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更新日:2021.03.04 / 掲載日:2021.03.04

【ボルボ 新型C40】ボルボが電動化戦略を発表。新型EVであるC40のデザインも公開

ボルボ 新型C40 デザインプロトタイプ

ボルボ 新型C40 デザインプロトタイプ

文●大音安弘 写真●ユニット・コンパス、ボルボ

 ボルボ・カー・ジャパンは、2021年3月3日、オンラインにてプレスカンファレンスを実施し、ボルボの電動化戦略について発表。これは3月2日に、ボルボカーズ本社よりオンライン配信されたプレスカンファレンス「リチャージ・バーチャルイベント」の内容を踏まえたもので、本国の電動化戦略に沿った日本での新戦略についての発表が行われた。さらに4日には、EVクロスオーバーの新型C40について、デザインプロトタイプをボルボ スタジオ青山にて報道陣に公開した。

ボルボは2030年には完全にEVのみを販売するブランドに

ボルボが公開した2030年までのロードマップ

ボルボが公開した2030年までのロードマップ

 2030年までに完全な電気自動車メーカーとなることを宣言したボルボ。これは、文字通りEV(電気自動車)のみに絞り、現在のMHV(マイルドハイブリッド)やPHEV(プラグインハイブリッド)を含め、内燃機関を搭載した車両を全世界で段階的に廃止していくことを明言した。

 この結果、日本でも段階的にハイブリッド車を含む内燃機関搭載車に代わり、EVの販売比率を高めていくという。そのために、毎年1台以上の新型EVの投入を予告。今後の目標として、2025年には、全体の35%をEVに。その5年となる2030年には、100%達成するとしている。具体的な販売目標としては、2025年の年間目標に掲げる25,000台の内、9,000台弱がEVとなる計算だ。

デザインプロトタイプが公開された新型EV「C40」

新型C40デザインプロトタイプは新色の「フィヨルドブルー」で塗装されていた

新型C40デザインプロトタイプは新色の「フィヨルドブルー」で塗装されていた

 2030年のフルEVラインアップ化への第一歩として送り出されるのが、前日にワールドプレミアされた新クロスオーバー「C40」だ。かつて「C」の名を与えられていたモデルを彷彿させるクーペタイプのクロスオーバーSUVで、ほぼこのままの形で市販化されるという。

 C40の特徴としては、EVモデルを主張する新しいフロントマスクデザインや最先端のピクセルテクノロジーを採用したヘッドライトなどの新たなアプローチが挙げられる。またインフォテイメントシステムは、googleと共同開発した「androidオペレーションシステム」を採用。ソフトウェアのオンラインアップデート対応など、既存車にはない新たな技術が取り入れられる。

  • 世界で3台のみ存在するC40デザインプロトタイプ。プロトタイプとはいえ、市販版とデザインは変わらないという

    世界で3台のみ存在するC40デザインプロトタイプ。プロトタイプとはいえ、市販版とデザインは変わらないという

  • メカニズムはXC40のEVモデル「XC40 リチャージ」と同じものが採用されるという

    メカニズムはXC40のEVモデル「XC40 リチャージ」と同じものが採用されるという

今後ボルボのEVモデルはオンラインのみで販売する

EVモデルはオンラインによって購入。メンテナンスなどは実店舗がフォローする

EVモデルはオンラインによって購入。メンテナンスなどは実店舗がフォローする

 顧客の利便性を高めることを目的に、今後導入するすべてのEVモデルは、オンライン販売のみに切り替えるという。その流れは、日本でも同様で、今秋発売予定の「C40」もオンライン販売のみとなる。オンライン販売のみとした理由は利便性の追求で、従来の値引き交渉などが不要となり、ユーザーにとってもメリットがあるとボルボは主張している。価格は未定だが、競争力のあるものとするとしている。これらの最初の取り組みとなる「C40」の初期導入100台については、新たなサブスクリプションプランを用意。3か月後に自由に解約できるというから、EV初心者にも最適なプランといえそうだ。なお、販売はオンラインのみだが、実車を使っての試乗などが行えるよう現在調整中とのことだ。

ボルボがEVにシフトしていく理由

ボルボ 新型C40は2021年9月に日本での受注を開始し、2022年から納車が行われる予定だ

ボルボ 新型C40は2021年9月に日本での受注を開始し、2022年から納車が行われる予定だ

 ボルボが電動化に積極的なのは、欧州での電動車の販売の好調が挙げられる。ピュアEVとPHEVで構成される「リチャージ」モデルのラインアップの2020年下半期の販売が、前年比約3倍まで成長。これにより欧州で販売したボルボの3台に1台は、PHEVになっているという。また欧州全体で新車販売のEVシェア拡大も急速に拡大していることからも、EVシフトに必然と考えているようだ。

 日本での2025年の販売目標からも伺えるように、EVの拡大は、ボルボ販売の大きな力となると期待している。長年の自動車メーカーがピュアEVブランドへとシフトすることは、EV派のユーザーに、大きなメリットを生みそうだ。その一方で、既存ユーザーが戸惑いを覚えるのも確かだ。そのバックアップ体制なども気なるところ。またオンライン販売へのシフトも、ユーザーとディーラーの関係性にどのような変化を生じるのか、その手法と戦略が注目される。新生ボルボの先陣となる「C40」は、日本にも今秋の上陸予定だが、詳しいスペックなどは非公表。ただ車重が1400kgと明かされていることから、コンパクトタイプの駆動バッテリーを搭載したモデルであることが伺える。電動化とラグジュアリーの融合がどのような世界をみせてくれるのか、C40の登場が楽しみだ。

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グーネットマガジン編集部

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