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更新日:2020.12.23 / 掲載日:2020.12.23
SUBARU新型BRZ、新旧先取りチェック
新型の国内デビューまではまだ時間があるが、本気でBRZを検討しているユーザーならば、現行型からの進化ぶりは気になるはずだ。現時点で判明しているスペックや装備などを見比べることで、新旧の違いを確認してみよう。
8年ぶりのフルモデルチェンジでどれほどの進化を遂げたのか? 新旧BRZ先取りチェック
チェック1:エクステリア&インテリア
最新スバルデザインを注入 力強さに加えて 機能性も巧みにプラス
全長やホイールベースなどの車体諸元はほぼ同サイズ。全体のスタイリングも基本的にはキープコンセプト路線だが、新型には最新スバルのデザインテイストを注入。シャープなヘキサゴングリルやアンダーバンパーを備えたことでグラマラスな印象が強くなった。また空力性を考慮して設計したサイドスポイラーやフェンダーエアアウトレットなど、走りの質感を高めるアイテムも見所だ。
インパネは水平基調デザインに変更。スポーツカーゆえにアイポイントは低めになるが、新型はメーターフードを低めに備え、ダッシュボード上面もフラット形状としたことで、現行型よりも前方視界が向上している可能性が高い。フロントシートは新旧ともにセミバケットタイプが採用されている。
新型
全長:4265mm全幅:1775mm全高:1311mmホイールベース:2576mm(※インチ→ミリに編集部で換算した数値)

フロントからサイド、リヤにかけて力強く描かれるスタイリング。ワイド&ローを強く意識したパッケージは踏襲されるが、ダクトやエアインレットなどでアクセントを追加している。

猛禽類を彷彿とさせるヘッドライトや印象的な六角形のヘキサゴングリルなど、最新スバル車に共通するデザインテイストを感じる。

リヤコンビライトは後端が切り上がる意匠。エキゾーストエンドは左右2本出しで、バンパー下にはリヤフォグなどが設けられている。

放熱性にも優れる9本のフィンスポークホイールを装着。18インチ車には215/40R18のミシュランパイロットスポーツ4が組み合わされる。

インパネデザインはシンプルな水平基調がベース。中央のセンターコンソールにオーディオユニットが収まるDINスペースを確認することができる。
現行型
全長:4240mm全幅:1775mm全高:1311~1320mmホイールベース:2570mm
ヘキサゴングリルやホークアイヘッドライトなどは現行型で採用済み。2012年デビューだが、息長く楽しめることもスポーツカーらしい強みだ。

コクピット感覚が強いキャビン設計。シフトやスイッチ類を高めに配置することで一体感を高めるレイアウトもBRZの特徴の一つ。
チェック2:パワートレーン
新型は排気量が400cc拡大。スペックアップの恩恵は十分ありそう
新型には北米向けのアセントに搭載されているFA24型のNA仕様が採用される模様。2L・NAを搭載する現行型のFA20型に対して、スペックは1割ほど向上するようだ。エンジン重量増を気にするユーザーもいるかもしれないが、BRZはエンジンを中央に寄せて搭載するフロントミッドシップを採用しているため、多少重量が重くなったとしても、スペック向上の恩恵の方が大きいだろう。ミッションは新旧とも6速MTと6速ATの組み合わせになる。
新型

新型BRZのエンジンは北米アセントに搭載されているFA24型ターボユニットをNA化して搭載される模様。公開されている北米仕様車のスペックは228hp/184lb-ft。(※231PS/25.4kg・m相当)となる。
現行型

現行型に搭載されるのはFA20型と呼ばれる2L水平対向4気筒ユニット。AT車とMT車でスペックが少し異なるが、MT車で207PS/21.6kg・mを発揮。
チェック3:シャシー
SGP由来の最新スバルの技術は新型にも抜かりなく注がれる
新型のシャシーは現行型をベースに様々な改良が注がれた最新仕様。インナーフレーム構造や構造用接着剤を用いるなど、SGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)の開発で得たノウハウや知見が数多く注がれる。剛性向上の恩恵や足回りの最適化により、操舵の応答性や加減速性能の向上も大いに期待できそうだ。またボディもアルミ素材を用いる部分(ルーフ/フード/フロントフェンダー)を増やすなど、ボディ側にも軽量化が施されている。

現行型
現行型BRZは専用FRプラットフォームを採用。新型は低重心構造と高い剛性を持つこのプラットフォームをベースに開発されている。
チェック4:装備&機能
AT車にはアイサイトを装備。 機能面の強化も大きな見所
2021年デビューならば新型は9年ぶりのフルモデルチェンジとなる。装備&機能の進化はメカニズム以上に進んでおり、新型のAT車にはついにスバルの看板機能であるアイサイトも装備される。またインターフェイス面も強化。7インチカラー液晶などを組み合わせたデジタルメーターや、通信連携のSUBARU STARLINKに対応した8インチマルチメディアインフォテインメントシステムも採用される。


VDCのトラックモードはサーキット走行を楽しみたいドライバーには必須の機能だが、新型はさらに改良された最新のシステムが搭載される模様だ。

6速マニュアルトランスミッションはシフトフィーリングにもこだわった仕上がりになっているはずだ。
最新スポーツカー対決勃発か? 次期フェアレディZもライバル

新型BRZのライバルの中でも、来年発売予定の次期フェアレディZはかなり近い存在。フェアレディZはパワートレーンこそV6ツインターボと格上だが、ファンを虜にする美しいスタイリングやスポーティな雰囲気が漂うキャビン空間などストロングポイントはかなり近い。北米を中心とした海外はもちろん、日本国内においても頑張れば手が届くスポーツカーとしてかなりの人気を集めそうだ。
デジタルメーターや専用意匠が注がれたスポーティなコクピットは次期フェアレディZの魅力の一つ。
●文:横田 晃/月刊自家用車編集部 ●写真:SUBARU