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更新日:2021.08.23 / 掲載日:2021.08.23
テスラ 北海道・千歳市に日本初の蓄電池発電所建設 2022年より稼働予定

「北海道・千歳バッテリーパワーパーク」 イメージ
テスラは8月19日、小売電力事業を展開するグローバルエンジニアリング、バイオマス発電事業を展開するエネ・ビジョンと協働し、大型蓄電システム Megapack(メガパック)を使った、電力卸市場、需給調整市場、容量市場へ参加する日本初の蓄電池発電所「北海道・千歳バッテリーパワーパーク」を北海道千歳市に建設すると発表した。
同施設は2022年夏ごろの稼働を予定している。
日本の蓄電池発電所へMegapack初導入 電力卸市場などへの展開加速へ向けた一手に
導入事例 その1:PG&E Moss Landing(アメリカ)
導入事例 その2:The Victorian Big Battery(オーストラリア)
これまでテスラでは、全世界において多くの蓄電池発電所のプロジェクトへ参加しており、アメリカやオーストラリアではそれぞれ2021年内の稼働開始を予定したMegapackシステム(蓄電池発電所の役割を含む)を建設が進行中。
アメリカ・カリフォルニア州モスランディングに建設中の「PG&E Moss Landing」は世界最大級の182MW/730MWhのMegapackシステムで、ピーク用天然ガス発電所の代替として設置され、容量市場への参加も予定している。
また、オーストラリア ビクトリア州 ジーロングに建設中の「The Victorian Big Battery」は、太陽光エネルギーや風力エネルギーの蓄電・放電による再生可能エネルギーの活用に加え、系統電力の安定に貢献。
また、ビクトリア州政府の「2030年までに再エネ率 50%」という目標の達成をサポートしていく。
今回、日本におけるMegapackシステム初導入となる同パワーパークの運用はグローバルエンジニアリングが担い、太陽光発電などによる再生可能エネルギー電力、節電等により生み出されたネガワット電力、自家発電設備による電力、そしてMegapackにおける貯蔵電力を同一グループ下でバランシングし、電力系統の安定化を図る。
同パワーパークの稼働によって電力卸市場、需給調整市場、容量市場への参加を実現し、系統安定化への貢献および収益化を見込んでいるという。
施設概要&Megapack製品概要
【北海道・千歳バッテリーパワーパーク】概要
■運用開始:2022年夏頃(予定)
■設置場所:北海道・千歳バッテリーパワーパーク(北海道、千歳市内)
■Megapack システム 規模:1,523.8 kW / 6,095.2 kWh
【テスラ大型蓄電システム Megapack】製品概要
■主な特徴:
・筐体に蓄電池、パワーコンディショナー、温度管理システム、制御機構をすべて内蔵。
現地での施工はACとLANのみの省施工を実現。
・蓄電池、パワーコンディショナーなどのハードウェアに加え、システム設計、試運転、カスタマーサービス、ソフトウェアまでテスラが提供。
・ソフトウェアはテスラの自社開発で、プロジェクトに最適なシナリオで運転・制御し、設置後にはデータを継続的に収集、将来のパフォーマンス予測も実施する。
稼働状況の確認ができるWEBインターフェイスも提供される。
・セル・モジュール・バッテリーパックの各レベルで電気的、機械的な安全保護対策を実施。
・モジュール形式の設計構造により、プロジェクトに合わせた規模に拡張することが可能。

Megapack 標準仕様(2021年8月時点)