車の最新技術
更新日:2022.03.30 / 掲載日:2021.11.10
新型アウトランダーPHEVの進化をチェック【ニュースキャッチアップ】

文と写真●ユニット・コンパス
(掲載されている内容はグー本誌 2021年11月発売号掲載の内容です)
三菱のフラッグシップであるアウトランダーPHEVが、約9年ぶりにフルモデルチェンジして登場する。今回は、プロトタイプモデルを取材して判明した新型モデルの特徴を紹介する。
三菱が積み重ねてきた4WD技術の集大成

「EVの時代が来たら自動車は誰でも作れるようになる」。そんな未来予測をまことしやかに吹聴するメディアもあるが、クルマ作りはそんな生易しいものではない。新型アウトランダーのプロトタイプを試乗して、それはまさしく実感となった。
大切なパッセンジャーを乗せ、季節や路面状況を問わず安心して快適に出かけられるクルマ。それを実現するためには、あらゆる要素についての深い見識が必要で、これは一朝一夕で手に入るものではない。三菱自動車にはオフロードや4WDに関する積み重ねた歴史があり、状況が厳しくなれば厳しくなるほど、スペックだけでは比較することのできない違いがドライバーを助けてくれるのだ。三菱車を選ぶ価値はそこにあるわけで、フラッグシップであるアウトランダーPHEVは、まさにその集大成となっている。
スペックで比較できる部分についても新型は大きく進化している。進化のポイントはふたつ。電動車としての魅力とSUVとしての使い勝手。3列シートを備えるようになったことも新型の大きな違いだ。
今回はサーキットという特殊な環境での試乗だったが、9年間分の進化はとても大きかったというのがファーストインプレッションになる。従来のファンだけでなく、より多くのユーザーを獲得する実力がある。
[CLOSE UP]力強さ、頼もしさ上質感を追及した渾身のリニューアル





細部にわたり作り込まれており三菱の気合とこだわりを感じた
わずかな試乗時間ではあったが、強化されたモーターによる力強い加速、EV領域の拡大による上質感の向上、車体の大幅な強化による静粛性や快適さのレベルアップを体感できた。また、刷新されたインテリアはデザインの新鮮味に加えて触れた際の質感も高い。新型の商品力を高めるのに大きく貢献するだろう。全方位にわたって現行モデルを上まわるクルマを作るぞという三菱の気合を感じることができた。