クルマ徹底解説
更新日:2020.03.18 / 掲載日:2020.03.02
BMW 3シリーズセダンのここが残念!購入者目線でジャーナリストが辛目にチェック・評価
文●工藤貴宏 写真●BMW
プレミアムスポーツセダンの鉄板モデルである3シリーズ。しかし、そんな3シリーズにも、「もうちょっとこうだったらな」と思える部分がまったくないわけでもない。ここでは、自動車ジャーナリストが購入者目線で厳しくチェックと評価を行う。
BMW 3シリーズ セダンの残念なポイント・評価【内装編】
アナログメーターにこだわるなど保守的だった従来型とは一転し、12.3インチの全面液晶メーターをはじめとする先進的なインターフェイスの採用が新型3シリーズの大きな特徴だ。しかし、変化が急激だったゆえに付いていくには慣れが必要な部分と感じるのが、タコメーター。一般的な針の動きとは逆の左回転になっているから、人によっては違和感がぬぐえないだろう。
また、スイッチなどを押す必要がなく指の動きでオーディオなどを操作する「ジェスチャーコントロール」は、思い通りに動かすにはコツを覚えないといけない。
いっぽうパッケージングや居住性に関しては、後席も広くなり、居心地やシートの座り心地などに不満はない。
BMW 3シリーズ セダンの残念なポイント・評価【燃費編】
新型3シリーズセダンの燃費は、ひと昔前のBMWに比べると大きく向上している。「320i」はWLTCモードで13.8km/L(JC08モード15.6km/L)、「330i」は13.2km/L(15.7km/L)、「M340i xDrive」は11.7km/L(12.4km/L)、そしてディーゼルの「320d XDrive」は18.9km/L(15.3km/L)だ。
いずれもライバルに比べて大きく劣っているわけではないし、輸入車は国産車と異なりカタログ記載のモード燃費と実燃費の乖離が小さめなのも覚えておきたい。
残念な部分と言えるのは、多くの国産車と異なり指定ガソリンがハイオクとなっていること。ハイオクガソリンはレギュラーガソリンに比べて1Lあたり10円程度高いのが難点だ。
燃料代を気にするなら、やはりディーゼル車が魅力的。燃費がいいだけでなく、燃料の軽油はハイオクガソリンに比べて単価が2割前後安いので燃料代の負担を軽減してくれる。
BMW 3シリーズ セダンの残念なポイント・評価【価格編】
価格訴求グレードとして受注生産として設定されている「320i SE」は500万円を割り込むリーズナブルな価格が魅力。ひとつ上の「320i Standard」に比べて72万円も安いプライスタグである。
しかし、装備を見ると衝突回避・被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)など先進安全装備が非採用で、フロントシートの電動調整機能&シートヒーターやリヤビューカメラも搭載されてない(ナビは標準採用)。そういったことまで考えると、価格は安いがコストパフォーマンスに優れているとは言い難い。
もうひとつ気になるのは、エンジンの出力が異なる「320i」と「330i」の価格差。「320i M Sport」と「330 i M Sport」は装備がほぼ同じながら価格差は50万円もあり、後者は割高感がある。