BMW新型1シリーズ発表！　FFでもBMW流のキレのいい走りが期待できる3代目コンパクト

しかし、世界的な知名度を誇ったそのブランドをメーカーごと1994年に買い取ったBMWは、初めて前輪駆動を手がけたとは思えない素晴らしい完成度のニューミニを生み出し、世界で大ヒットとなる。その技術は2006年の2代目、2013年の3代目ミニへと継承・進化を遂げ、今やFFでもBMWらしい楽しいハンドリングカーとして認められている。その技術を使って、BMWは2014年に2シリーズアクティブツアラーと呼ぶFF方式のマルチパーパスカーを投入。ロングボディに3列シートを備えたグランツアラーも加えて、ファミリー向けのBMWとして好評を得る。新しい1シリーズには、それらのモデルの開発で得たノウハウがすべて活かされて、コンパクトなサイズに広い室内を実現させるのだ。全長4319mm、全幅1799mm、全高1434mmというサイズは、現行1シリーズより5mm短く、34mm幅広く、13mm高い。2670mmのホイールベースは、20mmの短縮だ。それでも、効率的なFFパッケージのおかげで、室内空間は2代目より拡大。とくにこれまで弱点だった後席は、大幅に拡大されて快適なファミリーカーになるという。荷室容積も現行モデルより20Ｌも拡大され、5人乗車でも380Ｌ、後席を倒せば1200Ｌもの広さが得られる。2シリーズアクティブツアラーにも通じるウェッジシェイプのフォルムは、BMWらしくスポーティ。BMWのシンボルであるキドニーグリルは、中央の縦桟で左右のグリルがつながったシングルフレームタイプとなる。

エンジンは、118iに140PSの3気筒1.5Ｌターボ、M135i x-Driveには306PSの4気筒2Ｌターボのガソリンを搭載。116dに116PSの3気筒1.5Ｌターボ、118dには150PSの、120d x-Driveに190PSの、それぞれ4気筒2Ｌターボのディーゼルが積まれる。足回りはミニから受け継ぐフロントストラット、リヤマルチリンクで、ARBと呼ばれる電子デバイスによってタイヤのスリップを押さえ、コーナリング時には内輪にブレーキをかけることで機敏なハンドリングを実現させるBMWパフォーマンスコントロールや、姿勢の安定を保つDSCによって、BMWらしいスポーティな走りを実現させるという。3代目となる新型1シリーズは、ドイツ本国では2019年9月のフランクフルトショーで正式に発表され、9月下旬に発売される予定だ。最近のBMWはほとんどタイムラグなしで日本にも新型車を上陸させるから、晩秋か初冬には正規ディーラーにデリバリーされるかもしれない。