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更新日:2019.01.09 / 掲載日:2019.01.09

SUZUKIジムニー:乗り替え比較&ヒストリー図鑑

発表年月:2018年6月/最新改良:未実施 ●価格:145万8000~184万1400円

歴史あるモデルだが、全面刷新は4回だけ

 国産オフローダーではランクルに次いで長い車史を持ち、初代が登場してから48年以上も経っている。ただし、モデルライフが長いオフローダーなので、現行モデルでも4代目である。ちなみに先代の登場は1998年であり、モデルライフは20年に及ぶ。初代からラダーフレームと前後リジッドアクスルというシャシー構成は変わっていないが、3代目からリーフリジッドから3リンクリジッドへとサス形式を変更している。また、ジムニーの搭載エンジンは、軽規格の変更に応じて排気量を増加。4サイクルを採用した2代目後期以降は、ターボ仕様となった。小型乗用規格モデル(現シエラ)は2代目から加わっている。

唯一無二のスモールクロカン その人気は、世界にも拡大中

  • 軽規格いっぱいに無駄なく設計されたパッケージングと、スパルタンなスタイリングも人気の秘密。他では味わえない独特の味わいも、現行モデルの強みのひとつだ。

  • キャビン空間が手狭なことは変わらないが、内装意匠の質感向上や走行時の快適性は劇的に向上。先進安全装備も設定されるなど、現代のクルマに進化を遂げた。

  • 屈指の悪路走破性能を持つことは、ジムニーを選ぶ大きな理由。現行モデルは先進の運転支援機構を備えることもあり、誰でも道なき道を自由自在に走ることができる。

 本格オフローダーでもあり、最小クラスの「働くクルマ」でもあるジムニーは、初代から現在まで求められる性能や最適な用途は何も変わっていない。そういった意味では流行やトレンドにまったく無縁である。現行モデルにしても昨今のSUV市場のトレンドを反映したプレミアム感とかスペシャリティな雰囲気には無関心。まったくの「我が道を行く」なのだ。

 とは言っても時代への適合は必須。現行モデルではAEBSや車線逸脱警報、誤発進抑制機能、自動ハイビームなどを採用し、安全&運転支援機能は軽乗用のトップレベルとなっている。4WDシステムはパートタイム方式だが、ブレーキを用いてスリップを防止する電子制御LSDや坂道発進補助、降坂自動制御などのオフロード向け運転支援機構も備える。同じ事(性能)をより簡単に行えるようにするのもプロユースの要点だ。

 形式では従来車を踏襲しているが、新設計のシャシーはオフロード性能を損ねることなく高速操安や乗り心地を改善。乗用車系ほどの快適性や安心感はないが、遠出の苦手意識は多少減少している。

 オフロードや荒れた林道を走る機会がなければいいところがない。しかし、その割り切りは他のクルマにはない魅力を生み出している。職人道具のようなクルマ趣味でアウトドアに浸るタイプなのだ。

  • 軽自動車らしからぬ悪路走破性能を備えた本格四輪駆動車として1970年に誕生。小さいエンジンながらP.T.Oが付き、オプションで機械式ウインチが設定されていた。

    初代:1970 LJ10型(1970)買取価格:不明

  • LJ10時代は空冷だった2ストローク2気筒エンジンは、1972年に水冷に置き換えられ、形式をLJ20に変更。馬力は3PSアップ。同時にバンモデルも追加された。

    LJ20型(1972)買取価格:不明

  • 1976年に施行された車両法改正により軽自動車の規格が変更。全長を175mm、全幅を100mm拡大し、550ccの水冷3気筒2ストロークエンジンを搭載して登場した。

    SJ20型(1977)買取価格:不明

  • 初代登場から11年目のフルモデルチェンジ。シャシーはホイールベースを100mm延長し、走破性を大幅に向上。外装のデザインも一新し、モダンなフォルムを手に入れた。

    2代目:1981 SJ30型(1981)買取価格:不明

  • 1990年に車両法が改正となり、軽自動車の規格が変更。これに合わせて、エンジン排気量を110ccアップ。前後バンパーのサイズも変更されている。

    JA11型(1990)買取価格:10万円~

  • サスは半楕円リーフからコイル式に変更。直3ターボエンジンはツインカム化により性能向上も実現。オンロードの走行を初めて意識した、初のジムニーだ。

    JA22型(1955)買取価格:10万円~

  • 軽規格の変更に対応するため、フルモデルチェンジ。快適性を高める改良により、乗り心地は大きく向上。以降20年にわたって生産され、9回のMCが実施されている。

    3代目:1998 JB23型(1998)買取価格:20万円~

  • 登録車ベースのジムニーワイド(シエラ)は、JB23型に先駆けて登場。こちらも改良を受けながら、20年にわたり生産され、新型のJB74型にバトンを渡した。

    JB33型(1998)買取価格:20万円~

  • 4代目となる現行モデルは、歴代に受け継がれた悪路走破性能はそのままに、快適性と安全性能を大きく向上。現代の基準を満たす、愛されるジムニーとして登場。

    4代目:2018 JB64型 買取価格:140万円~

比較検討「先代から乗り換える必要あり?」

  • 【現行】エンジンは最新設計のR06A型ターボを搭載。

  • スペックこそ64PS/9.8kg・mと最大トルクが若干落ちているが、燃費や環境性能は大きく向上している。

  • 【先代】先代は1990年代からスズキ車に採用されていたK6A型ターボの改良型を搭載。

  • スペックは64PS/10.8kg・mと秀でるが、燃費面などでハンデがあったのも事実だ。

焦る理由はまったくなし 欲しい時が買い替え時だ

 安全や運転支援機能の充実を考えれば「迷わず」とも言いたくなるのだが、ジムニーらしい使い方をしているユーザーにすれば「大して違わない」と思うかもしれない。動力性能についてはジムニーもシエラもオン&ラフともに扱いやすくなっているが、従来車で不満がなければ買い替えには動機が希薄。結局、走行距離も伸びてへたりも目立つ、というユーザー以外は焦る必要はない。納車待ち時間が落ち着くまで待ってもいいだろう。

結論「ジムニーの魅力は永久に不滅!」

現行モデルのジムニーシエラは、ボディ剛性&足回りなどの基本性能の向上に加え、新世代1.5L/NAエンジンの搭載により走行性能が大幅に向上。シエラはジムニー以上の納車待ちが続くが、それも納得の充実ぶりなのだ。

提供元:月刊自家用車

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グーネットマガジン編集部

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