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更新日:2018.10.18 / 掲載日:2015.03.30
【日産】こども自動車「ダットサン・ベビイ」をフルレストア

ユニット・コンパス/Goo-net編集部
日産がこども自動車「ダットサン・ベビイ」をフルレストアした。1965年に神奈川県横浜市の「こどもの国」に寄贈した100台のうちの1台で、こどもの国開園50周年を機に同園に長年保管されていた唯一の現存車を再生。こどもの国の50周年記念イベントなどで活用するほか、3月28日(土)から4月30日(木)までの期間限定で神奈川県横浜市にある「日産 グローバル本社ギャラリー」でも特別展示を行う。
ダットサン・ベビイは、1965年にオープンしたこどもの国のために日産が専用に設計し開発した。ベース車両は、200ccエンジンを搭載した2人乗りのユーティリティトラック「コニー・グッピー」で、提携していた愛知機械工業が市販していたモデルで、スポーツカーのデザイントレンドを採り入れたエクステリアに仕上げられた。
こどもの国の「こども自動車専用走行コース」の監修も日産が行い、1965年から1973年までアトラクションとして運営。運転免許を持つ大人と同乗、あるいは「免許証」を取得した小学5年生から中学3年生はひとりで運転してコースを走行することができた。車両の老朽化などでアトラクションが廃止されるまでの8年間に約30万人が利用した。
今回、再生を手がけた「日産名車再生クラブ」は日産テクニカルセンターに勤務する研究開発部門の現役社員を中心としたボランティア組織で、日産が世に送り出してきた名車に採用された技術の伝承、自動車文化の継承と発進を目的に2006年に発足。ダットサン・ベビイは10台目の再生車両となった。ほかのモデルの再生と同様、当時の仕様を綿密に調査しながら劣化した部分をていねいに再現している。
30km/hでカットオフするスピードリミッターやスピルングを利用したセルフリターン機構など専用の機能を備えていた。