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更新日:2022.05.11 / 掲載日:2022.05.11
ベンテイガ ロングホイールベースの新型車発表 ベントレー

ベントレーは現地時間の5月10日、ラグジュアリーSUV「ベンテイガ」の新型車「ベンテイガ エクステンデッド ホイールベース(EWB)」を発表した。販売開始は2022年後半を予定しており、納車開始は同年第4四半期を予定。
ベンテイガシリーズ5番目のモデル ラグジュアリーさにさらなる磨き




ベンテイガは2015年に誕生したラグジュアリーSUVで、優れたオフロード性能や高いパフォーマンスに加え、2021年にはハイブリッドモデルが追加されるなどバラエティに富んだラインナップが特徴。今回のベンテイガEWB追加により、ベンテイガシリーズは5車種のラインナップとなった。
ベントレーでは、ユーザーが購入の決め手としてデザイン、テクノロジー、パフォーマンスの3点を重視し、とりわけ運転特性を最重視していると分析。また、最近ではオーナーの82%がラグジュアリーSUVを日常的に使用し、74%がタウンユース中心であるという調査結果も踏まえ、新型車は運転席でも後席でも高い満足度を得られる“ウェルネス”をキーワードに掲げて開発された。
新型車について、同社のエイドリアン・ホールマーク会長兼CEOは「移動中の乗員のウェルネスにここまでこだわり抜いたクルマはベンテイガEWBがベントレーで初となります。出発したときよりも、目的地に到着したときの方がリラックスした気分でいられるのがベントレーの持ち味ですが、ベンテイガEWBは比類なきインテリアデザインの中に世界初の技術を取り込んでウェルネスを向上させ、その持ち味を大幅に進化させています。カーボンニュートラルを実現したクルー工場の職人達の卓越した技術と最先端技術とが融け合うベンテイガEWBは、どの席に座っても最高に快適な究極のラグジュアリーSUVです」と語っている。
ホイールベースを180mm延長 快適性とウェルネス追求した最先端シート搭載


ベンテイガEWBは、第2世代のベンテイガをベースにホイールベースを180mm延長して3,175mmに、全長は5,322mmとした。ホイールベースが延長された分、リアドアが長くなり、リアキャビンは競合するどのモデルよりも広く、極上の移動体験をもたらすと自負する。
標準設定の4+1シートでは後席左右席を16通りに調整可能な上、ヒーター、ベンチレーター、左右独立のマッサージプログラム5種類などを使用可能。また、広くなったキャビンに合わせ新たに搭載された「ベントレーエアラインシートスペシフィケーション」は、シートを40度までリクライニングでき、背中を伸ばした姿勢で睡眠をとることもできるという。リクライニング角度はタッチスクリーンリモートで操作し、後席にいながら多様な調整が可能。最大までリクライニングしたリラックスモードを設定すると、助手席が前方に移動して後席スペースを拡大、さらに助手席後部からフットレストが展開する。
このほか同システムには、設定温度を6段階から選択でき、シートクッションとバックレストのそれぞれで、乗員と接触している箇所の温度と表面湿度を調整する「シートオートクライメイト」、姿勢調整機能の「ポスチュラルアジャスト」、リアドアアームレストとセンターアームレストにヒーター機能が備わるなど、車内をより快適な空間に変える機能が多数搭載されている。

造り込まれたインテリア シームレスに溶けこむテクノロジー



インテリアデザインは、ベントレー車の特徴となっているダイヤモンドキルトが先進的な技術で施された。デジタルクラフトマンシップと精密技術を駆使して開発・製作されたキルトパターンは、シートバック上部の中心から左右対称にダイヤモンド形状が徐々に延びていくようなデザインを採用。一方で、ドアのキルトパターンはリアに向かって徐々に延びていくデザインで、ロングボディを強調する。これらのダイヤモンド形状はデジタル技術によって正確に配置され、統一感のあるデザインに仕立てられているという。
ドアトリムパネルは、リアキャビンの印象が際立つようにデザインを見直し。さらに、コンチネンタルGTの最高峰モデルであるコンチネンタルGTマリナーに使用されている「メタルオーバーレイ」のウッドパネルをオプションとして、ベンテイガシリーズに初採用した。このほか、ベントレーダイヤモンドイルミネーションもオプション装備として用意され、左右フロントドアに各12個、左右リアドアには各22個のLEDを配し、キャビンを華やかに彩る。さらに、ベントレー初というパワークローズドアも選択可能としている。
ニューモデルの個性にこだわったエクステリアデザイン





エクステリアでは、新しいフロントグリル、ポリッシュ仕上げの新設計22インチ10本スポークホイール、サンルーフの位置見直し、そしてプロファイルのロング化にこだわり、ベースモデルからの変更がなされた。
「バーチカルベーングリル」と名付けられたフロントグリルは、ブライトクロームのバーチカルベーンが垂直にそそり立ち、その奥からブラックのメッシュグリルが覗くデザインに。これはフライングスパーに採用されている新設計グリルからインスピレーションを得たもので、インパクトあるルックスと優美さを表現した。
22インチ10本スポークホイールは鏡面研磨仕上げで、ベンテイガEWB専用の新デザインを採用している。
パノラマサンルーフは、リアキャビンの室内環境向上と妥協なき移動体験を実現するため、ベースモデルに比べて125mm後方に移動した。
また、ゆとりある室内空間を実現すべく延長したホイールベースに合わせてルーフラインを低く抑え、バランスの取れたスポーティなシルエットを創り出している。
スーパーカーにも引けを取らない走行性能


ベンテイガEWBは、4.0リッター32バルブのデュアルツインスクロールターボチャージャー付きV8ガソリンエンジンを搭載し、8速オートマチックギアボックスを組み合わせる。最高出力550PS、最大トルク770Nm、最高速290km/h、0-100km/h加速4.6秒と、スーパーカーにも引けを取らない走行性能も特長となっている。
また、ダイナミックな性能、オンロードでのパフォーマンス、乗り心地、ハンドリングを実現すべく、「エレクトロニックオールホイールステアリング」と「ベントレーダイナミックライド」が標準装備されている。
エレクトロニックオールホイールステアリングは、新型フライングスパーで初導入したシステムで、高速時の自信に満ちた走りと低速時の扱いやすさを両立するという大きなメリットに貢献。高速時はドライバーが操舵する前輪の動きに合わせ、このシステムが後輪の進行方向を微調整し、高速安定性を確保。追い越しや車線変更がよりスムーズにでき、急カーブでのハンドリングも向上する。また、低速時にはエレクトロニックオールホイールステアリングによってホイールベースの短縮効果が生まれ、回転径が小さくなって市街地走行での敏捷性が向上し、スムーズな駐車操作に寄与する。
特別仕様車「アズール」と「ファーストエディション」を用意

ベンテイガEWBの発売に伴い、2種類の特別仕様車を設定する。
「アズール」は、エフォートレスな走りはそのままに、快適性とウェルビーイングをさらに引き上げたモデルで、22インチ10本スポークディレクショナルホイール、ブライトバンパーロアグリル、「Azure」の刺繡、「Azure」バッジなどが専用装備として備わる。さらに、独特のキルトが美しいシート、ムードライティング、ステアリングヒーター、強化されたドライバーアシスト機能なども用意される。
もう一方の「ファーストエディション」は、さらに贅を尽くした装備を揃えたモデルで、ベントレーダイヤモンドイルミネーション、ウッドパネルのメタルオーバーレイ、Naim for Bentleyプレミアムオーディオ、LEDウェルカムランプなどが装着されるほか、ファーストエディション専用の刺繡やインレイ、バッジなどといった専用装備がおごられる。