ドイツにもヤングタイマーの風が吹く。メルセデス・ベンツ博物館で“夢のクルマ”展示

　海の向こうでも“ヤングタイマー”が盛り上がりを見せている。ドイツ・シュトゥットガルトのメルセデス・ベンツ博物館は現地時間の4月11日より、ヤングタイマーをテーマとした特別展を開催する。

ミレニアル世代にクリーンヒット！90～00年代のベンツが一堂に揃う

　今回の特別展は、1990年代から2000年代にかけて発表されたメルセデス・ベンツ車10台を中心に、色彩豊かで軽快さに富んだステージングに現代的な技術を組み合わせた展示を行うというもの。

　「幼少期や青春時代のクルマは、私たちの経験、思い出、そして感情を呼び起こします。クルマには夢を抱く可能性が秘められています」というメッセージを込め、ミレニアル世代（1981年～1996年ごろに生まれた世代）が懐かしさを覚えるような内容となっている。

遊びゴコロ満載の展示

　メインの展示場となるコレクションルーム5では、テーマ別に展示アイランドを設け、時代を語る演出が特色。“Supersonic（スーパーソニック）”と名付けられたステージには、190 E 2.5 エボリューション II（201シリーズ）、 E 500 リミテッド（124シリーズ）、SLR マクラーレン ロードスター（199シリーズ）が並び、パフォーマンスの調和と革新の喜びを表現した。

　E60 AMG（210シリーズ）は“Subculture（サブカルチャー）”のステージで、個性的かつクリエイティブな時代を示す。

　“Space（スペース）”と銘打ったステージにはSL500（129シリーズ）とヴィジョン R320 CDI（251シリーズ）を並べ、先進的なアプローチにスポットを当てた展示を見せる。

　展示は博物館の立体駐車場にもおよんでおり、ミニカーのパッケージを模した大型ガラスキューブに5台のヤングタイマーを“梱包”。ヴィジョン CLK 320 CDI（209シリーズ）、C55 AMG（203シリーズ）などを展示する。こちらは2025年10月中旬ごろまで展示される予定だ。

メーカーならではの激レア車を揃え、エキサイティングなヒストリーを語る

　今回の特別展は、単に90年代～00年代に発表された車種を集めただけではないというのも注目すべきポイント。1999年のジュネーブモーターショーで初公開されたCL600をはじめ、Aクラス HyPer（ハイパー）、ヴィジョン R320 CDI、ヴィジョン CLK 320 CDI カブリオレといったコンセプトカーは、当時重要だった革新的な技術を示すものだ。

　また、レーシングドライバーの名選手であるミカ・ハッキネンの名を冠した1998年発売の「A160 ハッキネン」は、当時125台だけが生産されたという激レアモデル。これらの貴重なクルマを一度に見られるのも、メーカーならではの贅沢な仕掛けだ。

AIを使ったコンテンツも用意

　場内にはクルマだけではなく、1990年代風のアーケードレーシングゲームやショートミュージッククリップを作れるマシンなど、AIを活用したコンテンツを用意してエンターテイメントを提供。“Face Swap（フェイス・スワップ）”、“Refinement（リファインメント）”など、画像を作って楽しめるコンテンツも用意する。

　特別展は11月2日まで、およそ半年間にわたって行われる予定。旅行でドイツを訪れた際には、立ち寄ってみてはいかがだろうか。

展示車両一覧

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