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更新日:2019.04.10 / 掲載日:2019.04.10
今、買うべき1台はこれだ!平成最後のSUV王座決定戦【カテゴリーF】

TOYOTA ランドクルーザー

最新デバイス満載の最上位グレードが ランクル選びの最適解
グレード間の違いは主に装備の差。セーフティセンスこそは全車標準装備だが、最上級のZXには周囲監視モニターのBSMや上級本革に加えて、悪路でも車高調整を自動制御する4-Wheel AHC&AVSまで備わるなど、価格以上の差がある。
カテゴリー1位 パワートレーン&駆動方式 4.6L・NA+4WDモデル 150/180点

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【まるも亜希子】キャビン周りも豪華仕様だが本領発揮はやはりオフロード
世界に誇れるオフロード性能を備えつつ、キャビンはプレミアム感あふれるレザーシートなども用意されている。現在では数少ない4.6LのV8エンジンを搭載し、その豪快かつ悠々とした乗り味は、オンロード上では船のようなイメージだ。ただひとたびオフロードに行けば水を得た魚のように生き生きとし、ステアフィールや足まわりが揺れや凹凸にピタリと合う扱いやすさ。これが世界で認められる実力の証だ。盗難率が高いため防犯装備も充実。
【川島茂夫】孤高の存在として君臨するオフローダーの揺るぎなき定番
街中でも林道でも大きな車体サイズが難点。価格のみならずサイズ面でも気後れしてしまうが、それもランクルの頼もしさ。困難な状況での運転をサポートしてくれる悪路走行向け先進機能を備えるなど、オフローダーとしても最高水準の悪路踏破性を持つ。広い室内には快適装備も充実。乗用車の上質やプレミアムとは異なるが、クルマの世界のひとつの頂点を実感させてくれるモデルだ。ただ、先進的悪路走行支援の多くが最上級グレード専用なのは残念。
LEXUS LX

カテゴリー1位 パワートレーン&駆動方式 5.7L・NA+4WDモデル 150/180点
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【山本シンヤ】レクサス流の注入で 国産SUVの頂点に君臨
ランドクルーザーすら凌駕する、世界に誇れるキングオブオフローダー。ランドクルーザー200系をベースにするが、内外装共にレクサス流のデザインを採用。パワートレーンも1クラス上の5.7L・V8と8速ATの組み合わせ。フットワークはフレーム構造故にゆったりとした乗り味だが、緩さの中に精緻さがあるため、大柄なボディを想像以上にスポーティに走らせることができる。日本の道路事情では、その実力の僅かしか発揮できないのが残念だ。
TOYOTA ランドクルーザープラド

いまやディーゼル車を選べる 唯一のランドクルーザー
ガソリン車も選べるが、主力は新世代ユニットを搭載するディーゼルターボ車。
低回転から分厚いトルク&マルチテレインセレクトなどの運転支援機能のおかげもあって、比類なき悪路走破性を発揮する。
カテゴリー3位 パワートレーン&駆動方式 2.8LDターボ+4WDモデル 147/180点

●ランドクルーザープラド グレードバリエーション
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【まるも亜希子】見た目は都会派だがやはり本質はタフなオフローダー
いかにもクロカンといったスタイルから、少しワイルドさを控えめにして都会的な雰囲気も取り入れたプラドだが、乗ってみると走りはやっぱりクロカン。市街地ではやや大味なステアフィールで、柔らかい足回りが感じられる。ただこれが、サードシートの快適性にはプラスに作用し、高級セダンのようにリラックスして過ごせる。ラゲッジは電動でシートアレンジができるが、横開きとなるバックドアは好き嫌いが分かれるところだろう。
【川島茂夫】主力のディーゼルターボ車はランクルを補完する使命を持つ
ランドクルーザーより現実的な価格で狙える本格オフローダー。マニアックなアウトドアレジャー用途にもフル対応できる走破性を持ちながらも一般ユーザーの扱いやすさを両立させた設計を持つ、意外と懐の深いモデルだ。車種構成はディーゼル車が中心で、最上級グレードはディーゼルのみの設定。ディーゼル車はガソリン車のみのランドクルーザーを補完するモデルでもあり、悪路走行向けの先進運転支援機能も豊富に用意されている。
SUZUKI ジムニーシエラ

シエラの方が走りは上だが 納期問題は未だに解消されず
純粋な性能はシエラが明らかに上だが、ジムニーに比べると1/10の生産台数ということがネック。現状では注文後、1年待ち以上という異常自体が続いているため、正直、シエラは選びにくい。
カテゴリー5位 パワートレーン&駆動方式 1.5L・NA+4WDモデル 132/180点

●ジムニーシエラ グレード バリエーション
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【まるも亜希子】オンロードも少し頑張りたいならシエラの方が適性は高い
ジムニーシエラは軽自動車のジムニーの普通車バージョン。居住性もリヤスペースが広がるわけでもなく、ラゲッジの使い勝手もほとんど変わらない。ただ大きな違いがあるのは、オンロード走行中の乗り心地や静粛性だ。ジムニーは一見してオフロード重視と分かる乗り味なのに対し、シエラはこれならなんとか普段使いもできるという日常生活での満足度も高いと思わせるレベルを実現している。高速走行時の安定感や乗り心地もしかり。ただ快適装備は最小限だ。
【川島茂夫】純粋な悪路走破性なら間違いなくトップクラス
狭く荒れた林道でも扱いやすい軽量小型車体に優れた極限踏破性。かなりマニアックなオフロード走行をこなせる実力を備えるが、クロカン入門車としても最適なモデルだ。特にシエラは軽のジムニーに比べて低回転域のトルクに余裕があり、オンロードだけではなくオフロードでも扱いやすい。もっともキャビンスペースやシャシー、基本装備は共通なので、性能面のコスパよりも維持費を重視するならジムニーもいい選択だ。
SUZUKI ジムニー

カテゴリー 6位 パワートレーン&駆動方式 0.66Lターボ+4WDモデル
ジムニーに搭載されるエンジンは直3ターボで64PS/9.8kg・mを発揮。装備水準はほぼ同等だが、どうしても動力性能ではシエラに軍配が上がる。ちなみに納期もシエラに比べると、まだマシというのが実情だ。
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カテゴリーF クロカン4WDクラス 採点結果

このクラスのSUV、私はこう評価する!
【川島茂夫】ほぼ全てのモデルが孤高の存在 予算と用途で欲しいモデルを選ぶべし
使用目的がはっきりとしたモデルばかりが揃う。ランドクルーザープラドとパジェロがキャラ被りするが、他は一車一市場と思ってもいいだろう。ある意味、総合点評価は無意味と言ってもいい。このクラスを検討するなら予算と用途を明確にすること。もちろん大前提は本気のオフロード性能である。また、レジャー用途ではキャビン実用性も重要だ。ジムニー系やハイラックスは他のSUVと比べると車体寸法に比べてキャビンが狭いので注意が必要。
【まるも亜希子】レジャーのアシまで考慮すると 王者ランドクルーザーがやはりトップ
最も重視したのはオフロード性能だが、それに加えオートキャンプを楽しむ場面や雪山に行くシーンなども想定して評価した。しっかりくつろげるキャビン、ラゲッジの広さだけでなく積み込みやすさも重視した。その結果、使い勝手とオフロード性能で10点、キャビン性能も9点を獲得したランドクルーザーが総合1位。同率の2位にプラドとLXが入った。ジムニーはキャビン性能と使い勝手が低い点数だが、価格差を考慮すれば決して悪いものではない。
【山本シンヤ】尖ったSUVがズラリと揃うが 基準になるのはバランスの良いプラド
このクラスは価格が100万円台から1000万オーバーまでバラバラなので単純比較をするのは難しい。コストパフォーマンスはジムニーとジムニーシエラ、快適性を含めた総合性能はランドクルーザーとLXが上位になるが、比較的お値頃感を感じるランドクルーザープラドは、このクラスの基準になる存在だ。ハイラックスはピンと来たら買いな一台だが、今夏で販売終了予定のパジェロは、設計が古いこともあり、厳しい評価にならざるを得ない。