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更新日:2018.11.06 / 掲載日:2018.10.26

セダン&スポーツ系レクサスモデル試乗インプレ&詳細ガイド

現在、販売しているレクサスは、いずれも評価が高い実力派モデルたちだ。当然、気になるのは走りのポテンシャル。ここではSUVを除いた現行レクサスモデルの魅力に迫ってみたい。
●文:山本シンヤ

icon LEXUS LS

LEXUS LS

●価格帯:981万4000~1680万5000円

  • LS500hは3.5L・V6DOHC+モーターのハイブリッドだが、変速機構を組み合わせた独自のマルチステージハイブリッドシステムを搭載する。

  • LS500の3.5L・V6DOHCのツインターボは、422PS/ 61.2kg・mという圧倒的なスペックを誇りながらも、JC08モード燃費は9.5~10.2km/Lと優秀だ。

全てが大刷新を遂げた4代目、その走りはまさに激変

 レクサスブランド発足に合わせて開発されたフラッグシップで、現行モデルは4代目。フォーマルセダンながら4ドアクーペを思わせるフォルムや基本素性にこだわったTNGA「GA-L」プラットフォーム、そして3.5L・V6直噴ターボと3.5L・V6+モーターのマルチステージハイブリッドの新世代パワートレーンと、従来の延長線上ではなく全てが刷新された。
 クルマが小さく感じるほどのフットワークの軽さや一体感のあるハンドリングは、スポーティセダンと錯覚するくらい。従来のフワフワではなく、ダンピングの効いた芯のある乗り心地だ。人によっては硬めに感じる人もいるかもしれないが、コンセプトからはまったくブレていない。

■主要諸元(LS500h version L 2WD)
●全長×全幅×全高:5235×1900×1450mm
●ホイールベース:3125mm
●車両重量:2300kg
●パワートレーン:3456ccV6DOHC(299PS/36.3kg・m)+モーター(132kW/300N・m)
●JC08モード燃費:15.6km/L
●燃料タンク容量:82L[プレミアム]
●最小回転半径:5.6m
●最低地上高:140mm

icon LEXUS LC

LEXUS LC

●価格帯:1302万2000~1452万2000円

  • 10速ATと組み合わされる5L・V8はターボではなくNAエンジン。477PS/55.1kg・mと国産車トップクラスのスペックを発揮する。NAらしいリニアな出力特性も見所。

  • ハイブリッドのLC500hは、LSと同様のマルチステージハイブリッドシステムを搭載するが、先に導入されたのはこちら。

反響の高さから市販化が決まった最高のラグジュアリークーペ

「レクサスはつまらない」と言う声から生まれたコンセプトカー「LF-LC」。当初は市販化予定は全くなかったが、世の中の反響の高さから市販化が決定。レクサスが変わる象徴として、デザイン、走りを含めてトヨタ/レクサスの開発スタンダードを壊した妥協なき開発が行なわれた。飛び道具ではなく基本素性にこだわったGA-Lプラットフォーム、5.0L・V8と3.5L・V6+モーターのマルチステージハイブリッドの2つのパワートレーンにより、走りは飛躍的にレベルアップ。
 その一方で快適性に課題もあったが、1回目の年次改良でシッカリ手を入れるなど進化スピードも速い。日本車では唯一のラグジュアリークーペで、ここ数年で登場した日本車の中で最も美しいと評する人も多い。

■主要諸元(LC500 S package)
●全長×全幅×全高:4770×1920×1345mm
●ホイールベース:2870mm
●車両重量:1960kg
●パワートレーン:4968cc V8DOHC(477PS/55.1kg・m)
●JC08モード燃費:7.8km/L
●燃料タンク容量:82L[プレミアム]
●最小回転半径:5.4m
●最低地上高:135mm

icon LEXUS CS/CSF

LEXUS CS/CSF

●価格帯(GS/GS F):578万1000~844万6000円/1118万5000円

  • 主力を担うハイブリッド車は、2.5L直4と3.5L・V6の2タイプを設定。共に最新仕様ではないが、まだまだ十分な実力を持つ。

  • GS Fに搭載されるエンジンは、LC500などにも搭載されている5L・V8DOHC。477PS/54.0kg・mと十分すぎるほどのパワースペックを発揮する。

多彩なエンジンバリエーションを持つレクサスのスポーツセダン

 トヨタブランド時代は「アリスト」と呼ばれたEセグメントのスポーティセダン。現行モデルは4代目で、スピンドルグリルや水平基調のインパネを初採用したモデルだ。新開発のリヤサス採用のプラットフォームや、VGRS/EPS/DRSを統合制御するLDH(レクサス・ダイナミック・ハンドリング)の採用など、レクサスの独自性も数多く盛り込まれた。
 パワートレーンは3.5L・V6+モーター、3.5L・V6、2.5L直4+モーター、2L直4ターボと豊富なラインナップ。スペシャルなGS Fは今では数少ない5L・V8を搭載。走りも決して悪くはないのだが、ライバル(特にジャーマン3)の進化が著しく苦戦しているのも事実である。

■主要諸元(IS350 F SPORT)
●全長×全幅×全高:4680×1810×1430mm
●ホイールベース:2800mm
●車両重量:1650kg
●パワートレーン:3456ccV6DOHC(318PS/38.7kg・m)
●JC08モード燃費:10.4km/L
●燃料タンク容量:66L[プレミアム]
●最小回転半径:5.2m
●最低地上高:135mm

icon LEXUS IS

LEXUS IS

●価格帯: 471万4000~639万9000円

欧州勢とガチで戦う走り自慢のスポーティセダン

パワートレーンは、2L直4ターボと2.5LNA+モーターのハイブリッド、そして3.5L・V6の3つを設定。

 2013年に登場した3代目ISは、Dセグメントのスポーティセダン。プレミアムブランドの中では「コンパクトサルーン=メーカーの顔」と呼ばれており、各メーカーのエースが投入されている。ISはレクサスのエースとしての役割も持たされているのだ。
 ボディはレーザースクリューウェルディングや構造用接着剤、スポット溶接打点増加など、現行レクサスの定番技術をフルに活用。数値よりも官能性を重視したセットアップにより、デビュー当初は欧州勢とガチンコで戦えるパフォーマンスを手に入れた。その後も年次改良で着実に進化させているが、GS同様にライバルの進化スピードに乗り遅れてしまっている状況だ。次期モデルはクラウン用GA-Lを用いて開発中の模様だ。

■主要諸元(IS350 F SPORT)
●全長×全幅×全高:4680×1810×1430mm
●ホイールベース:2800mm
●車両重量:1650kg
●パワートレーン:3456ccV6DOHC(318PS/38.7kg・m)
●JC08モード燃費:10.4km/L
●燃料タンク容量:66L[プレミアム]
●最小回転半径:5.2m
●最低地上高:135mm

icon LEXUS RC

LEXUS RC

●価格帯(RC/RC F):530万~690万2000円/982万4000~1059万4000円 ※写真はマイナー前モデル

専用設計で造られたピュアスポーツ、10月下旬にビッグマイナーを実施

純スポーツモデルにもハイブリッドを用意するのはレクサスらしいこだわり。マイナーチェンジでは制御系の改良も実施される模様だ。

 日本では数少ないクーペモデル。エクステリアデザインを見るとISのクーペ版だと思われがちだが、実は中身は別物でフロントセクションはGS、リヤセクションはISと言うハイブリッドシャシーが用いられている。その理由は開発初期の段階でハイパワーの5L・V8を搭載するRC Fを設定することが決定していたためだ。つまり、ノーマルモデルは過剰設計で結果的に走りのポテンシャルも高い。
 パワートレーンはISと同じで、2L直4ターボと2.5L直4+モーター、3.5L・V6をラインナップ。ちなみに2018年パリモーターショーで大幅改良モデルが登場する。エクステリアはLCと共通性を持たせたデザインへと刷新、走りの部分はサスペンションや空力など全てが見直され、「スッキリと奥深い走り」を実現させているそうだ。

■主要諸元(RC F)
●全長×全幅×全高:4705×1850×1390mm
●ホイールベース:2730mm
●車両重量:1790kg
●パワートレーン:4968ccV8DOHC(477PS/54.0kg・m)
●JC08モード燃費:8.2km/L
●燃料タンク容量:66L[プレミアム]
●最小回転半径:5.4m
●最低地上高:130mm

icon LEXUS CT

LEXUS CT

●価格帯:377万~477万円

走りにこだわった設計が与えられた、エントリーモデル

パワートレーンは1.8L直4+モーターのハイブリッド。先代プリウスと同様のシステムを搭載している。

 レクサス入門編となるコンパクトハッチバックで、クロスオーバーSUVと共に日本でのレクサスブランドの認知度を引き上げた存在だ。基本コンポーネントは3代目プリウスと共通ながら、ボディ剛性にこだわった車体、ダブルウィッシュボーン式のリヤサス、アルミ素材の積極的採用など、走りへのこだわりは末っ子ながら強い。
 デビューから7年が経過し、プリウス同様にTNGA採用で刷新されるかと思われたが、2017年に前後デザイン変更や安全支援システム「レクサスセーフティシステム+」の採用など大幅改良を実施。UXが実質的な後継モデルと言われているが、ライバルが世代交代で大型化する現在、CTのサイズ感を求めて購入するユーザーが一定数存在するそうだ。

■主要諸元(CT200h version L)
●全長×全幅×全高:4355×1765×1460mm
●ホイールベース:2600mm
●車両重量:1440kg
●パワートレーン:1797cc直4DOHC(99PS/14.5kg・m)+モーター(60kW/207N・m)
●JC08モード燃費:26.6km/L
●燃料タンク容量:45L[レギュラー]
●最小回転半径:5.2m
●最低地上高:140mm

提供元:月刊自家用車

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グーネットマガジン編集部

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