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更新日:2019.04.03 / 掲載日:2019.04.03

今、買うべき1台はこれだ!平成最後のSUV王座決定戦【カテゴリーA】

●採点基準について 3名の本誌執筆陣が、同カテゴリー内のモデルごとに6つの項目(キャビン性能、ラゲッジ&使い勝手、走り&ドライバビリティ、装備&機能、レジャー&アウトドア適正、コストパフォーマンス)を10点満点で評価。1名の各モデルの評価は60点が満点、3名の合計得点で評価を行った。

SUBARU スバルXV

オン/オフ問わない万能SUV 下位設定だが1.6L車の コスパの良さは圧倒的だ

2L車の価格は250万5600円~になるが、1.6L車は213万8400円~と、エンジン違いだけでかなり安く入手できる。最もベーシックな1.6iはX-MODEやパドルシフト、キーレスなどが省略されるが、アイサイトは標準装着。同クラスのライバルモデルに対して、圧倒的なコスパを持つ。

カテゴリー1位 パワートレーン&駆動方式 1.6L・NA+ 4WDモデル 162/180点

●スバルXV (1.6L・NAモデル) グレードバリエーション

  • このクラスでもライバルモデルの大半は専用ボディが与えられているが、XVはインプレッサのハイリフト仕様といった印象が否めない。

  • 気になるならばOP装備となるルーフレールは必須かも。

  • キャビン周りの質感は、長年、スバル車の泣き所だった。

  • 1.6L車はソフトパッドやセンタートレイの加飾などは省略される。

  • 質感は大幅に向上している。

チェックポイント1 1.6Lモデルでもアイサイトは 全グレードに標準装備

スバル車のアイデンティティの一つでもあるアイサイトは、歩行者検知やアクティブレーンキープなどが備わる最新仕様のバージョン3を標準装備。1.6i-Lは、後側方警戒支援機能が高まるアイサイトセイフティプラスもOPで装着可能だ。

チェックポイント2 ラフロードをまったく 苦にしない運転支援メカニズムも充実

  • 常時4輪駆動のシンメトリカルAWDは、オンロードでも一定の恩恵はあるが、その本領を発揮するのはオフロード。ライバル勢の4WDモデルに対して、1ランク上の適性を有している。

  • 1.6i-Lならば、駆動力を統合制御することで雪道での発進時や荒れた山道を登坂する時に絶大な効果を発揮するX-MODEも標準装備。強力な運転支援機能を持つことも強みだ。

採点チェック

  • 【川島茂夫】SUVらしさは薄めだが 実力&コスパはトップクラス

     簡単にいえば、悪路対応させたインプレッサ。そのため雰囲気は良くも悪くもSUVらしさに欠け、アウトドア志向を内外装や視界から感じたいユーザーには魅力薄に映るかもしれない。しかし、最大級の最低地上高や悪路向け制御を採用した4WDシステムなど、実は踏破性は高い。1.6L車は余力が不足気味だが、アイサイトの採用もあって同価格帯での高速長距離適性はトップクラスである。タウン&レジャーを高次元で両立するコスパの良さは見逃せない。

  • 【まるも亜希子】小さすぎないボディサイズは ファミリーユースにも最適

     質実剛健かつマニアックなイメージが強いスバル車の中にあって、スバルXVはカジュアルで若々しいクロスオーバーデザインと、悪路脱出に威力を発揮する「Xモード」完備の本格的なSUV性能をしっかり両立している。ボディサイズも全長は4.5m近く、全幅も1.8mあり、小さすぎないところがファミリーにも使いやすい。1.6Lエンジンはもともと欧州市場向けのユニットで、軽快かつ清々しい走りが好印象。アイサイトも心強い。

  • 【山本シンヤ】1.6Lエンジンに物足りなさはあるが 走りの質感はクラスナンバー1

     インプレッサの派生モデルなので、専用ボディのライバルと比べると、インパクトの面ではやや厳しく思える。ただ走りの実力は、SGP採用によりオンロード性能は数値に現れない質感もアップ、オフロード性能はAWD+X-MODEの組み合わせで、このクラスのSUVとしてはトップの性能を持つ。ただ1.6L+CVTのパワートレーンは、アンダーパワーかつ応答性もイマイチ。予算にもう少し余裕があって、走りに余力感を求めるならば、2L車という選択もアリだ。

NISSAN エクストレイル

ライバル勢より車格は上だが 同価格帯で狙うことができる

エントリー相当の20Sは装備が省かれた実用グレード。プロパイロットなどの利便装備が選べないのは少々残念。ただ最近は値引きが拡大していることもあり、20Xも実質この価格帯で狙うことが可能だ。

カテゴリー2位 パワートレーン&駆動方式 2L・NA+ FFモデル 154/180点

●エクストレイル (2L・NAモデル) グレードバリエーション

  • 加飾は控えめだが、質感や仕立ては平均以上。

  • 防水フロア&ラゲッジや後席スライド機構。

  • 使い勝手を考慮した設計も見所。

  • なお、3列シート車が選べるのはガソリン車のみの特権。

チェックポイント1 1サイズ上の強みを活かした 広々としたキャビン&ラゲッジ

  • この価格帯では2L・NA車に絞られるが、車格はライバル勢より1ランク上。

  • 多彩なユーティリティの使い勝手の良さに加え、スペース面でもメリットが大きい。

  • OPながらオートバックドアなども選ぶことが可能だ。

チェックポイント2 やや予算オーバーになるが 3列シート車もアリ

  • 20Xに設定される3列シート車の存在も、見逃せない美点の一つ。予算的にはオーバーとなるが、値引きまで考慮して検討すると、このクラスのライバル勢と負担は変わらないはずだ。

  • サイズ的にはミドルSUVクラス。

  • 歴代モデルから受け継ぐタフギアのコンセプトは踏襲しつつも、洗練されたエクステリアが与えられたことも現行型の特徴だ。

採点チェック

  • 【川島茂夫】プロパイロットまで求めるなら 予算オーバーでも20Xを選ぶべき

     防汚仕様のキャビン&ラゲッジや後席スライド機構などの優れたユーティリティや205mmの最低地上高など、高いアウトドア&レジャー適性を持っているが、この価格帯では2L・NA車のエントリーグレードが中心になってしまう。プロパイロットまで求めるならば、少々予算オーバーとなるがOP装着が可能な20Xを選びたい。またFF車でもある程度の荒れた道にも対応できるが、泥濘や雪路では少々不足。そういう用途ならば4WD車が無難な選択だ。

  • 【まるも亜希子】便利に使える機能も充実 万能SUVぶりも頼もしい

     2013年登場でそろそろ新型の噂も聞こえてくるエクストレイルは、走りも装備もすべてが熟成期に入り、販売店での値引きも高めでお得感がある。大きな魅力は、他のSUVには標準ではあまり設定されていない防水シート&フロア&ラゲッジ。これはレジャー時だけでなく子育て中にもありがたい装備。カップホルダーに保温保冷機能がついていたり、後席が4:2:4分割となることも長い荷物を積む時などに便利で、使い勝手も申し分なし。

  • 【山本シンヤ】登場から年月は経過したが その実力はまだまだ一線級

     現行型は都市でも似合うスタイルや質感を高めたインテリアを採用しているが、初代/2代目が築き上げてきた タフな環境やアクティブな使用シーンを強く意識したコンセプトもシッカリと継承、まさに“使えるSUV”を体現している一台と言っていい。デビューから年月が経っているため商品力はやや下がっているが、まだまだ一線級の実力を持つことは明らか。特に2L・NA車のコストパフォーマンスは高い。

HONDA ヴェゼル

純ガソリン車を脇役と思うなかれ 基本性能の高さは申し分なし

ヴェゼルのNA車は、ベーシックからスポーティグレードまで、全て250万円までの価格帯に収まる。Gこそ実用系装備止まりになるが、いずれもホンダセンシングが標準装着になるなど、好みに合わせてグレード選びができる利点を持つ。

カテゴリー3位 パワートレーン&駆動方式 1.5L+ 4WDモデル 149/180点

カテゴリー4位 パワートレーン&駆動方式 1.5L+ FFモデル 147/180点

●ヴェゼル(1.5L・NAモデル)グレードバリエーション

  • 昨年春のマイナーチェンジで内外装意匠を一新。

  • キャビン周りの質感&静粛性も高まるなど。

  • 隙のないアップデートが図られていることも、ヴェゼルの強みだ。

チェックポイント1 クラス随一の余裕を持つ キャビン&ラゲッジ空間

  • ダイブダウン式のリヤシートを格納すれば、フラットなラゲッジスペースが広がる。開口部の間口もクラストップと、大荷物への適性も極めて高い。

  • ダイブダウン式のリヤシートを格納すれば、フラットなラゲッジスペースが広がる。開口部の間口もクラストップと、大荷物への適性も極めて高い。

  • 左右独立式のスライドシートに加え、頭上空間と足元のゆとりもしっかりと確保。ライバルの中には後席キャビンが手狭なモデルもあるが、ヴェゼルならばそんな心配はいらない。

チェックポイント2 強力な運転支援機能を備える ホンダセンシングは大きな強み

  • 初期型は車両/障害物を対象とした衝突軽減ブレーキ止まりだったが、現行型のホンダセンシングに備わる衝突軽減ブレーキは歩行者検知にも対応済み。

  • ACCこそ約30km/h以上で作動する高速型に止まるが、LKAはステアリング制御まで行う高性能型が採用されるなど、運転支援機能はクラストップレベルの実力を持っている。

TOYOTA C-HR (1.2Lターボ+FFモデル) 134/180点

  • 総合力に優れるハイブリッドの影に隠れてしまうが、俊敏な加速を楽しめる1.2Lターボユニットもなかなかの実力ユニット。

  • 116PS/18.9kg・mのスペックから想像できないほどスポーティだ。

ある意味、唯一無二の存在 オン優先ならベストチョイス

 この価格帯で選べるのは1.2LターボのFF車のみ。最低地上高は140mmとSUVとしては明らかに低く、サスチューンもオンロードのスポーティ仕様といった感じが否めない。感覚的にはSUVというよりもスポーティカー。そう考えると、伸びやかな加速もフットワークもしっくりとくる。キャビンは4名乗車ならば不足はないが圧迫感が強い。ラゲッジも床面地上高が高く、深さに余裕がない。ただ、こういった割り切りが他のSUVでは感じられない魅力の原動力である。(川島)

MAZDA CX-3 (2L・NA+FFモデル) 127/180点

  • 2L・NAユニットは150PS/19.9kg・mを発揮。

  • アクセル操作に素早く応えてくれるNAらしい心地よい吹き上がり感は、ディーゼルターボとは違った走りの良さを実感させてくれる。

クラストップの上質感 オン重視なら十分アリ

 CX-5の弟分らしく、デザインやインテリアの質感は、このクラスとしては目を見張るほど高いレベルを持つ。この価格帯が主力となる2L・NA車は、走りと燃費のバランスの良さに加えて、控えめな価格も魅力的だ。オンロード優先で選ぶなら、有力な選択肢に踊り出る。ちなみに昨年の改良で1.8Lにアップデートしたディーゼルモデルも標準仕様車なら250万円切りを達成している。装備を少々我慢してディーゼルを選ぶという選択肢も悪くない。(まるも)

SUZUKI クロスビー (1Lハイブリッド& ターボ+4WDモデル) 124/180点

  • 1L直3ターボにISG(モーター機能付き発電機)で駆動アシストを行うマイルドハイブリッドを採用。

  • フルハイブリッドほどの省燃費性能は期待できないが、アシスト性能はなかなか効果的だ。

実は知られざる実力モデル キャラ物と侮るなかれ

 エクステリアデザインから軽自動車のハスラーの登録車バージョンと思う人もいるだろうが、実はメカニズムはイグニスと共通だ。そのため、オンロード性能は見た目以上にシッカリしている。また、オフロード性能も高いことはあまり知られていない。カジュアルなインテリアは質感はそれなりだがキャラクターを考えればネガにはならず。コンパクトなサイズを考えれば、居住性とユーティリティも十分だろう。価格は内容を考えればかなりお買い得だ。(山本)

このクラスのSUV、私はこう評価する!

  • 【川島 茂夫】C-HRはいいクルマだが スペシャリティが強すぎ バランスの良さでXVを評価

     コンパクトSUVが大半を占めるが、適応用途やキャラは多彩である。売れ線のC-HRが総合評価では今ひとつになるのはスペシャリティ志向の強さゆえ。ジュークも同様である。逆にエクストレイルが高評価になるのは、レジャーワゴンの基本を押さえた設計によるところが大きい。この中間的な位置にいるのがヴェゼルだ。総合のトップ評価はスバルXVの1.6L車になったが、価格以上の車格感や運転支援機能、悪路対応設計を持つことが大きな理由だ。

  • 【まるも亜希子】いいクルマが揃うだけに 上位と下位の差は 数字がしっかり物語る

     コンパクトSUVが揃う中で、争点となるのはやはり走行性能、そして安全性と積載性だ。この3つが好バランスでコスパでも優位なスバルXVの1位は納得の結果だと思う。3位と4位となったヴェゼルも同じ理由だが、5位以下はやや点数差が大きくなった。例えば最下位のジュークは居住性と使い勝手、安全性やオフロード性能で得点が低く、結果としてコスパも低くなる。SUVにはいいクルマが揃うゆえに、小さくても、良く走って安全なことが重要だ。

  • 【山本シンヤ】走りならC-HRだが コスパ面にも秀でている XVとヴェゼルを高く評価

     この価格帯だとコンパクトSUVがメインとなるが、エクストレイルのみミドルクラスとなる。高く評価したのはスバルXVとヴェゼル。キャラは微妙に異なるが、コスパの面も優秀だ。ちなみに走りに関してはC-HR、安全性はXV、オフロード性能はXVとクロスビー4WD車が抜き出ている。厳しい評価となったジュークやRVRは基本設計の古さがどうしても気になる。SX-4 SクロスもC-HR並みに走りが楽しめるモデルなのだが、安全機能があまりにも貧弱すぎる。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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