し、これまでより約50万円安くなる。
ほかにも新登場のグレードが![メルセデス・ベンツ GLA アーバンスターズ]装備を充実させて価値を高めたアーバンスターズ

コアバリューをそのままに装備を簡素化した「コア」とは正反対のモデルもメルセデスは用意している。「アーバンスターズ(Urban Stars)」と呼ばれるのがそれで、充実した装備を図った。有償オプション設定だったAMGレザーエクスクルーシブパッケージおよびAMGラインパッケージの大部分を標準装備したものだ。まさに高級コンパクトSUVとなる。