輸入車
更新日:2022.09.05 / 掲載日:2022.09.05
BYD ATTO 3【グーワールド コラム/ニューモデル】

文と写真●大音安弘
問い合わせ:ビーワイディージャパン株式会社 TEL:0120-934-557 URL:https://byd.co.jp
(掲載されている内容はグーワールド本誌2022年10月号の内容です)
中国の「BYD」が日本上陸 全国100店舗の拠点を目指す
政府のカーボンニュートラル政策を受け、日本でも国内外の自動車メーカーからEV投入の動きが見られるようになった今、隣国である中国の「BYD」から新規参入の声が上がった。
95年にバッテリーメーカーとして設立された同社は、03年より中国の自動車会社を買収し、自動車ビジネスに参入。08年よりPHEVを、09年よりEVを手掛けてきたが、日本で無名に近い存在だ。しかし、商業向けのEVバスでは、安さを武器に、15年より日本へ進出。現在は、国内EVバスの約7割を占める成果を上げている。そのBYD製の乗用EV第一弾となるのが、2023年1月に発売予定の「ATTO 3(アットスリー)」と名付けられたミドルサイズSUVだ。カローラクロスほどの全長だが、車幅は1875mmとややワイド。最高出力150kWの電気モーターを備え、航続距離は485km(WLTC)と公表されている。世界戦略車に位置付けられており、すでに中国だけでなく、海外展開もスタート。このSUVを皮切りに、23年中に、コンパクトハッチ「ドルフィン」と上級セダン「シール」を追加した3車種の展開が予告されている。
驚くべきことに、米国「テスラ」や韓国「ヒョンデ」のようなオンライン販売とはせず、計画では25年まで全国100店舗を目指すというから、かなり意欲的だ。
最大の関心事は、やはり日本での価格だ。発表会では、求めやすいEVを提供するとしながらも、価格については一切明言されず。さらに本国の価格さえ、回答が得られないほどのセンシティブな話題となっていた。ただ今秋には、仕様と価格を公表する。そこでオーストラリアでの価格を調べると、約4万5000豪ドルと、同じ輸入車となる日産リーフの現地価格よりも安価ではあった。
先日もヒョンデEVの苦戦が報道されるなど、日本への新規参入は楽ではない。BYDが、日本市場にどのように立ち向かうのか、注目される。








