車のニュース
更新日:2023.05.09 / 掲載日:2023.03.17
【中古車価格の仕組み】中古車価格ってどうやって決まるの?

中古車の価格にまつわる疑問に答える「中古車価格の仕組み」シリーズ。ユーザーから集めた素朴な疑問について、中古車に詳しいグーネットマガジン編集部がわかりやすくお答えします。
文●ユニット・コンパス
質問:中古車価格ってどうやって決まるの?
答え:中古車マーケットの相場が価格に大きな影響を与えます
自動車メーカーが価格を決める新車と違って、1台1台価格が異なる中古車。それらはどうやって決まるのか。確かに、気になりますよね。何か基準があるのか、それともないのか。
結論から言えば、中古車の価格を決めるのは、販売店であり、中古車市場、つまりはマーケットの相場です。仕入れ価格に経費と利益を加えた金額を、販売店は自由に車両価格にすることができます。ですが、ライバル店舗よりも大幅に高くしてしまうと、当然お客さんは他の店舗で購入してしまうので、マーケットの相場も中古車価格に大きく影響します。
中古車の仕入れは、基本的に自社でユーザーから直接買い取るか、自動車オークションでの仕入れという2つのパターンで行われます。マーケットの相場によって仕入れ金額は決まりますので、やはり相場が大きく仕入れ金額に左右されることがわかるでしょう。
先ほどからマーケットの相場という言葉が繰り返されていますが、マーケットの相場はどうやって形成されているのでしょうか。

中古車流通の中心をなすのが、自動車オークションの存在です。2022年の総出品台数は695万1130台(プロトコーポレーション調べ)でした。それらが成約したりしなかったりした金額がデータとなり、全国の自動車販売業者が出品や落札の参考にするのです。それらは時制によって上下することもあるので、つねに中古車のプロたちは中古車の相場に目を凝らしながら、販売価格を決めることになります。
時制による影響といえば、新型コロナのパンデミックに端を発した半導体不足とそれにともなう新車生産の遅延は、中古車相場にも大きな影響を与えました。クルマをすぐに必要とするユーザーによる中古車需要が高まったことで、高年式車を中心に価格が高騰。一部人気モデルは新車を超えるプレミア価格となったことも記憶に新しいところです。
こうした中古車のプレミアム価格は、ジムニーやランクル、シビックタイプR、フェアレディZといった生産台数の少ないモデルにも起きた現象です。自分で乗るつもりのない人気モデルを投機的に確保し、高値で売るというある種の転売行為まで確認されていて、問題視されています。