車の最新技術
更新日:2020.06.10 / 掲載日:2020.06.10
ダイハツ新型タフトをライバルと比較!【ニュースキャッチアップ】

車名の由来は「Tough & Almighty Fun Tool」の頭文字を取ったもの。ダイハツは、1970年代にタフトという名前の小型クロカンを販売していた歴史を持ち、その復活でもある。
文●ユニット・コンパス 写真●ダイハツ、スズキ
(掲載されている内容はグー本誌 2020年6月掲載の内容です)
※ナンバープレートはすべて、はめ込み合成です。
自動車業界の話題を掘り下げることで、ニュースだけではわからない裏側をわかりやすく紹介するのがこのコーナー。今回は、ダイハツから6月に発売された新しい軽SUVタフトをライバルのスズキ ハスラーと比較して紹介する。
新型タフトに込められた技術とメッセージ
売れているジャンルにはおもしろいクルマが集中する。今であれば軽自動車とSUV。すなわちスズキがハスラーで開拓したカテゴリーだ。
時代の流れを掴んで大ヒットしたハスラーに対して、ダイハツもニューモデルを投入してきた。
その名はタフト。力強さとアウトドア的なイメージを感じさせる響きどおり、外観もスクエアでエッジを利かせたデザインが特徴的だ。
ウェイクが全高1835mmなのに対して、タフトは1630mm。これはハスラーと比べても50mm低く、サイドからの眺めは、まるでルーフチョップしたような格好よさがある。一方、最低地上高は190mmで、これはハスラーの180mmよりもさらに地面からのクリアランスに余裕がある。タフトはプラットフォームにDNGAを採用しており、安全性や走行性能にも期待できそうだ。
タフトでもうひとつ注目なのが、「バックパック スタイル」と名付けられたコンセプト。アウトドアギアのバックパックやそれを背負う人をイメージし、前席は大型ガラスルーフで開放的に、後席は遊びを楽しめるフレキシブルスペースとした。
リアシートのシートバックを倒すと荷室がフラットになることに加えて、ラゲッジも深さなどをシーンに合わせてアレンジ可能だ。
このように、後発だけに独自の魅力にあふれるタフト。ますますこのカテゴリーから目が離せない。

[ライバル比較]DAIHATSU TAFT vs SUZUKI HUSTLER

デザイン
[TAFT]シャープなエッジでタフさを表現
頑強さとスクエアな印象を追求したタフト。デザインは2019年に発表されたコンセプトカー「WakuWaku」を発展させた機能的なもの。[HUSTLER]初代ハスラーを大人っぽく成長させた
アウトドアアイテムから着想を得た新型ハスラー。機能性とタフさ、そして力強さがコンセプトだ。トレードマークの丸目は新型でも健在。
インテリア
[TAFT]居心地のよさを感じさせる前席空間
前席はサイドサポートも充実し、アームレストも備える。インパネの一部を鮮やかな色使いとして、所有するワクワク感を感じさせる。[HUSTLER]ボディ色に合わせたカラーコーディネート
3連のカラーガーニッシュが遊び心を感じさせるインパネ。上下をバーで挟み込むデザインで、シート表皮にもボディカラーを反映させる。
ラゲッジ
[TAFT]後席以降は用途に応じて積載力アップ
前席を乗員用、後席と荷室をフレキシブルに使える空間と捉えた「バックパックスタイル」を採用。後席もフラットになり積載力は高い。[HUSTLER]日常から遊びまで幅広くカバーする
ワゴンR譲りの使いやすさがハスラーの魅力。後席は荷室から簡単に倒せる設計で、シート背面や荷室フロアは汚れを落としやすい素材。
特徴
[TAFT]大型ガラスルーフを全車に標準装備
「スカイフィールトップ」と名付けられた大型ガラスルーフを全車に標準装備。UV&IRカットに加えて、開閉式シェードも備えている。[HUSTLER]可愛い顔して走破性はジムニー譲り
ジムニーという世界に誇る4WD車を作るスズキだけに、悪路走破性についても本格的。「グリップコントロール」という電子制御も採用。
タフトとハスラー、似ているがそれぞれ独自の魅力を持つ
ハスラーは遊び心のあるデザインだが、じつは中身は真面目なクルマ。それに対してタフトは、「スカイフィールトップ」のようなよりユーザーを楽しませようとするエンターテイメント性が魅力。似ているようでそれぞれ強い個性を持つ。