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更新日:2021.09.24 / 掲載日:2021.09.24
ブガッティ 新型「シロン スーパースポーツ300+」 納品開始

ブガッティは現地時間の9月23日、限定30台で生産されるハイパースポーツカー「シロン」のハイパフォーマンスグレード “スーパースポーツ300+” が2年間のテスト・開発期間を経て、最初の8台が納車されたと発表した。
同モデルは350万ユーロ(約4億5300万円)で販売され、既に完売している。
2019年に発表 時速約490km/hを記録したハイパーカー
「シロン スーパースポーツ300+」は2019年に発表、当時ドイツ北部のエーラ・レッシェンで行われた記録会において時速300マイルの壁を超える時速304.773mph(約490.484km/h)を記録し、大きな注目を集めた。
その後、ブガッティの創業110周年を記念し、同モデルが30台限定で生産・販売することを発表、日本円で4億円超という破格の価格でさらに話題となった。
生産・物流部門のマネージング・ディレクターであるChristophe Piochon氏は「シロン スーパースポーツ300+は、かつて到達できないと考えられていたレベルまで自動車のパフォーマンスを向上させたことで、ブガッティの輝かしい歴史の礎として永遠に残るでしょう。ブランド史上最速のハイパースポーツカーであり、ブガッティブランドの代名詞であるエンジニアリングへの情熱、技術的専門知識、パフォーマンスへの飽くなき追求を如実に物語っています。この記録的なパイオニアの最初の8台をお客様にお届けし、ハンドルを握った瞬間のスピード感を味わっていただけることを嬉しく思います」と語った。
圧倒的な出力とスピードを生む構造
最高速度440km/hを発揮するパワーを生み出すエンジンは、ブガッティのアイコンである8.0リッターW16エンジンに改良を加えたものを搭載し、1,600PSという圧倒的な出力を発揮する。これはシロンに比べて100PSも上回るという。
この性能をさらに高めるべく、ブガッティのエンジニアはエンジンとギアボックスに使用する新たな熱管理システムを開発、最高速度で走行中でもエンジンとギアボックスが冷却されるようにした。
また、エンジン、ギアボックス、パワートレイン、ターボチャージャーに加えられたソフトウェアにも改良を施し、シロン スーパースポーツ300+のすぐれたパフォーマンスと高速性能を実現する。
そして、通常のシロンとは異なるビジュアルを持つシロン スーパースポーツ300+のボディは空力学的に最適化されたボディによって定義されており、時速420kmを超えても完全に安定した状態で走行することを可能とした。
特にボディを25cm延長したロングテール・リアエンドは、層流がボディの上をより長く通過することを可能にし、空気力学的失速を40%以上も低減するとしている。
また、フロントコーナーを飾るエアカーテンが、余分な空気圧を車の側面に向けて分散させるとともに、ホイールアーチと前輪の後方に設けられたエアアウトレットによって過剰な圧力を各ホイールアーチから遠ざけ、少量の負の揚力を発生させて抵抗を低減するという。
印象的なカラーリングもレーシーな雰囲気を演出

カーボンファイバー製のボディは漆黒を基調とし、ボディ中央に走るジェットオレンジのレーシングストライプがレーシーな雰囲気を演出する。エンジンカバーやフロントガラスのワイパーにもカーボンを使用している。
また、グリルの中央には純銀とブラックのエナメルでデザインされたブガッティのマカロンロゴをあしらい、高級感と希少性を主張。
ホイールは軽量かつ耐久性に優れたマグネシウム合金ホイールは、“ノクターン”という特注カラーで仕上げられている。