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更新日:2025.01.18 / 掲載日:2025.01.18
2025年もスーパーカーから目が離せない!【九島辰也】

文●九島辰也 写真●ランボルギーニ、フェラーリ、アストンマーティン
2024年はスーパーカーにとっていい年だったようです。フェラーリを筆頭に各ブランドが新型車の発表を行い、注目を集めました。その結果をいち早くリリースしたのがランボルギーニ。我々メディアのもとにその成果を綴ったニュースリリースが届きました。
それによると、同ブランドの昨年の販売台数は1万687台で、2023年と比較して6%の増加になりました。しかもそれは彼らにとって史上最高の年間実績。かつてのマニアックなブランドがメジャーになったことを証明しています。もちろん、その背景にはディーラー網の充実があって、ランボルギーニは今や世界56カ国186店舗のディーラーで販売されているそうです。プレミアムなモデルばかりですから、タッチポイントが増えれば販売台数は伸びるんですね。

ラインナップの中で目立ったのはレヴエルトだそうです。サンタアガタ・ボロネーゼで生産される初のV12エンジン+3モーターPHEVが2023年3月の発表直後からカスタマーの注目を集めました。情報によると2026年末までの受注が確定しているとか。発表したらすぐに生産予定分が売り切れるのだからすごい。
そんなランボルギーニの2025年の台数を稼ぐのは昨年12月に東京の国立競技場で大々的にお披露目されたテメラリオでしょう。V8エンジンを積んだPHEVがウルスのハイブリッドモデルSEと共に台数を稼ぐのは目に見えています。
それではフェラーリはというと、こちらの注目は昨年発表された12気筒エンジン、ドーディチチリンドリと同スパイダー。モーターを搭載しない自然吸気ユニットとデイトナ風フロントマスクがフェラーリファンのみならず広くスーパーカーの目を釘付けにしました。この時期自然吸気ユニットで勝負できたのは新たな排気システムを開発したからに他なりません。ヨーロッパの排ガス規制EU6Eをクリアします。このシステムはパティキュレートフィルターとセラミック触媒コンバーターから成ります。

ちなみに、ドーディチチリンドリスパイダーを2月にポルトガルで行われるメディア向け国際試乗会で走らせます。リトラクタブルハードトップを備えた走りはどうなんですかね。それはまた別途ご報告したいと思います。
これ以外の今年前半登場するモデルでは、1月15日に英国ゲイドンで発表されたアストンマーティン・ヴァンテージロードスターが気になります。言わずもがなのヴァンテージクーペをベースにした屋根開きモデルです。
パワフルなユニットを持ったオープンエアモデルなんて魅力的。エンジンは4リッターV8ツインターボで、最高出力665ps、最大トルク800Nmを発揮します。最高速度はクーペと同じ時速323キロに達します。ルーフと開閉機構を持つ構造体の重量は60kgになります。これはかなり軽量化にこだわった結果でしょう。そして、その開閉時間はわずか6.8秒と、現在販売中のオープンカーの中で最速を誇るとか。そこの速度も競っているんですね。時速50キロ以下なら走行中も稼働可能なので、サッと開けてシュンっと走り去って行く姿が目に浮かびます。

発売はクーペの方が先になりましたが、企画、設計、開発は両モデル同時に行われたそうです。はじめから屋根の開き方、収納場所を想定して、スタイリングに無理がないようにデザインされています。かつて“クールデザイン”で世界から称賛されたアストンマーティンですから、そこはこだわりでしょう。パフォーマンスもそうですが、カッコ良さを求められるブランドです。
なんて感じで今年もスーパーカーカテゴリーには華やかなモデルが顔を連ねます。マセラティMC20 GT2ストラダーレなんてのもありますし、マクラーレンも気になります。それにベントレーやAMG、パガーニも。SUV全盛でもスーパーカーに翳りはないようです。皆さんもこのカテゴリーから目を離さないでいてください。リアリティは薄いですけど、夢がありますから。