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更新日:2018.11.29 / 掲載日:2018.11.29
ホンダ新型NSXが進化し、2019年モデルの受注開始!
●文:山本シンヤ ●写真:澤田和久
2016年に登場した2代目NSX。サスペンションまわりや制御系の改良を施された2019Ver.が登場する。独自の電動技術である3モーターハイブリッドシステムを持つスポーツモデルはどう進化した?
HONDA NSX[マイナーチェンジ]

HONDA NSX[マイナーチェンジ]
●発売日:’19年5月
●価格:2370万円
●販売店:NSX PERFORMANCE DEALER
●問い合わせ先:0120-112010
●エコカー減税:なし
主要諸元(NSX)
●全長×全幅×全高(mm):4490×1940×1215●ホイールベース(mm):2630●車両重量(kg):1800●駆動方式:4WD●パワートレーン:3492ccV6DOHCターボ(507PS/56.1kg・m)+モーター(前:27kW×2+後:35kW/前:73N・m×2+後:148N・m)●トランスミッション:9速AT●JC08モード燃費(km/L):12.4●燃料タンク容量(L):59[プレミアム]●最小回転半径(m):5.9
ドライバーとクルマとの一体感を向上させた
2016年に登場した2代目NSX。車名を意味する「NewSportscarExperience(新しいスポーツカーの経験)」を得るために、「複合素材ボディ」、「V6‐3・5L直噴ツインターボ」、「9速DCT」、「スポーツハイブリッドSH‐AWD」など、従来の枠を超えた最新のテクノロジーを結集させた。
500PSオーバーのスーパースポーツながらも視界の良さや一般道での扱いやすさは初代のDNAをシッカリと受け継いでいた。しかし、複雑な制御を採用するが故にサーキットなどでのスポーツ走行時にドライバーの操作とクルマの動きがリンクせず、ドキッとするシーンが見られたのも事実だ。それはNSX開発陣も認識していたようでアップデートが実施された。それが今回紹介する「2019モデル」である。
エクステリアはフロントグリルのボディ同色化(従来はシルバー)と前後メッシュパーツやオプションのカーボンパーツをグロス仕上げ(従来はマット仕上げ)に変更。ワイド&ローの佇まいをより強調させると共にスーパースポーツとしての質感をアップ。ボディカラーは初代NSXで採用のイモラオレンジ・パールを現代の技術を用いて刷新した新色「サーマルオレンジ・パール」を追加。インテリアは従来オプション設定だったアルミ製スポーツペダル&フットレストの標準化とインテリアカラーに新色「インディゴ」が追加された。
ただ、2019モデルのポイントは目に見えない部分にある。サスペンション系は全て見直され、サスペンション各部の剛性アップ(フロントスタビライザー26%、リヤスタビライザー19%、リヤコントロールアームブッシュ21%、リヤハブ6%)と共に新開発の専用タイヤを採用。その上で、アクティブ・ダンパー・システムやVSA、ESPの各制御やスポーツハイブリッドSH‐AWDの駆動力配分も最適化。これにより限界性能/コントロール性アップはもちろん、それ以上にドライバーとクルマの一体感、操作に対する動きの繋がりと言った「ドライビングプレジャー」の部分に徹底してこだわったそうだ。
2代目NSXは北米主導で開発されたことでも有名だが、2019モデルの開発は全て日本で行なわれている。それに合わせてLPL(開発責任者)は、ホンダのダイナミック性能統括責任者/マイスターの水上聡氏が担当。ドライバビリティに磨きがかかったNSXの走りはどう進化しているのか? 今後、試乗インプレッションをお伝えする予定だ。

初代NSXのプレミアムカラーだったイモラオレンジ・パールを彷彿とさせるサーマルオレンジ・パールが新色として追加された。

インパネの中央に、高い剛性をイメージさせる金属調の装飾パネルを採用。ステアリングホイールは手に馴染む厳選したレザーで仕上げられている。

V6ツインターボエンジンと3基のモーターを組み合わせた独自のメカニズムを実現。システム最高出力は581PS、最大トルクは65.9kg・mを発揮。

路面や走行シーンに応じた車両特性をセレクトできる「インテグレーテッド・ダイナミクス・システム」の制御も今回の改良で最適化が施された。

サスペンション部も見直しが施され、スタビライザーやブッシュなどの剛性をアップ。クルマとしての基本性能を向上させている。

フロントグリルが従来のシルバーからボディと同色になり、さらにフロントとリヤのメッシュパーツをマット仕上げからグロス仕上げへ変更。

座面とシートバックの中央部にアルカンターラ表皮を配置し、サイドにはサポート機能のあるレザーボルスターを採用。

「インテグレーテッド・ダイナミクス・システム」のモードに対応してメーター表示を変化させるTFTメーターを採用している。

従来型ではオプション設定だった、アルミ製スポーツペダル&フットレストが標準装備となった。

ホイールはNSX専用設計の高剛性アルミ鍛造製。サイズはフロントが19インチ、リヤが20インチ。
提供元:月刊自家用車