車種別・最新情報
更新日:2018.11.26 / 掲載日:2018.09.28

ジャンルNo.1を一刀両断 BESTBUY完全ガイド<ジャンル6>コンパクトカー

●文:川島茂夫

e-POWERが人気を集めるノートが販売台数首位。僅差で追うのはアクアだが、強力なライバルが勢揃いで目が離せない!

月販平均台数 ※2018年1~7月の平均販売台数

1 NISSAN ノート 12089台
2 TOYOTA アクア 11119台
3 HONDA フィット 8158台
4 TOYOTA ヴィッツ 7673台
5 DAIHATSU/TOYOTA ブーン/パッソ 4696台

先進安全装備、燃費、使い勝手、居住性……死角なしのフィット!

 経済性と実用性を両立させ、タウンユースを中心にした短中距離用途向けのクルマがこのカテゴリーの基本。ユーティリティ志向のハイト系もあるが、オーソドックスな2BOX車がメインである。
 その中で販売首位となったノートはダウンサイザー向けにプレミアム感を高めたパッケージングを採用しているのが特徴。中でも人気のe‐POWERは、シンプルなシリーズハイブリッド方式ながら、電動を活かしたドライバビリティがガソリン車とは異なる独特の魅力となっている。しかし、ハイブリッド車相対では高速燃費が大きな弱点。燃費と余力を求めてハイブリッドを選ぶなら、フィットやアクアに軍配が上がる。
 販売台数上位3車のユーティリティは多彩な積載性を実現したフィットが圧勝。ノートとアクアはクラス標準並みに留まる。
 居住性と積載性で魅力なのはポルテ系とキューブのハイト系。高い着座高やアップライトな姿勢などミニバン的な居心地と見晴らしが見所。また、ポルテ系は左ドアに大型スライドドアを採用し、乗降性のよさで他車を圧倒する。
 このクラスには少し贅沢な感じだが、一般化が進みつつあるACCと半自動操舵型LKAも気になるところ。両方が用意されているのはフィットとノート、スイフト・スポーツの3車のみ。ACCのみはデミオスイフト、バレーノの3車。他はどちらも設定されていない。両装備共に高速長距離走行の運転疲労軽減に効果が大きく、タウンユースが大半というドライバー以外は車種選定のカギとなる。
 高速長距離のもうひとつの要となるパワートレーンは余力面ではダウンサイジングターボ車が魅力的だが、動力性能と燃費の両立ではデミオのディーゼルが傑出。用途にもよるが、タウン&ツーリング前提ではフィット、デミオ、スイフトスポーツを軸にするといい。

BESTBUY1 HONDA フィット

最新改良:’17年6月29日
2018月販平均第1位12089台/月
車両本体価格:142万~8840236万7360円
車両本体値引目標:15万円/付属品込み平均値引:16.0万円

安全性を含めてクラス最高水準の優等生!惜しむらくはスペシャリティ感の薄さ

 ACCと半自動操舵型LKAはハイブリッドのベーシックグレード以外に設定。同カテゴリーでは高速巡航にも強いハイブリッドを用意。ガソリン車はクラス標準の1.3L車とゆとりを持たせた1.5L車を展開。座面跳ね上げとダイブダウンの二通りの後席格納で多彩な積載性。同カテゴリーに求められるすべての要素に高水準で堪えられる。まさに優等生だが、そのせいかプレミアムとかスペシャリティな印象が薄い。ノートはe-POWER、アクアはハイブリッド専用車で特別なクルマの印象があるが、そこがフィットの弱点である。

3種類のパワートレーンが選べる。スポーティモデルも!

ベーシックな1.3Lガソリン車のほか、優れた燃費性能と走りを両立させたハイブリッド車、走りの魅力を追求したRSグレードもラインナップ。好みに合わせて選べるのも魅力だ。

多彩なシートアレンジで日常からレジャーまで対応

  • 観葉植物など背の高いものや幅や高さもそれなりにある自転車、サーフボードなどの長尺物まで、コンパクトなボディサイズからは考えられないほど様々なアイテムを運搬可能。

  • 後席はシート背面を倒すとフラットなラゲッジスペースに。また、シート座面を跳ね上げることも可能。横に倒せない物の運搬に役立つ。

ホンダセンシング採用で先進装備もクラストップの充実度

  • 先進安全装備の装備レベルはクラストップ。単眼カメラとミリ波レーダーによるセンサーフュージョンでクルマ前方の状況を認識し、ドライバーを補助。搭載機能は下記の通り。

    ●衝突軽減ブレーキ
    前走車、対向車、歩行者との衝突回避を支援。
    ●歩行者事故低減ステアリング
    歩行者との衝突回避を支援。
    ●先行車発進お知らせ機能
    停車時に、先行車が発進したことをお知らせ。
    ●誤発進抑制機能
    不注意による急発進を防止し注意を喚起。
    ●路外逸脱抑制機能
    車線を検知し、はみ出さないように支援。
    ●標識認識機能
    標識の見落とし防止を図り、安全運転を支援。
    ●ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)
    適切な車間距離を保ち、運転負荷を軽減。
    ●LKAS(車線維持支援システム)
    車線内を走行できるようにステアリング操作を支援。

BESTBUY2 MAZDA デミオ

最新改良:’18年8月30日
2018月販平均第6位4338台/月
車両本体価格:139万~3200227万8800円
車両本体値引目標:12万円/付属品込み平均値引:--万円

抜きん出た走りの良さ! ディーゼルがイチオシだ

 後席は寸法的な余裕も開放感も今ひとつ。荷室容量は余裕がなく、積載の多様性も低い。またACCは採用されるが、マツダ上級クラスのiアクティブセンスと異なり車線維持支援は逸脱警報に留まる。ただ、ディーゼルの大トルクと6速ATがもたらす余力に満ちたドライバビリティはライバルを圧倒。さらに高速域や山岳路のハイアベ走行で扱いやすい操縦性が加わり、車格を大きく超えた長距離適性を実現した。ガソリン車も1.5Lに統一されたが、ディーゼル車の高速適性の高さで長距離派に向けて選んだ。

ディーゼルエンジンが生み出すクラス上のパワーと走り

ディーゼルならではの太いトルクは大きな魅力だが、市街地ではアクセル操作とクルマの動きが合わない場合もあった。これを解消するために、現行型デミオではDE精密過給制御を採用。力強さと運転のしやすさを両立している。


【ディーゼルエンジン主要諸元】形式:水冷直列4気筒DOHC16バルブ直噴ターボ排気量(cc):1498ボア×ストローク(mm):76.0×82.6圧縮比:14.8最高出力:105PS最大トルク:AT車25.5kg・m/1500~2500rpmMT車22.4kg・m/1400~3200rpm燃料供給装置:コモンレール

上質なインテリアと改良が進む安全装備

  • Lパッケージならレザーシート仕様も選択可。ファブリックの種類も豊富で、特別仕様車のミストマルーンやノーブルクリムゾンならよりシックな印象に。アラウンドビューモニターも採用されるなど強化された安全装備も魅力だ。

BESTBUY3 TOYOTA ポルテ/スペイド

最新改良:’17年12月11日
2018月販平均第9位1009台/月
車両本体価格:182万~8440214万5960円
車両本体値引目標:22万円/付属品込み平均値引:23.4万円

会話が弾む! 明るいキャビンはミニバン並みの広さだ

 これもかなり用途を絞ったオススメである。1BOX型ミニバン並みに高い室内高を利したキャビンは同カテゴリーでは最大級であり、広く見晴らしのいいウインドウと相まってゆったりとしたドライブが楽しめる。動力性能もサスチューンも長距離走行向けではなく、レジャー用途向けの目立った機能もないが、近距離用途で家族や友だちと楽しい時間を過ごすには最適な一台と言えるだろう。主な安全&運転支援はAEBSと車線逸脱警報など現在ではベーシックな装備に限定されるが、タウンユース主体なら許容範囲である。

スライドドアで乗降性抜群!シートアレンジも自在

特徴的なスライドドアはピラーレスで大開口。乗り降りがしやすく、子育て世代にはとくにありがたい装備。イージークローザー機能付き。

  • 助手席の背面は簡易テーブルに早変わり。リヤシート座面を跳ね上げればベビーカーの積載もラクラク。

優しいデザインのインテリア

ナチュラルで親しみやすい曲線を多用したインテリア。子供の背丈を測れる目盛り付きのピラーや工夫を凝らした収納類は必見だ。




提供元:月刊自家用車

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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