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更新日:2019.01.19 / 掲載日:2018.08.22

今話題のPHV(プラグインハイブリッド)とは?国産車種と燃費など特徴まとめ

車にガソリンを入れる様子

PHVという言葉を最近耳にすることが増え、それに伴ってPHVの購入を検討しているとの声も目立つようになりました。そこで今回は、環境に優しい次世代カーと言われているPHVとはいったい何なのか、その概要をご紹介します。後半では国産のPHVの特徴もまとめているので、気になる方はぜひご参考ください。

プラグインハイブリッドって何? PHV / PHEVの違いとは

PHV / PHEVとは、プラグインハイブリッドと呼ばれる車のことです。両者の違いはメーカーによって呼び方が違うだけで、どちらもプラグインハイブリッドのことを指しています。
PHVの動力源は、電気モーターとガソリンエンジンです。これだけだとハイブリッド(HV)との違いが分かりにくいのですが、PHVとHVには大きな違いがあります。両者の違いは「HVのメイン動力がエンジンで電気は補助」である点に対し「PHVのメイン動力は電気とエンジンの両方」である点です。そしてPHVの場合、電気自動車と同じくコンセントから直接充電をすることができます。

プラグインハイブリッドのメリット

電気自動車とガソリン車の良いとこ取りとも言われているPHV、そのメリットにはどのようなものがあるか見ていきましょう。

エコで環境に優しい

PHVはバッテリーの電力がある限り電気自動車と同じく電気の力で走るため、非常にクリーンで環境に優しい仕様です。EV走行距離は最も少ないトヨタプリウスシリーズの プリウスPHVで68.2km(審査値:JC08モード)あるので、実測値で一日の走行距離40~50km程度までであれば充電切れになることはほとんどありません。

燃費が良い

PHVのメリットとして、燃費の良さもあげられます。PHVの場合、基本的に充電が切れるまでは電気の力で走るため、その間は電気代だけで済みます。
ちなみに気になる電気代ですが、電力料金が1kWh=20円と仮定して「トヨタ プリウスPHV」に1か月乗ったとすると、次の計算式が成り立ちます。

充電1回で走行可能な距離68.2km×20円×30日=4,092円

つまり理論値にすると、電気代は最大で1か月4,092円です。実際の電気代は、1か月の走行距離や契約している電力会社によって変わってきます。

車内で電気が使える

車内で電気が使える点も、PHVの強みのひとつです。アウトドアを楽しむ場合や災害が発生した場合など、車から電気が供給できると非常に役立ちます。普段一人の時間がなかなか取れない、そんな時にはPCやDVDなどを持ち込んで自分だけの時間を過ごすことも可能です。

補助金や減税の恩恵もあり

エコに関連したメリットとして、補助金や減税の恩恵を受けられる点があります。「クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金(CEV補助金)」やエコカー減税、グリーン化特例などです。自分がどれくらい恩恵を受けられるのかについては状況により変わってくるので、詳細が気になる場合はディーラーや販売店で訪ねてみましょう。

プラグインハイブリッドのデメリット

PHVにはデメリットも存在します。PHVの購入を検討している人は、ここでデメリットをよく確認しておきましょう。

価格が高い

価格が高い点が、PHVの最も大きなデメリットです。価格は車種やグレードによりますが概ね300万円後半から400万円台、中には500万円を超えるタイプも見られます。PHVの普及や技術開発が進むにつれて価格がこれから下がっていく可能性はありますが、現時点ではまだ価格は高めです。

充電には設備が必要

PHVの充電にはいくつか方法があります。外出先に充電スタンドがあればスタンドで充電できますが、まだ設置数は少なめです。メーカーの販売店で充電できる場合もありますが、その場合は有料が一般的です。家庭で充電をする場合、通常の家庭に設置されている屋外コンセントは使用できないため、もし屋外に専用コンセントがなければ設置工事をする必要があります。屋内コンセントなら充電は可能ですが、ブレーカーが落ちる可能性や発熱による火災のリスクがあるのでご注意ください。

国産車の中には選択肢が少ない

今後は少しずつ選択肢も増えていく可能性が高いPHVですが、2018年夏の時点ではまだ国産PHVは3車種発売されているだけです。必然的に、国産PHVにこだわるなら3台の中から選ぶしかありません。もっとも、エコに関する規制が厳しい海外ではPHVの普及も進んでいるので、もし国産にこだわりがないなら輸入車の中から選ぶのも選択肢のひとつです。

国産プラグインハイブリッド3車種まとめ

ここでは、国産のPHV3車について、その特徴や主な仕様をまとめてみました。

トヨタ プリウスPHV

「燃費の良さはトップクラス!」の、トヨタ プリウスから登場したPHVです。スムーズな走り出しとデュアルモータードライブシステムによる優れた加速性能は、これまでにない快適な走りをドライバーに与えてくれるでしょう。ルーフにはソーラーパネルを搭載し、1日に最大6.1km分の電力を補うことができます。

EV走行距離:68.2km
HV燃費:37.2km/L
新車価格:3,261,600円~

三菱 アウトランダーPHEV

高出力が魅力のツインモーターによる4WD駆動が特徴です。パワフルかつ静かな走りは三菱 アウトランダーPHEVならではでしょう。「S-AWC」と呼ばれる車両運動統合制御システムを搭載しているので、走り心地も良くコントロールのしやすさも抜群。雪道や砂利道などの悪路にも強く、長時間のドライブでも疲れにくい点も魅力です。

EV走行距離:68.8km
HV燃費:19.2km/L
価格:3,659,472円~

ホンダ クラリティPHEV

ホンダ クラリティPHEVで特筆するべきは、そのEV走行距離。JC08モードで114.6kmと、国内PHVの中でトップクラスの数値を誇っています。驚異的なEV走行距離を実現したのは、PHV用に最適化されたホンダの技術「SPORT HYBRID i-MMD」です。高容量・高出力の小型リチウムイオンバッテリーやハイブリッド2モーターを搭載し、車体の安定性を高めつつ静かでパワフルなロングドライブも可能にしています。

EV走行距離:114.6km
HV燃費:28.0km/L
価格:5,880,600円~

今回の記事では、PHVの概要から始まって国産PHV3車種の特徴までまとめてご紹介しました。環境問題が世界的に話題になっている昨今、PHVが話題になることも頷けます。環境に優しい車で快適なドライブをしたい人にとって、PHVは購入を検討して損のない車です。今回紹介した3車種はそれぞれ特徴があるので、じっくり比較した上で最も好みの車を選びましょう。

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グーネットマガジン編集部

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グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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