新型車比較・ライバル車対決
更新日:2020.05.29 / 掲載日:2020.04.24

TOYOTAヤリス、HONDAフィット、NISSANノート比較、最終結論

icon ヤリス

  • トヨタの最新モデルを中心に採用が進んでいるLTAは上位グレードを中心に装着。ヴィッツと比べると飛躍的な向上を達成している。

  • DAの標準化もヤリスのトピックス。標準でもDCMを介した通信連携が可能だが、スマホと接続すればスマホアプリにも対応できる。

運転支援まで標準装備されるが ACCが高速型なのが残念

 トヨタ・セーフティセンスはLKAの走行ライン制御にレーダーによる前走車追従機能を備えた最新仕様。ただし、ACCは全車速型ではなく、30km/hを作動下限速とする高速対応型に留まる。運転支援機能ではシフト操作以外を自動化した高度駐車支援システムも用意されている。車載インフォテイメントはスマートフォンと連携したSDL対応のDAとDCMを全車に標準装着。SOSコールを含むT-Conecctへの展開にも抜かりなく対応している。

icon フィット

  • ホンダセンシングの距離測定方式はミリ波レーダーからカメラに変更。他車の進路変更や割り込みなどをいち早く検知することが可能になった。

  • 通信連携機能の強化も図られ、リモート操作アプリをダウンロードすれば、エアコンのオン/オフやドアロックの操作をスマホで行うことが可能だ。

ホンダセンシングも 最新仕様にアップデート

 ホンダセンシングは新型フィットから検知式が広角単眼カメラとソナーに変更された。渋滞追従機能付き全車速型ACCと走行ライン制御型LKAなど機能的に大きな変化はなく、BSMやRCTの設定がないのが玉に瑕だが、上級クラスと比較しても見劣りしない。車載インフォテイメントはフィットからホンダコネクトを始動。ベーシックとホームはOPになるが、全車に設定され、SOSコールやエアコンのリモート操作などのサービスが提供される。

icon ノート

  • マルチセンシングカメラを用いて前方車両や歩行者を検知。衝突回避ブレーキは最新仕様にアップデート済みだ。

  • LKAは警告表示とブザーで注意を喚起し、その後ブレーキで進路補正を行う仕組み。比較2モデルに比べると少々物足りない。

必要十分な機能を備えるが 操舵支援に見劣りの部分あり

 ACCは作動加減速30km/hの高速対応型。LKAは車線逸脱防止機能までで、進路補正は補助操舵ではなく片輪ブレーキ制御を用いる。夜間歩行者対応の衝突回避などもあり、車格を考慮すれば十分な機能を持つが、やはりプロパイロットと比べると一世代前の印象は拭えない。車載インフォテインメントはディーラー装着ナビによる対応。ニッサンコネクトを用意し、最速ルート検索やオペレーターサービスの機能を持つが、SOSコールは採用されていない。

3大注目コンパクト 全方位チェック 最終結論

  • ヤリス

    ヤリスのハイブリッド車と1.5Lガソリン車との価格差はグレード揃えでおよそ25-30万円前後。1.5Lガソリン車の完成度が期待以上であることもあって悩みどころになるが、世界基準のベーシックカーの最新仕様を楽しみたいならば、やはりハイブリッド車が1歩リードだ。

  • フィット

    ハイブリッド車とガソリン車の価格差はヤリスより差がある35万円前後だが、その価格差を考えても、上級ハイブリッドをルーツに持つe:HEV車の方が総合力で上回る。5つのスタイルモデルの中から選ぶなら、新型のキャラを考えればホームが一番バランスがいい。

  • ノート

    e-POWER車が設定されてからは、「ノート=e-POWER」であり、あえてガソリン車を選ぶ理由はないだろう。この先はヤリスやフィットの強力な攻勢に晒されるだろうが、NISMOモデルが選べるなどバラエティにも富む。電動走行の走りを武器にまだまだ戦うことができそうだ。

最新装備&機能を考慮すれば 価格は十分納得できる

 ハイブリッド車の価格はヤリスとフィットはほぼ同価格帯。ノートもACCを付けると限りなく近い価格帯になってくる。各モデルの推しであるハイブリッド車を選ぼうとすると、最低でも200万円からの価格になるのは、これまでのコンパクトクラスの感覚からすると、かなり高価に思えるかもしれないが、安全&運転支援などの先進装備が装着されることを考えればある程度の車両価格のアップは仕方がないだろう。

 そのため、本来のコンセプトである「経済的なタウンカー」を求めるユーザーならばガソリン車が無難な選択になるが、ダウンサイザー、もしくは付加価値志向が強いユーザーならば、多少高くなったとしても、より大きな満足を得られるハイブリッド車を選ぶことをオススメしたい。特にヤリスとフィットは、ガソリン車も相応に進化しているが、ハイブリッド車はそれ以上に進化している。

 3モデルの大まかな方向性を示すなら、燃費を筆頭としたハードウェアの進化度ではヤリス、キャビンの実用性や優しさならフィット、先進性の演出や上級クラスを思わせる大人っぽさならノートに魅力を感じる。とはいえ、どのモデルも一つの方向性でまとまらず3車3様の個性があるので、しっかり見極めて選ぶのがベターだ。

供元:月刊自家用車

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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