クルマ徹底解説
更新日:2021.11.10 / 掲載日:2021.11.10

クルマ選びの新基準

ドライブを楽しめるクルマの選び方

いよいよ冬が近づいてくると、ウインタースポーツなど目的地のある長距離ドライブを楽しめる機会が増えてくる。では、改めてドライブを楽しめるクルマとはどんなクルマだろうか。快適性は高いほうがいいし、安心して走れればさらにいい。ドライブをエンジョイできるクルマについて、さまざまな角度から検証、紹介していこう。(掲載されている内容はグー本誌2021年12月号の内容です)

ヤリスクロスの画像
[トヨタ]ヤリス クロス 新車価格 179万8000〜281万5000円 中古車中心価格帯 170万〜300万円
ヤリス譲りの走行安定性に加えて、力強さを備えたスタイリッシュなスタイリングやユーティリティ性能で、SUVの魅力を存分に味わうことができる。1.5ℓのガソリンとハイブリッドをラインアップ。

今こそドライブの楽しみを再発見しよう!
 春夏秋冬のある日本では、愛車に乗ってドライブをすることで、それぞれの季節ごとの美しい景色を楽しむことができる。秋から冬にかけてのこの時期なら、北国ではまだ紅葉狩りも楽しめるだろうし、全国的にはウインタースポーツを楽しむ人も動き始める頃である。
 昨今のSUVブームも、ドライブを楽しむには最適といえる。SUVは最低地上高が高く、他のジャンルのクルマと比べて走る場所を選ばないし、高速走行時の安定性が高いモデルも数を増やしているからだ。
 クルマ側の技術的な進化もドライブを楽しむことに拍車をかける。昨今の安全装備の飛躍的な進化は、カメラやレーダーの技術を発展させ、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)を軽自動車にまで普及させた。もちろん、安全性能が高まったことは、これまで運転に自信がなかった人たちにとってはドライブを積極的に楽しむための大きな足掛かりとなる。
 一方で、運転することを楽しむというクルマ本来の魅力だって、いまだに健在である。スピード感や操舵感などを楽しめるスポーツモデルはもちろん、近年ではクリーンディーゼルエンジンやモーターといった、ガソリンエンジン以外のユニットの加速感やフィーリングといった新たな楽しみもクルマの魅力のひとつとして加わった。
 さらに、この21年シーズンに関しては、新型コロナによる新しい生活様式ということで、他人と接することが少ない移動手段であるクルマが見直されている。密になるような公共移動手段があまり推奨されない今だからこそ、愛車に乗って家族と出かけるには最適な時期といえよう。

ドライブを楽しめるクルマはどう選べばいいのか?

【ターゲット01】快適に走りたい!
ポイント▶ 疲れにくくて、乗り心地がいい
 まず重要なのは、ドライバーが疲労をしないこと。運転が快適なら長距離も楽しめる。そのためには乗り心地の優れた車種を選ぶこと。詳細は後述するが、人によって乗り心地の感じ方は違ってくるので注意したい。また、購入車がインチアップされていたり、車高が落ちていたりすると、乗り味も変わってくることも知っておこう。

【ターゲット02】安全に走りたい!
ポイント▶運転支援装置を搭載している

 日本車に関していえば、ここ10年で一気に運転支援装置の搭載車が増えている。ACCや車線逸脱防止機能、自動ブレーキといった技術がブレイクを果たし、高級モデルばかりでなく、実用車にも続々と搭載されるようになった。事故のリスクを減らすクルマを選ぶことで、ドライブの楽しさがより増すことは間違いない。

【ターゲット03】運転を楽しみたい!
ポイント▶スポーツモデル、次世代モデルに乗る

 純粋に運転を楽しみたいのであれば、運動性能の優れたモデルを選ぶのが一番。「走る・曲がる・止まる」のが得意なクルマは、スタイリング的にもこだわりを持ったモデルが多い。また、これまでに自分が味わったことのないパワーユニットの車両に乗るというのも楽しい。クルマの新しい魅力に気づくことになるだろう。

疲れる原因から考える賢いクルマ選び

クルマの運転というのは心身ともに疲労がつきものだ。
そこで乗員を疲れさせる要因とはなにかを把握しておこう。
ここでは疲労に影響があるポイントをピックアップしたのでクルマ選びに活かしてほしい。

運転時の心身的な負担が小さいクルマがベスト
 クルマの運転が疲れる理由は、走行中に環境が刻々と変化し、それに対して適切な対応をとるべく、意識を集中し続けねばならないことが大きな要因として挙げられる。
 疲れにくいクルマを選ぶポイントを上に5つ挙げてみたが、このなかでも運転視界と走行安定性は特に重視してほしい。視界や安定性が悪いと情報がスムーズに得られないし、挙動を安定させようと過度の緊張が強いられるため、負担が大きくなる。ロングドライブとなれば、疲労度が激増するのは自明といえよう。
 また走行中のノイズや振動は、たとえ軽微なものだったとしても、長時間の運転では意識の集中を妨げたり、腰や背中が痛くなったりすることもある。家族や友人を乗せる機会が多いなら、乗り心地も重要だ。
 疲れにくいクルマを選ぶには、外的要因の影響が少なく、快適なことが必須条件だと考えるべきだろう。

インテリアの画像
ドライバーにとって視界の広さは運転のしやすさに直結する重要なもの。同時に、広範囲が見渡せることは走行時の安心感にもつながる。

1.視界が悪い

理由:ウインドウが狭い だから……ガラスエリアの広いクルマ
運転に必要な情報の大半は視覚から得ることになるだけに、前後、左右のウインドウが大きいほうが車外の情報が確認しやすくストレスが少ない。

2.音がうるさい

理由:遮音性が低い だから……質感の高いクルマ
遮音材や防音材が最適に配置され、ノイズの侵入を抑制するとともに車内の気密性も高い。こうしたクルマは、ドアが閉まるときの音に重厚感がある。

3.振動が大きい

理由:ボディ剛性が低い だから……走行安定性の高いクルマ
小さな振動でも繰り返し作用すると不快に感じたり、疲労が蓄積される。また、ボディや足まわりの剛性不足は走行中の揺れを生じさせやすい。

4.乗り心地が悪い

理由:足まわりが硬め だから……スポーティではないクルマ
サスペンションが硬めで、低扁平タイヤを装着していると、路面からの衝撃を緩和しにくい。運転感覚はスポーティだが走行中の疲労が溜まりがちだ。

5.道がわからない

理由:地図がない だから……カーナビを装着したクルマ
情報不足からくる心の不安は、疲労感を増加させる。車載カーナビはルート案内のほか、エンタメ機能も充実していて楽しさや快適性に秀でている。

物件探しで何を見る? どう選ぶ?ドライブ向きか否かを診断する

グーネットTOPページ画像

中古車購入時は車両の運転への影響度もチェック
 クルマを選ぶときには、車種や仕様、予算が重要なポイントとなるが、「ドライブを存分に楽しめる」ことを考慮すると、物件を探すとき、さらに詳しい条件をチェックする必要がある。そこでグーネットで物件検索したときに表示される「詳細条件」に着目し、それぞれどういった内容だったり、状態であることが望ましいかを考えてみた。
 特に運転時の疲労は外的要因に左右されることから、機能や装備については、快適性への影響度合いを重視してほしい。そのほか、無用なトラブルが発生しにくいことも加味しておけば、心理的な不安が軽減され、ストレスや疲労が溜まりにくくなる。ここに挙げた要素を踏まえておけば、ドライブに最適な物件が見つけられるはずだ。

■修復歴
足まわりの画像
 修復歴車を購入するときは、修復された箇所や程度を目視で判断することも重要だが、試乗を行ってボディの軋みがないか、まっすぐ走るかなど、安全面について慎重に確認してほしい。本来、修復歴車を売る場合、販売店は修復歴の表示が義務付けられている。きちんと表示している販売店なら納得して購入できるはずだ。
■年式
検査証イメージ画像
 初度登録からの年数を経た車両は、サスペンションや取付部のブッシュ、タイヤといった、乗り心地に影響する部品の劣化が進んでいる可能性が高い。これらが消耗していると走行中に振動や揺れが生じる原因となり、ドライブが楽しめない。7年落ち程度の車両で交換した形跡がないなら、リフレッシュを検討しておきたい。
■右ハンドル/左ハンドル
ハンドル画像
 国産車は右ハンドルが基本で、今どきは輸入車も大半が右ハンドルとなっている。国産車の輸出仕様や輸入車の一部には左ハンドルが存在するが、これらは運転に慣れている人向けとなる。そもそも左ハンドルは、日本の道路状況に適さず、走行中の安全確認に慎重さが求められるのでドライブでの心理的な疲労は決して小さくない。
■駆動方式
駆動方式画像
 駆動方式によってクルマの特徴はまるで異なる。FF車は走行に必要な主要機構が車両の前部に集約されているため、ボディサイズが小型でも車内が広く、居住性に優れている。FR車は前後の重量配分が適切なことから、ハンドリングのよさが持ち味だ。4WD車は滑りやすい路面に強く、舗装路でも抜群の安定性を発揮する。

■走行距離
メンテナンスノート画像
 走行距離の長短は車両の劣化に影響し、快適性を損なう原因ともなる。距離は短いほうが劣化は少なく、疲れに直結する要因を避ける可能性が高まる。しかし、メーターの距離数だけで判断するのは早計だ。過走行であっても整備記録簿に記されている点検履歴で、メンテナンスがしっかりと行われているなら選ぶ意義が見出せる。
■トランスミッション
ミッションイメージ画像
 いまや新車で販売されているクルマの99%がAT車(CVT車含む)で、中古車市場でもMT車はあまり見かけなくなった。今どきのATは6速、7速と多段化し、エンジンの特性を効率よく引き出し、走りと燃費性能を高い次元で両立。CVTも変速ショックのなさが快適性に貢献する。いずれもドライブにおけるメリットは多い。
■ターボ/ノンターボ
エンジン画像
 ターボエンジン搭載車のメリットは、1ℓや1.5ℓなどの小排気量でも、2.5ℓや3ℓと同等のパワーが得られることだ。エンジン本体もコンパクトに作れるので、車重の軽量化が図れるため軽快な操縦性が実現できる。ノンターボは出力こそ大きくないが、アクセル操作に対する反応が自然で、扱いやすさが特徴となっている。

「現代ドライブの必需品!?」運転支援装置は最良のドライブアイテムか?

先進技術を活用してドライバーの認知・判断・操作をサポートする運転支援機能は、運転の疲労を軽減し、事故の発生を未然に防いでくれる。安全かつ楽しいドライブの必須機能といえるだろう。

運転技量にかかわらず先進運転支援は必須機能
 自動ブレーキなどの先進運転支援装置、いわゆるADAS(アドバンスト・ ドライビング・アシスタント・システム)の普及が急速に進んでいる。21年11月以降に発売する新型車では装備が義務付けられ、現代のドライブにおける必需品となりつつある。
 中古車では年式によっては非装備の車両もあるが、運転支援装置はドライバーの負担軽減には絶大な効果をもたらすことから、たとえ運転操作に自信があったり、運転操作を楽しみたいと考えるベテランユーザーであっても、装着車を積極的に選びたいところだ。逆に、初心者や運転に苦手意識を持つ人は、運転支援装置がすべて備わっている車種を選ぶことで大きな安心を得られる。運転支援装置の有無で価格は変わるが、安心と快適なドライブをするためなら決して高くはないだろう。

運転支援装置①

ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)

スイッチ画像
車載のカメラやセンサーを用いて、前車との距離を一定に保つよう自動的にアクセルやブレーキ操作を行いながら追従走行ができる機能だ。
運転支援装置②

衝突被害軽減ブレーキ

カメラ画像
衝突の危険が迫ると、注意喚起とともに衝突被害軽減ブレーキをかけて衝突の回避や被害軽減を支援。
運転支援装置③

車線逸脱防止機能

車線逸脱防止機能画像
車線を逸脱しないよう注意喚起したり、はみ出したときは車線内に戻すよう操舵支援を行う。
運転支援装置④

ペダル踏み間違い防止機能

ペダル画像
ブレーキを踏むはずが、誤ってアクセルを強く踏み込んでしまったときに加速を抑制する。
運転支援装置⑤

先進ライト

ライト画像
ライトの照射範囲や明るさを自動的に変え、夜間の前方視界を確保して危険認知を支援できる。

疲れない運転方法を考える

 長距離ドライブで疲れないコツは、無理や我慢をしないことだ。熟練度や性格の違いによって多少の差はあるが、長時間の運転で疲れてくると、集中力が低下して認知の不足や判断の誤りをしやすくなる。こうした状況に陥らないよう事前の準備をすることはもちろん、疲労の兆候を感じたら早めに休憩をとってリフレッシュするといい。それから、疲れにくい状況を心がけることも重要だ。なかでも運転姿勢は疲れ度合いに大きく影響する。正しい着座姿勢をとると、安定した運転操作ができるだけでなく、腰に余計な負担がかからず、さらに視線が一定に定まるので目も疲れにくい。スマートな運転ができて、なおかつ身体や精神面への負担を大幅に軽減できるのだ。

走行イメージ

走行ペースは?
一般道、高速道路ともに周囲のペースに合わせて走るよう心がけよう。速度の出し過ぎや強引な追い越しは精神的な緊張を高めるので疲労の原因となるので避けたほうが賢明だ。

休憩イメージ

休憩の仕方は?
運転中に注意力が低下したり、眠気、だるさは疲労のサインだ。回復するには、こまめに休憩をとること。目安としては、2時間程度運転したらひと休みするのが理想だ。

運転姿勢画像

運転姿勢は?
シートに深く座り、背もたれに腰と背中をしっかりと密着させる。シート位置は、ブレーキペダルを踏み込んだときに膝が伸びきらず、少し余裕があるように調整するといい。

クルマのプロが教える! ドライブを豊かにする乗り心地

ドライブの快適性に最も影響するであろうクルマの“乗り心地”について、クルマのプロが考察する。硬いほうがいいのか、それとも柔らかければいいのか。さらに、どうして車種ごとの味付けの違いが生まれるのだろうか。

走りの画像

なにも気にならないのがベストな乗り心地
 運転の仕方でも乗り心地が変わるというのはイメージしていただけるだろうが、そもそも乗り心地がよいとはどういう状況か。端的にいえば、乗り心地が悪くない=なにも気になることがない、ということだ。
 とかく乗り心地は柔らかいとよくて、硬いと悪いと評価されがちだが、それはあるところまでは正しいけれど、それだけではない。たしかに段差や凸凹を乗り越えるときのように、柔らかいほうが乗り心地がいいと感じるシーンは多い。しかし、カーブで車体がロールしたり、高速道路でフワフワして落ち着かないクルマが、はたして乗り心地がよいといえるのだろうか? ある程度は硬くしないと、車体の無駄な動きを抑えることは難しい。
 さらに、足が硬いほうが操縦安定性はよくなる傾向にある。だから、硬いほうがよいときに硬くて、柔らかいほうがよいときに柔らかくできるというのが理想的だ。でもそれをちゃんとやるにはかなりコストがかかる。そこで多くの場合、クルマのキャラクターに合わせて優先順位を考えて、硬さと柔らかさの妥協点を探ってチューニングしているわけだ。
 乗り心地のよしあしをどう感じるかだが、たとえば多少硬くても不快に感じない場合もある。足まわりの硬さだけの問題ではなく、音などもかなり関係している。足まわりが同じ仕様でも、段差を通過したときの衝撃音が強いと乗り心地が悪く感じ、逆に弱いとよく感じるのだ。
 さらに、状況によっても乗り心地は変わる。たとえば寒い日は、特に走り始めはタイヤやダンパーが硬いため乗り心地が悪く感じ、走って温まってくると乗り心地がよく感じられたりする。また、基本的には重いほうが乗り心地には有利なので、人や荷物をたくさん載せて重くなると乗り心地がよく感じるケースもあれば、逆にサスペンションストロークが減って突き上げが増えて乗り心地が悪く感じるケースもある。
 なにはともあれ、最も大事なことは、丁寧な運転を心がけることだ。

岡本幸一郎

モータージャーナリスト
岡本幸一郎さん
若い頃から自動車メディア業界に飛び込み研鑽を積んだ後フリーに。新型車はもちろん、中古車やチューニング畑にも詳しい。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

いい乗り味のポイント
走り画像

コーナリング時のロール
カーブを曲がる際に、ボディが左右に寄せられることがある。このとき乗員の身体が振られて不快な感覚にとらわれるようなクルマは、乗り心地がいいとはいえない。

リア画像

段差通過時のショック
ちょっとした段差などを乗り越えた際にも乗り心地の診断ができる。ガツンとシートから身体へショックが伝わるのはもちろん、衝撃音が大きいのも不快に感じる要因となる。

高速道路走行イメージ

高速走行時の安定感
乗り心地のよさをはかるのに高速道路は好都合だ。サスペンションが柔らかすぎたり硬すぎたりすると、高速域でタイヤの接地性が低くなり、好ましくない振動が感じられる。

燃費がよければ気持ちがいい 低燃費車ドライブのススメ

ここまでさまざまなドライブ向けのクルマの要素について考えてきたところで、それらにプラスしたいのが「燃費のよさ」だ。では、低燃費性能がどのようにドライブを楽しくするのか、自動車評論家の清水草一氏に解説してもらった。
TEXT/清水草一

給油したときに達成感が味わえる
 ドライブに出かけるなら、やっぱり低燃費車がイイ。もちろん燃費がよければ、その分安上がりになるのは当然だが、それよりも精神的なメリットのほうが大きい気がする。なんといっても給油したときのお得感や達成感が、とっても気持ちいいのだ! 「ドライブに出かけてよかった」と思えるのがうれしい。
 低燃費といえば、まず思い浮かぶのはハイブリッドカーである。なかでも燃費性能が優れているのは、排気量2ℓ以下のハイブリッドカー。トヨタなら1800㏄のプリウスまでだ。
 アルファード(2500㏄ハイブリッド)なんかだと、ボディの大きさや重さもあって、12㎞/ℓくらいしか走らないが、プリウスなら、背が低くて空気抵抗が小さいこともあり、その2倍くらい走ってくれる。この差は大きい。現行型プリウスの中古車はオススメだ。値段がこなれているし、長距離を走ってもラク。ミニバンで選ぶなら、シエンタやフリードのハイブリッド(ともに1500㏄)なんかどうだろう。
 もうひとつの選択肢は、クリーンディーゼルだ。軽油の安さもあって、ロングドライブなら燃料代はハイブリッドカーとほぼ同じになる。マツダCX-5の中古車あたり、魅力的じゃないだろうか。

世界トップクラスの燃費に驚く!
[トヨタ] プリウス(現行型)
中古車中心相場 110万〜240万円
誰もが知っている元祖ハイブリッドカーだが、現行型もすでに登場から6年が経過。低燃費性能は依然として世界トップクラスのままだし、スタイリングも洗練されている。

プリウス走行イメージ
かつてのハイブリッドカーのようなクセもなく、高速でも安定して気持ちよく走れる。

さらに向上された使い勝手
[ホンダ] フリード(現行型)
中古車中心相場 140万〜250万円
2代目モデルとなる現行型は2016年に登場。新車でも人気が高く、中古車もそれなりに多く流通している。ハイブリッドはガソリン車より20万〜30万円ほど高い。

フリードクロスター画像
ドライブが楽しくなりそうな「クロスター」というSUV仕様も追加された。

ユーティリティに優れる小型モデル
[トヨタ] シエンタ(現行型)
中古車中心相場 100万〜200万円
プリウスと同じく2015年に現行型が発売されたコンパクトミニバン。初心者でも運転しやすいサイズ感は魅力的で、流通台数も多いので好きな仕様が選べるのもうれしい。

シートの画像
なんといっても3列シートは同車の魅力。家族や仲間を乗せてドライブへ行きたい

ディーゼルの魅力を味わいたい!
[マツダ] CX-5(現行型)
中古車中心相場 200万〜290万円
現在のクロスオーバーSUVブームの立役者でもあるマツダのミドルサイズSUV。現行型では、2.0&2.5ℓガソリンと2.2ℓクリーンディーゼルをラインアップする。

エンジン画像
エンジンバリエーションが豊富だが、燃費性能で選ぶのであればディーゼルが一番。

身体と相談して考える よいシート悪いシート

シートというものは、前のページでも触れてきた「疲れ」や「乗り心地」に直結するアイテムだ。
では、シートのどのような部分が快適性につながり、どんなシートがドライブ向きなのか、クルマのプロに解説してもらった。

五味康隆

モータージャーナリスト
五味康隆さん
国内フォーミュラでプロレーサーとして活躍。現在はYouTuberとしても人気で、その歯に衣着せぬ評論で話題になっている。

POINT
・身体を広い面で支える形状
・自然な感覚で座れる座面
・クルマの性格に合うクッション

身体やクルマに合うシートは疲れない
 最も重視すべきは“自分の身体に合った”シート形状。なので、すべての人が快適! なんて理想のシートは存在しないと考えるべきだ。では、シートのどこに注目すればいいか? ズバリ、身体全体を部分的にではなく広い面で支えてくれる形状だ。イメージとしては、身体に広く優しく密着するトレーニングウェアを着ている感じである。
 次に重要なのは、座面の仕上げ。シートを確認する際に、コーナーで身体を支えるシートバックに意識を向ける人は多いが、じつは大切なのは身体の重さの大部分を支える座面。お尻が少し沈み、骨盤が“立つ”自然な感覚でスッと座れること。これらを満たすシートに出会えれば、長時間乗ってもお尻や腰が痛くなったりする頻度をかなり軽減できるはず。
 さらに、快適性を大きく左右する要素として、クッションは柔らかければいいと思われがちだが、それは大間違い。適正値は、クルマの乗り味で変わると踏まえるべきだ。たとえば、しなやかな乗り味ならシートクッションもしなやか系。スポーティ系の乗り味なら、若干硬めのクッション特性が、結果として疲れないし快適に運転ができる。

五味氏が選ぶここ10年のベストシートカー

LS画像

[レクサス]LS(現行型)
中古車中心相場 720万〜880万円
世界トップクラスのラグジュアリー性能を持つレクサスのフラッグシップサルーン。優れた乗り心地や室内空間の快適性はもちろんのこと、クーペライクなシルエットも魅力的だ。

フォレスター画像

[スバル]フォレスター(現行型)
中古車中心相場 250万〜320万円
アウトドアに最適な高性能4WDを備えたミドルSUV。5代目モデルとなる現行型の登場は2018年。ちょうど初期モデルが車検を迎えて中古車市場に出回っている時期でもある。

ヴェゼル画像

[ホンダ]ヴェゼル(現行型)
中古車中心相場 220万〜300万円
先代型とはデザインを一新し、先進的でシンプルな機能とデザインを備えて人気を博している小型SUV。2代目モデルが発売されてまだ日が浅いため、中古車の流通量は多くない。

まとめ

運転して楽しい適度な価格の物件を選び出したい!
 例年、秋から冬にかけての行楽シーズンを愛車とともに楽しもうという人は多いが、今年は特にその機運が高まっているといわれる。たしかに、ここ1年半はコロナ禍で巣ごもり生活をしていた人も多いわけだから、そんな人たちの出かけたい欲が高まっているのは当然だろう。そこで本稿では、長距離ドライブをして楽しいクルマの選び方を紹介してきたわけだが、この時期、中古車人気も高まっている。最適な価格の物件を選びたいのはもちろんのこと、クルマの特性というのは千差万別で、ボディタイプや駆動方式によって、快適性や運動性能が大きく変わってくるので、よく吟味したうえで、自分が運転を楽しめるモデルを選び出したいものである。

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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