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更新日:2022.03.16 / 掲載日:2022.02.04
新型ノア/ヴォクシー完全ファイル【4】メカニズム
ミドルミニバンの代表モデルとして君臨してきたノア&ヴォクシーが、7年ぶりにフルモデルチェンジを実施。
従来型も相当出来の良いミニバンだったが、新型はいま判明している部分に絞っても、相当凄いモデルに仕上がっている。
多くのユーザーから熱い視線を集める、最新ミニバンの実力をチェックしてみたい。
●文:川島 茂夫 ●写真:澤田 和久

人気ミニバン、待望の“最先端モデル”にフルモデルチェンジ!
コストと性能を両立した
バランスの良い改良を実施
従来型でも新規にプラットフォームを開発していたが、新型はGA-Cプラットフォームに一新。従来型もミニバン向けに力の入った設計が注がれていただけにもったいないとも思うが、新型はGA-Cベースで先代の特徴を移植した専用プラットフォームを採用したと理解すべきだろう。
GA-Cを名乗りつつもフロアパネルはプリウスやカローラ系とは異なる専用開発。GA-Cベースとしたのは衝突安全性と操安性、キャビンユーティリティを効率的に向上させるためである。
パワートレーンはガソリン車はダイナミックフォースエンジンに変更。トランスミッションには10段変速に対応しているダイレクトシフトCVTを採用している。実用動力性能と燃費については、すでに同じパワートレーンを搭載したRAV4が証明している。
ハイブリッド車は、エンジン型式を見る限りでは従来型ベースと思ってしまうが、電動系やバッテリー周りを新開発している。この大改良により、動力分割機構ギヤの低抵抗や駆動モーターの高出力化、小型軽量化が実現している。四世代型と言われるプリウスに対して第五世代とも言える位置付けとなった。ちなみにハイブリッド車の2ZR型エンジンは急速燃焼こそ採用していないが、大量クールドEGRなどのダイナミックフォースエンジンと共通の制御を採用し、最高熱効率では40%を達成。1BOXミニバンとしては最高クラスのWLTC総合モード燃費23㎞/ℓ超を達成している。
ハイブリッド車のもうひとつの技術的かつ性能面のハイライトが、新規導入されたE-Fourだ。他のGA-C採用車では簡易型ともいえる誘導モーター式を採用するが、ノア&ヴォクシー用は上級モデル相当の同期モーター式に変更。上級モデルほどではないが、簡易型に対して後輪駆動容量を6倍としており、高速域までの駆動補助とトルク分配による操安性の向上を図っている。
車体に関連した注目の装備はパワーテールゲートと格納式ステップだ。パワーテールゲート自体は珍しくないが開閉スイッチを車体側面に配したのが新機軸。操作姿勢や開閉度合いの確認など使い勝手も良好。手動ゲート式も任意の開口角度で止められる独自の工夫が凝らされている。
格納式ステップはいまや珍しくはないのだが、スライドドアと機械的に連動させることで低価格化が図られている。全グレードにOP設定され、価格は3万3000円。新型のコンセプトを象徴する装備のひとつだ。
ボディ&シャシー




パワートレーン





キャビンパッケージ

