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更新日:2022.04.28 / 掲載日:2022.04.28
新車購入必勝ガイド×10【8】N-BOX
いまや国産モデルに明確なハズレはないが、
できればお得なクルマを狙いたい。
そんな想いに応えるべく、新車購入のプロが選出した
「今、お買い得な10モデル」をピックアップ。
新車選びの参考にしてください。
●解説:渡辺陽一郎
HONDA N-BOX

“軽自動車”の常識を一変
ダウンサイザーからも人気
今は国内で売られる新車の約40%が軽自動車だ。しかも軽乗用車の内、50%以上を全高が1700㎜を超えるスライドドア装着車が占める。その代表がN‐BOXで、’21年には、コロナ禍の影響を受けながらも1か月平均で1万5700台を届け出した。この台数は、’21年に国内で新車として売られたホンダ車全体の33%に達する。
N‐BOXが人気を集める理由は、さまざまな機能を高次元で調和させたからだ。ホイールベースは軽自動車で最長の2520㎜で、エンジンは補機類の配置を含めて縦長に設計したから、荷室まで含めた室内長が長い。身長170㎝の大人4名が乗車した場合、後席のスライド位置を後端に寄せると、後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシ4つ分に達する。CR‐Vなどを軽く上まわる広さで、内装も上質に仕上げている。
燃料タンクを前席の下に搭載しているため荷室の床が低く、リヤゲートの開口下端部までの高さは470㎜だ。タントの580㎜に比べて低く、重い荷物を積む時も高い位置まで持ち上げる必要がない。後席の背もたれを倒すと座面も下がって広い荷室になり、自転車も積みやすい。実用性と上質感を兼ね備えて買い得感も強い。ベストセラーの座に君臨し続けているのもナットクだ。
【モデルプロフィール】

国内の最多販売車種はヤリスになることが多いが、コンパクトカーのヤリス、SUVのヤリスクロス、スポーツモデルのGRヤリスを合計した台数。これを別々に算出するとN-BOXが1位になる。優れた実用性と上質感でダウンサイザーからも人気だ。






【試乗インプレ】

軽自動車の多くはコストを下げて、タイヤの転がり抵抗も抑えるから乗り心地が硬くなりやすいが、N-BOXは足まわりが柔軟に伸縮して快適だ。遮音性能も優れ、小型車と同等かそれ以上に静かだ。N-BOXの価格は高めに映るかもしれないが、そのコストに見合った内容が注がれている。
主要諸元(L 2WD)
●全長×全幅×全高(㎜):3395×1475×1790 ●ホイールベース(㎜):2520 ●車両重量(㎏):900 ●パワーユニット:658㏄直3DOHC(58PS/6.6㎏・m) ●WLTCモード燃料消費率 (総合モード):21.2㎞/ℓ ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)リーディング・トレーリング(R) ●サスペンション:マクファーソン式(F)ド・ディオン式(R) ●タイヤ:155/65R14
【オススメグレード】L 2WD
エアロパーツなどが装着されたカスタム系も選べるが、装備と価格のバランスでは、標準仕様が割安だ。特にLは、実用性の高い左側スライドドアの電動機能やロールサンシェードを標準装着して、サイド&カーテンエアバッグもオプションで選べる。価格も160万円以下に抑えるなど、買い得感に優れている。