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更新日:2018.11.06 / 掲載日:2018.10.01

ジャンルNo.1を一刀両断 BESTBUY完全ガイド<ジャンル5>ハッチバック

●文:川島茂夫

インプレッサ&ライバルの4台のうち、最後発のカローラスポーツは7月の販売台数が2500台を超え、単月の首位に躍り出ている。

月販平均台数 ※2018年1~7月の平均販売台数

1 SUBARU インプレッサスポーツ 2084台
2 TOYOTA カローラスポーツ 1975台
3 MAZDA アクセラスポーツ 1155台
4 HONDA シビックハッチバック 986台

実用性重視からスポーティ路線へユーザー層が変化

 ユーティリティ志向のユーザーがミニバンあるいはハイト系、SUVに移行したためか、上級コンパクトはプレミアム&スポーティ志向を強めている。ひと昔前ならスペース効率に優れた2BOX車が多数派だったが、今は半ばクーペ的なリヤフォルムを採用したモデルが大半。販売上位モデルがいずれも同タイプである。
 ユーティリティを求めないが実用的な後席と2名乗車時にそこそこ大きな荷物を積める荷室は欲しい、というプレ&ポストファミリー向けのタウン&ツーリングには最適なカテゴリーであり、いずれのモデルの走りの方向性もそういった用途に適している。
 ここでの比較要点で欠かせないのは、先進安全&運転支援機能である。販売首位のインプレッサはアイサイトの最新仕様を採用。全車速型ACCや前走車追従機能を備えた半自動操舵LKAなどを標準で備える。機能や制御の巧みさでインプレッサに勝るとも劣らないのがカローラのトヨタセーフティセンス。アクセラとシビックはLKA制御の精度で遅れを取るが、現在の水準以上ではある。
 高速長距離走行のもうひとつの要点はパワートレーン。ここはダウンサイジングターボと1・8Lハイブリッドを用意するカローラ、1・5Lと2・2Lの2タイプのディーゼルを用意するアクセラが魅力的かつ好みの選択もしやすい。シビックは1・5Lダウンサイジングターボを採用。クルマのキャラには似合いだが、どちらかと言えばスポーティ志向が強め。一方、インプレッサはエンジン形式こそ水平対向で独自性があるが、性能的にはことさらに目立つ所はなく、余力感と実用燃費がウイークポイント。遠出の機会が多く燃費と余力を重視するユーザーにはディーゼルのアクセラ、総合的な燃費と先進感ならハイブリッドのカローラが優位だ。

BESTBUY1 TOYOTA カローラスポーツ

最新改良:’18年8月2日
2018月販平均 第2位 1975台/月
車両本体価格:210万~6000268万9200円
車両本体値引目標:13万円/付属品込み平均値引:12.4万円

ウェルバランス&先進装備でライバルや兄弟車を追撃

 搭載エンジンは1.2Lダウンサイジングターボと1.8Lハイブリッド。つまりC-HRと共通であり、必然的にプリウスともラップする。新型ダンパーの採用など、最新のシャシー設計で乗り心地とハンドリングの洗練感も向上。パッケージングは現在のプレミアムコンパクトでは標準的であり、後席居住性と積載性もクラス水準。トヨタセーフティセンスは最新型で、機能面でもプリウスやC-HRより優れている。そのアドバンテージでC-HR/プリウスの強力なライバルとなっている。ただし、マニア好みの要素は少ない。

SUVとは違った方向性のスペシャリティ&スポーツ感

  • 単なる実用車はイヤ。SUVと被るそんなユーザー層にとって、特別感やスポーティさを加味したデザインや装備は魅力的だろう。コンパクトSUVキラーの素質ありか。

最新のシャシーがもたらす洗練された乗り味

  • トヨタの最新アーキテクチャーであるTNGAを採用。新開発の足回りや進化型のエンジンやミッション(8月2日に6速MT追加)で新世代の走りを実現している。

  • 可変ダンパーや新開発サスペンションオイルも採用している。

アップデートされたトヨタセーフティセンス

  • 操舵支援機能も実装する、トヨタ最新の先進安全・運転支援装備が用意され、いわば兄弟車のプリウス以上に先進的な一面を持つ。

BESTBUY2 MAZDA アクセラスポーツ

最新改良:’17年8月24日
2018月販平均第3位1155台/月
車両本体価格:182万~5200331万200円
車両本体値引目標:18万円/付属品込み平均値引:19.2万円

ツーリング派にベストで1.5Dのコスパは特に優秀

 高速長距離用途が多いユーザーには、このジャンルのベストチョイス。その理由の大半はディーゼルにあり、1.5Lと2.2Lを設定しているのも見所だ。2.2Lは車格以上のゆとりある動力性能とハイブリッド車並みの燃費が魅力だが、価格のハードルが高い。1.5Lの高速での余力は、2.2Lには及ばないまでもトップレベル。価格は2.2Lより30万円近く安い。ACCは全車速型ではなく、操舵支援型LKAの制御精度がちょっと気になるものの、安全&運転支援装備も充実。ツーリング用途ならコスパの優等生だ。

ともに余力のある1.5&両2Lディーゼルの走り

  • 低回転から大トルクのディーゼルが本命。175PS/42.8kg・mの2.2Lはもちろん、105PS/27.5kg・mの1.5Lでも十分。ちなみに1.5Lガソリンは111PS/14.7kg・mだ。

  • ●2.2Lディーゼルターボ

  • ●1.5Lディーゼルターボ

運転支援もひと通り揃う

下位グレードを除き、マツダの先進安全・運転支援装備「プロアクティブ」を搭載。’17年8月には360°ビューモニターも採用。なお、非装着車との価格差は約20万円だ。

BESTBUY3 SUBARU インプレッサスポーツ

最新改良:’17年9月11日
2018月販平均第1位2084台/月
車両本体価格:194万~4000261万3600円
車両本体値引目標:18万円/付属品込み平均値引:24.6万円

総合力で勝負。同等装備のライバルより買い得感高し

 燃費と動力性能の両立ではパワートレーンが今ひとつ魅力薄だが、先進安全&運転支援機能と居住性/積載性、内外装のプレミアム感は同ジャンルの上位にランクできる。インプレッサというと「マニア御用達」のイメージもあるが、現行車は乗り心地と操安のバランスがいいサス設定や癖のないハンドリングなど、走りも含めてウェルバランスなまとまり。しかも、プレミアムコンパクトとしては手頃な価格で、2L車でも220万円弱から、1.6L車なら約194万円から。コスパでは同等装備のライバル車を上回っている。

SGPアーキテクチャーで両断好バランスな仕上がりに

  • SGP=スバルグローバルプラットフォーム採用の新世代スバル車で、伝統のシンメトリカルAWDの設定もありつつ、クセの強さではなくバランスの良さで高評価。

「アイサイト」を全車標準装備

衝突の防止・軽減はもちろん、全車速追従機能付クルコンや操舵支援機能も備え、高速長距離ドライブの疲労を軽減してくれる。




提供元:月刊自家用車

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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